あんふぁん 東京版 2018年7月号

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- 僕たちが 行ってきたよ!
〝天使のはね〟でおなじみの「セイバン」のランドセルは、すべて日本の工場 で作られています。セイバンならではのランドセルづくりのこだわりポイントを、 読者の内倉千夏さん・颯斗くん親子が工場でチェックしました。 革は気温や湿度の影響で日々変 驚く千夏さんに「素材の人工皮 手で縫っているのですね!」と 案内してくれたのは、工場長 の 大 西 則 彦 さ ん。 「すべて人の
内倉颯斗くん(5歳)と 千夏さん(37歳)
子どもの体に負担がかからないランドセルを
い上げ、検品を行い、完成した ランドセルを出荷しています。
各工場から集まったパーツを縫
化します。安定した品質のラン 2人が訪れたのは、セイバン室 ドセルを届けるには、素材の扱 津工場 (兵庫県たつの市) 。250 いに慣れたプロの目と手が不可 以上ものパーツを使っているセ イバンのランドセル。ここでは、 欠です」と、大西さん。作業中 の表情は全員真剣そのものです。
曲線を 縫うの が 腕の見 せどこ ろ なんで すよ
私が案内 します!
一 心 で 全 員 が 努 力 し て い ま す。 子どもたちが通学路で背負って
ランドセルを届けたい、という
「硬い素材を縫うためには力 も 必要。体に負担がかからない
いですね」と、ほほ笑みます。
いるのを見ると、とてもうれし
て キレイにでき スゴイなぁ!
室津工場長・大西則彦さん
型崩れしやすいマチ部分には、セイバン 独自開発の芯材「タフかるプレート」を入れ て二重構造に。ランドセル側面の皮革とタフ かるプレートは機械で貼り合わせられます。 この機械に颯斗くんもクギづけに! その後、 本体に取り付けられます。
傷みやすい取り出し口 には、丈夫な変形防止樹 脂と変形防止ワイヤーで しっかりと補強。ママと一 緒に颯斗くんもその耐久 性を手で押さえてチェッ クします。
力を入れ ても つぶれ ないぞ!
「タフかるプレート」って?
強さと軽さを備えたセイバンオリジ ナルの芯材。このプレートをベースに 箱型の側面を「3面2重1体型」の構造 にすることで、マチにかかる圧力を分 散。 丈夫さの下支えをしているんです。 角は皮革を2重に巻いて 保護。ネンという工具で刻 みを入れ、美しい扇状に整 えるのは熟練の技が必要な のだとか。 「このひと手間 が長持ちにつながるのです ね」 (千夏さん)
2018.7 東京
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