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「東京ウィメンズプラザ」って知ってる?女性だけでなく男性も利用可能!子育てや仕事、くらしの悩みに寄り添う施設の活用法
&あんふぁん編集部では、東京都が運営する男女平等参画センター「東京ウィメンズプラザ」を取材。同所設立の背景や活用方法、都民に向けて開催されるイベントなどについて、東京都生活文化スポーツ局都民生活部・東京ウィメンズプラザ所長の大塚浩子さんにお話を聞きました。
男女平等参画センター「東京ウィメンズプラザ」とはどんなところ?
――「東京ウィメンズプラザ」設置の意義や、主な取り組みを教えてください
大塚さん:こちらの施設は東京都直営の男女平等参画センターで、配偶者暴力相談支援センターの機能も持っています。設立の目的としては、1995年に豊かで平和な男女平等参画社会の実現に向けて、都民の皆様と行政が協力して取り組む活動拠点とするために設置されました。
今現在、都民の皆さん向けには、男女平等参画への理解を深めるためのセミナーやイベントを開催しています。また、電話相談を行っているほか、施設の貸し出しなども行っています。
電話相談は女性が中心ですが、DVの電話相談は性別に関係なくお受けしています。男性の悩みを専門にお受けする電話相談も設けています。
――女性活躍推進を中心に、数々のセミナーやイベントを開催されていますが、注目度が高いのは?
大塚さん:人気があるのは、男性の家事・育児推進セミナーですね。これは毎年たくさんのパパ・ママや、プレママ・プレパパに参加いただいています。ご夫婦で参加される方も多いですが、お子さん連れの男性のみの参加も珍しくなくなってきました。男性の参加率が毎年高く、年々増えている印象ですね。
テーマを「育業(育児休業)」やパパも主役の子育てライフといった、お父さんにも注目してもらえるようなタイトルにしています。内容も育児休業の取り方や、先輩パパの育業体験談を紹介したり、家事育児分担を考えるワークをやっていただいて、家族と仕事、それぞれ新しい関わり方を見つけるヒントにしていただいたりしています。
活用方法は?
――「東京ウィメンズプラザ」をどのような方に活用してほしいですか?
大塚さん:性別や年齢に関わりなく、たくさんの方に気軽に訪れていただきたいなと思っています。施設の中には自由に利用できるスポットがいくつもあるんです。例えば個人でもグループでも自由に使える「ひろば・交流コーナー」や、図書資料室などですね。渋谷駅からも表参道駅からも近いですし、ちょっとした休憩スポットのように活用いただいても良いと思います。
最近はお子さん連れでセミナーに参加される方も増えましたので、図書資料室には小さなお子さん用の絵本を置いたスペースも用意しています。図書資料室の書籍は男女平等参画をテーマに扱ったものや、男性との家事・育児分担のノウハウ本、活躍した女性をテーマにした本などを豊富にそろえています。
小学生でも読めるようにルビがふられている書籍もありますし、将来の進路を考える大学生がキャリアセンターと併用してご利用いただくケースもあります。月曜日から土曜日までは9時〜21時と長時間開館していますし、日曜日と祝日は17時までですが、毎月第3水曜日と年末年始以外は基本的に空いているので、ぜひ多くの方に使っていただきたいですね。
女性同士の交流の場や中高生が進路を考えるイベントも
――今後開催される中で、&あんふぁんの読者にぴったりのイベントはありますか?
大塚さん:「トークカフェ」というイベントは、若い女性や子育て中の女性が気軽に交流できる場所を提供する目的で今年度からスタートしました。同じ悩みを持っている同年代の女性同士が、おいしいお茶とお菓子を楽しみながら、日々の生活の中で感じているモヤモヤをみんなで語って、気付きを得て帰っていただくという内容です。
今年度に5回開催する予定で、2月24日(月・振休)には最終回の5回目を行います。「子どもの初めての体の変化」をテーマにしていますが、お子さんの体だけではなく、フェムテックの紹介などと絡めて、ご自身の体のモヤモヤなども話していただけます。専門家も同席しますし、参加した方からは、ほかの人も同じ悩みを持っていると知ることができ、安心感につながった、という好評の声をいただいています。
また、3月2日(日)には、「自分のストレスと上手に付き合う」ことをテーマにした講演会も開催予定です。Zoomを活用するので、自宅からでも気軽に参加できるのが特徴です。「働く女性のメンタルヘルス講演会」としてはいますが、男性の方も聞いてくださることが多いですね。夫婦で参加されるケースもあります。
そのほか、女子中学生・高校生向けに進路を考えるイベントも開催していますから、お子さんの成長に合わせてぜひ活用してみてください。
開催予定のイベント
「トークカフェ」
第5回目テーマ「母娘でモヤってる、初めてのカラダの変化って」
2025年2月24日(月・振休)13時〜15時(12時30分から受付開始)
託児付き・申込締め切り=2月13日(木)
申込締め切り=2月16日(日)
対象=子育て中の女性、テーマに興味のある女性(中学生以上は同伴OK。先着20人、参加費無料)
ファシリテーター=なんでないのプロジェクト代表・福田和子さん
働く女性のメンタルヘルス講演会「“私のストレス”と上手に付き合うセルフケア」
2025年3月2日(日)14時〜15時55分(Zoomによるライブ配信)
申込締め切り=2月25日(火)
対象=働いている女性、企業の人事担当者など、テーマに関心がある人(参加費無料)
講師=臨床心理士・公認心理師・キャリアコンサルタント・関屋裕希さん
悩みを抱え込まず、イベントや交流を通して、解消のきっかけを
――&あんふぁんの読者へメッセージをお願いします
大塚さん:子育て中の方にはいろいろ悩みがあるなというのが、私たちが日々活動していく中で感じることです。子育ての悩みだけではなく、パートナーに対するものだったり、ワークライフバランスだったり、そういったさまざまな悩みに、私たちはイベントやセミナーを通じて解消の手助けをしたり、同世代の方の交流の場所を提供していきます。
Instagramやfacebookでも随時情報を発信していますから、親子でもご夫婦でも、ぜひ気軽に活用してくださいね。
まとめ
子育て、パートナーとの関係、変化する自分の体など、その時々によって悩みは尽きないもの。それでも一人で抱え込むのではなく、セミナーイベントや講演会、交流会などで視線を外に向けたり、第三者の視点を取り入れたりすることで、思いがけず道が開けることもあります。意識的に世界を広げるきっかけとして、ぜひ「東京ウィメンズプラザ」を活用してみてくださいね。
企画・編集/&あんふぁん編集部、取材・文/山田朋子