「ママ友」づくりは義務…?子どものためにも必要…?「ママ友」という人間関係に悩むあなたへ

助産師として多くの親子と関わりながら、プライベートでは12人の子どもを出産したHISAKOさんが『がんばらんでええ!』『テキトーでええ!』を合言葉に、キレイゴト抜きの方法論でみなさんの心を軽くするコラムをお届けします。
ママ友づくりは義務!?
SNSを開けば、「#ママ友ランチ」「#公園ピクニック」など、まるで虹みたいなレインボーカラーのキラキラ投稿が目に飛び込んできますよね。なぜ私たちはママ友に振り回され、ママ友サバイバルワールドに放り込まれてしまうのでしょうか。
「同年齢のお友達と触れ合うことで社会性が育つ」「いかに多くのママ友を作るか、努力次第で勝ち負けが決まる」などという噂がどこからともなく聞こえてくれば、ママ友づくりは「義務」だと思い込んでしまっても無理はないと思います。
学生時代の友人とは違う「ママ友」という独特な人間関係
世の中に「ママ」は子どもの数だけ存在し、タイプも多岐にわたります。実際あなたの周りにもいろいろなママさんがいますよね。ママ友ワールドは複雑怪奇です。子どもが生まれると突如現れる「ママ友」という名の新たな人間関係の形は、実は友情とも義務とも違う独特な絆。
学生時代の友人関係は、共通の興味や価値観が合うことで成り立っていましたが、ママ友は「子どもがたまたま同じ年齢、同じクラス」という偶然だけで成立する関係です。
そんな偶然の縁だけで、深い関係を構築する必要ってあるのかな?そう、仏陀が菩提樹の下で悟りを開いたように、私もリビングの隅で悟りを開いたのです!「ママ友は無理してまで必要ではない」「ママ友にエネルギーを使わない」と。
本当に「子どものため」になる?
子どもが大切だからこそ、ママ同士のトラブルは避けたいですよね。でも、よく考えてみたら「親密な関係」と「トラブル回避のための最低限の礼儀」は全く別物なんですよ。つまり、ママ友関係の本質は後者だけで十分機能するのです。
「子どものため」と言いながら、ママ友に使うエネルギーが子どもとの貴重な時間を奪っているとしたら、本末転倒です。ママ友に気を遣って疲弊するよりも、自分の心の余裕を保つことのほうが、よっぽど「子どものため」。
私には発達障害の子がいますが、とくに個性豊かな子どもを育てているママは、一般的なママ友コミュニティで居心地の悪さを感じることもあるかもしれません。
他のママたちが「うちの子、英語教室を始めたよ」「ピアノとスイミングとバレエ、どれがいいかなぁ」と話している横で、「うちの子、靴下履くのに七転八倒」なんて言えず辛くて苦しくて。今思えば、なんとエネルギーの無駄遣いだったことか!笑
大切にしたい友人に発展したら、ラッキーガール!
もちろん、最初は単なる「ママ友」からのスタートで、気づけばまるで学生時代のような親密な友人に発展するケースもあります。義務的ママ友から、選択的ママ友に切り替えていくことで出会える、もはや「ママ友」とは呼べない大切にしたい関係。たまたまそんな相手が子育て期間に数名でも見つかったとすれば、自分は特別にラッキーガール!ぐらいに考えてみましょう。
お互いが適度な距離感を保ちながら、必要な時だけ助け合える省エネママ友付き合いは、園の送迎や行事の時に軽く挨拶するだけで十分。深い会話に発展させる必要はありません。
ママ友は「虹」のようなもの。適度な距離感を保とう
情報収集は、ピンポイントで。「お茶会」という名の情報過多空間に、無理に参加する必要はありません。過度に自分をよく見せようとする必要はなし。普通に挨拶できる人だという印象だけ与えれば十分です。不要な集まりには「予定があって」と言って丁寧に断り、具体的な理由は必要ありません。
ママ友は、虹のようなもの。美しく、幻想的ですが、常にそばになくていいんです。適度な距離感を保ちながら、必要なときだけ助け合える、そんな関係が理想的です。
さあ、あなたも今日から「ママ友との距離感=ときどき現れる虹」を合言葉に、自分らしい子育てを謳歌しましょう!

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