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木下ゆーきさん、ネガティブな話をあえて子どもの前でする子育て術とは?「春バテ」の名付け親でもある川嶋朗氏からのアドバイスにも注目

新生活が始まる4月。小学1年生は、寒暖差や環境の変化、初めての経験が重なる時期には、なんとなく元気がなかったり、眠そうにしていたりと、ちょっとした不調が出やすいといわれています。こうした状態は「春の初バテ」とも呼ばれ、子ども自身も気づきにくいのが特徴です。そんな子どもたちの負担に目を向けたのが、キリンホールディングスが開催した体験型イベント。保護者が“新小学1年生”になりきって学校生活を体験することで、子どもの大変さを実感できる内容となっていました。今回はイベントの様子とともに、子育てインフルエンサーの木下ゆーきさんへのインタビューを通して、子どもへの向き合い方を考えます。
親が“新1年生”を体験!木下ゆーきさんも参加、専門家による解説も行われた体験型イベント

キリンホールディングス株式会社は、2026年3月26日、貞静学園短期大学(東京都文京区)にて、体験型イベント「春の初バテ体験イベント」を開催しました。当日は、貞静幼稚園を卒園し、この春小学生になる子どもを持つ保護者とその家族が参加しました。
イベントには子育てインフルエンサーの木下ゆーきさんも参加。さらに専門家による解説も行われ、子どもの体調や生活について理解を深める機会となりました。会場では、ランドセルを背負っての登校体験や、雑巾掛け、雑巾絞りなどが行われました。保護者が実際に体を動かすことで、子どもたちの日常を“自分ごと”として感じられる内容となっていました。
「こんなに大変だったの?」ママたちが体験した新1年生のリアル
イベントでは、ランドセル、雑巾掛け、雑巾絞りの3つを体験。いずれも子どもたちの日常を“大人仕様”に再現したもので、実際に体を動かすことで負担の大きさを実感できる内容でした。

体験で用意されたランドセルは、子どもが普段背負っている重さをもとに、大人仕様に再現されたもの。約12kgの重さに設定されたもので、背負った瞬間に思わず前かがみになるほどの負担を感じます。
歩くだけでもバランスを取るのが難しく、普段何気なく見ている通学の様子とは違い、体への負荷の大きさが伝わってきました。

雑巾掛けは、実際の教室のサイズを想定し、大人が行うと約450m相当の距離になるように設定。今回の取り組みでは4人で分担して掃除した場合、教室の広さなどから計算すると、距離はひとり当たり約110mほどになります。中腰の姿勢で進む動きは、短時間でも腕や足に負担がかかり、全身を使う作業です。

雑巾絞りは、子どもの手の大きさに対する負担を再現するため、大人にはバスタオルサイズで実施。しっかり水を絞るには力が必要で、手や腕に負担がかかる動きでした。
こうした体験を通して、子どもたちの日常には想像以上の負担があることが見えてきました。
「こんなに頑張ってたんだ」ママたちの気づき

体験を通して、保護者からはさまざまな気づきの声が聞かれました。
「実際にやってみて、子どもがこんなに大変なことを毎日しているんだと実感しました。これからは『頑張ってるね』と声をかけてあげたいです」
「ランドセルを背負って登校するだけでもすごいこと。ひとつひとつできていることを、ちゃんと認めてあげたいと思いました」
「これまでは『早くして』と言ってしまうことも多かったですが、一度立ち止まって、優しい声かけを意識したいです」
体験をきっかけに、子どもたちの日常をあらためて見つめ直すきっかけになったようです。
幼稚園の先生・園長先生も実感「親の気づきにつながる体験」
園長先生は、今回のイベントについて、親も一緒に体験できた点に大きな意義があったと話します。「今は、子どもの健康を支えるうえで、生活習慣を整えることがとても大切だと感じています。今回のような体験をきっかけに、保護者の意識が高まるのは良いことだと思いました。また、入学を控えた子どもたちは、環境の変化による不安から、少し甘えが強くなる様子も見られます。戸惑いや不安を感じながらも、新しい環境に向かおうとしている表れなのかもしれません」
さらに先生からも、「ランドセルの重さを実際に体験して、子どもたちの大変さを改めて実感した」との声が聞かれました。
木下ゆーきさん、ネガティブな話をあえて子どもの前でする子育て術とは

―まずは、実際にイベントを体験してみて、どんなことを感じましたか?
木下さん:頭では分かっていたつもりでも、実際にやってみると「こんなに大変なんだ」と実感しました。特にランドセルは想像以上に重くて、これを毎日背負っているのかと思うと驚きましたね。子どもにとっては当たり前になっていることでも、実際に体験してみることで、その大変さがよりリアルに見えてきました。今回の経験を通して、子どもに対してもう一歩寄り添えるきっかけになったと思います。
―新生活の中で、子どもとの会話で意識していることはありますか?
木下さん:「学校どうだった?」といったふわっとした質問だと、子どもも何を聞かれているのか分からず、うまく答えられないことがあります。なので、「今日外で遊んだ?」「友達と何した?」など、もう一歩具体的に聞いてあげるようにしています。そうすると、子どもも答えやすくなって、自然と会話が広がるように感じています。
―「行きたくない」と言われたとき、どのように向き合うとよいでしょうか?
木下さん:朝起きられなかったり、ぼーっとしていたりすると、「だらけているのかな」と思ってしまうこともありますよね。僕もそう感じていたことがありました。でも、「疲れた」「行きたくない」と言ってくれたこと自体を、まずは受け止めてあげることが大切だと思っています。無理に行かせることよりも、その気持ちを安心して話せる環境をつくることのほうが大事かなと感じています。

―家庭でできる工夫や意識していることはありますか?
木下さん:僕はあえて、「今日は仕事に行きたくな~い!」など、自分のネガティブな話も子どもの前でするようにしています。そうすることで、「嫌だったことや困ったことも話していいんだ」と伝わると思っています。
また、規則正しい生活を意識することに加え、休みの日には体を動かす遊びを取り入れることも大切にしています。遊びの中で自然と体力がつくような関わり方を心がけています。
―新1年生の保護者にメッセージをお願いします
木下さん:不安に感じるのは、それだけ子どものことを大切に思っている証拠だと思います。それだけで、すでに素敵な子育てをされていると思います。最初はお子さんが不安で泣いたり、登校のときに何度も振り返ったりすることもあると思います。でも、それも今だけなんですよね。
いずれ振り返らずに登校する日が来るので、今の時間を大切にしながら、あまり気負いすぎずに過ごしてもらえたらうれしいです。
専門家に聞く「春の初バテ」とは?見逃しやすい子どもの不調

一般社団法人日本臨床統合医療学会 理事長の川嶋朗医師は、新生活の不調について次のように話します。
「日々の生活環境を見つめる立場から考えると、環境の変化は自律神経に影響し、だるさや眠気といった“なんとなくの不調”として現れることがあることに気づきます。子ども自身がそのことに気づきにくいため、『疲れていないか』『睡眠は足りているか』といった日々の様子に目を向けることが大切です。
また、生活リズムを整え、朝食・睡眠・運動といった基本的な生活習慣を意識することが、体調を支える土台になります」
新生活の時期は、こうした変化にも目を向けながら、子どもの様子を見守っていきたいですね。
子どもの“がんばり”に気づくことが、サポートの第一歩
今回の体験を通して見えてきたのは、子どもたちが想像以上の負担の中で毎日を過ごしているということ。だからこそ大切なのは、子どもの小さな変化に気づき、気持ちに寄り添うことです。入学という大きな節目を迎える今だからこそ、がんばりすぎず、親子で新しい生活に向き合っていきたいですね。


















