あんふぁん 東京版 2026年1月号

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- ウイルス対策特集
冬の風邪にも慌てない!
冬はどんなに予防していても風邪にかかりやすい時期。
わが子に症状が出た時の対応とホームケアのポイントについて
小児科医の保田典子先生に教えてもらいました。
寒く、乾燥している冬はウイルスが活性化。いわゆる普
通の風邪やインフルエンザ、胃腸炎が流行しやすい時期
教えてくれたのは
です。感染を予防するには手洗いうがいのほか、乾燥さ
保田典子先生
つ活動したら水分を取る」など、こまめに摂取できると
高円寺こどもクリニック院長。小児科専門医。3児の母で働くママ
という立場から、家族の気持ちに寄り添った診察に定評がある。メ
ディア等での監修多数。
せないことも大事。それには水分摂取が一番なので、
「一
いいですね。加湿器は24時間使うとカビの問題も出てく
るため、寝る時だけ使うなどメリハリを付けて。
発熱や嘔吐(おうと)などの症状が出た時、生後3カ月
未満の場合はすぐ受診してください。それ以上の月齢の
場合は元気なら様子を見てもOK。インフルエンザなどの
検査は、発症から12時間以上経過した方が正確な結果を
得られます。ただ、
「水分が全く取れない」
「呼吸が苦し
そう」
「口が乾燥している」
「ぐったりしている」状態が続
く場合はすぐに受診を。判断に迷う時は、病院や#8000
(こども医療でんわ相談)に相談してください。
イラスト/タオカミカ
飲食
食事が食べられない時は、無理に食べさせないで大丈夫。水分さ
え取れていれば問題ありません。水分は普段飲んでいるお茶でいい
のですが、全く食べられない時にカロリーのないお茶だけだと低血
糖になることも。その場合はりんごジュースなどのカロリーがある
室温20度、湿度50%前後が看病に適した環境と言われていますが、
冬はもう少し寒くてもOK。室温が20度程度あれば薄手のパジャマ
で大丈夫ですが、寒い部屋なら厚手のものにしてもいいでしょう。
布団は基本的には蹴ってしまうので、スリーパーがあれば使いまし
ものもあげましょう。経口補水液は、普段飲んでいるものが飲めな
い時に試すのもありです。食欲が出てきたら、脂っこいものを避け
れば普通の食事をしてOK。好きなものを食べさせてあげましょう。
ょう。子どもが嫌がらなければ、氷枕を使って首や脇の下を冷やし
てあげて。冷却シートは使っても問題ありませんが、寝る時は窒息
の危険性があるので剥がしてください。
お風呂
お風呂のステップは、
「体を拭くだけ」
「下半身だけシャワー」
「首
から下をシャワー」
「頭までシャワー」
「湯船に入る」の5段階です。
本人が不快でなければ、療養中はお風呂に入らなくて大丈夫。ぐっ
たりしているけどさっぱりさせてあげたい時は体を拭くだけにしま
しょう。それより先の判断基準は、元気の度合い。39度でも元気
があれば、首から下をシャワーしてもいいでしょう。37.5度の微熱
でも起き上がれないようなら拭くだけがいいでしょう。
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服装・環境
東京 2026.1
感染対策
家庭内の感染を防ぐには、
「手洗いうがい」
「
(できれば)マスク」
「換
気」
「隔離」が大事。部屋を分けるのがベストですが、難しい場合
は寝る時に布団を離したり、頭の位置を足元側に入れ替えたりしま
しょう。タオルは共用せず、一緒に食事するのは避けて。胃腸炎の
場合は吐しゃ物から感染するので、おむつ替えの時などは手袋をし
てください。感染力がなくなるまでに3日∼2週間程度かかることも
あるので、解熱後も数日は気を付けましょう。
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