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引っ越し前、わが家は「荷造り」をやめました。子連れ転勤で代わりにやったこと

転勤などで子連れの引っ越しが決まったら、何から始めますか?不用品を処分して、段ボールを用意して、少しずつ荷造り。「早めに準備しなくちゃ!」と思う方も多いのではないでしょうか。
わが家も今年、東京から鹿児島への引っ越しを経験しました。ですが、私が引っ越し前に決めたのは、「自分たちでやるのは、いらないものを捨てること。荷造りはしない!」ということでした。
荷造りはプロに。「今しかできないこと」を優先
今回わが家は、引っ越し業者の梱包サービスを利用しました。
私がしたのは、基本的に「新居へ持っていくもの」と「処分するもの」を決めるところまで。残すと決めたものを段ボールに詰める作業は、プロにお願いしました。
もちろん、自分で荷造りをするより費用はかかります。それでも利用しようと思ったのは、「お金を使って時間を買おう」と決めたからでした。引っ越し前の限られた時間。荷物を箱に詰めることよりも、今しかできないことに使いたいと思ったのです。

引っ越し前だけど、甥っ子2人が1週間お泊まり!
たとえば引っ越しまで1か月を切っていましたが、甥っ子2人をわが家で預かり、1週間のお泊まりをしました。子どもたちにとっては、2人とも大好きないとこ。鹿児島へ行けば、今までのように気軽には会えません。
自分で荷造りをしていたら、「引っ越し前に1週間も!?」と、とてもできなかったと思います。でも、荷造りを手放したからこそ、最後にいとこ同士でたっぷり一緒に過ごすことができました。

「東京にいる今だから」を親子それぞれに
娘の学校が代休の日には、2人で鹿児島の物産館へ行ったり、鹿児島での釣りを楽しみにしている娘のために、釣り堀のある居酒屋へ行ったりしました。別の日には「東京らしいところにも行っておこう!」と原宿にも出かけました。息子とは、本人が行きたがっていた国会議事堂や裁判所へ行きました。「いつか行こう」と思っていても、鹿児島へ引っ越してしまったら、そう簡単には行けません。引っ越しが決まったからこそ、「いつか」ではなく「今行こう」と思えました。

「引っ越さないで!」娘のクラスで感じたお別れ
引っ越し前には、娘の学校で私の読み聞かせボランティアの担当も回ってきました。娘に何を読んでほしいか聞くと、リクエストされたのは、これから引っ越す鹿児島・桜島にちなんだ絵本。そこで、娘のクラスで桜島の絵本を読みました。
そのとき、クラスのお友達から娘に「引っ越さないで!」という声が。みんなにそう言ってもらい、娘が涙ぐんでいる姿を、私もその場で見ることができました。胸がぎゅっとなる光景でしたが、今振り返ると、あの時間もとても大切だったと思います。
友達に引っ越すことを知ってもらい、「行かないで」と言ってもらい、自分も寂しいと感じる。そんな時間も、娘なりに今までの生活にお別れをする過程だったのかもしれません。

最後の最後まで、友達と遊ぶ!
引っ越しが近づいても、子どもたちが友達と過ごす時間はできるだけ削りませんでした。
1年生の娘は、放課後に幼稚園時代のお友達親子と毎週公園に集合。そして出発数日前には、4年生の息子の親友たちを家に招いて、お別れのカレー作りパーティーをしました。
引っ越し数日前の家に子どもたちを呼んで、みんなでカレー作り。自分で荷造りをしていたら、きっと「そんな余裕はないよ~!」となっていたはず。でも、家が早々に段ボールだらけにならなかったからこそ、最後まで「いつもの生活」を続けることができました。

親にも「ちゃんとお別れする時間」が必要だった
そして、これは子どもだけの話ではありません。私自身も、ママ友たちがお別れの機会をつくってくれました。
大切な人たちと会って、話して、「また会おうね」とお別れする。私自身もそうやって少しずつ、東京を離れる心の準備ができたように思います。もし自分で荷造りをしていたら、子どもたちは祖父母に預けっぱなしになっていたかもしれません。一緒にいたとしても、「今日は片付けなきゃいけないから出かけられない」「お友達は呼べない」と言っていたと思います。

荷造りは代わってもらえる。でも、この時間は代わってもらえない
振り返ってみると、梱包サービスで買ったのは、単なる「ラク」ではありませんでした。子どもたちが大切な人と過ごす時間。東京でしかできない経験をする時間。そして、家族それぞれが今までの生活にきちんとお別れするための時間でした。
引っ越しには、やることが山ほどあります。でも、その中には「自分にしかできないこと」と「誰かにお願いできること」があります。何を捨てて何を持っていくかは、自分たちにしか決められません。でも、それを箱に詰める作業はプロにお願いできます。
一方、子どもの代わりに友達と遊ぶことも、私の代わりに大切な人へお別れをすることも、誰にもできません。だからわが家は、「人にお願いできることはお願いして、今しかできないことをする」ことにしました。
そのおかげで、たくさん遊び、会いたい人に会い、東京でやりたかったことをして、大切な人たちに見送ってもらって、親子ともに一区切りをつけて鹿児島での生活をスタートできました。
これから子連れで引っ越しをする方には、「何を準備しなきゃ?」だけでなく、ぜひ一度、「引っ越すまでに、家族で何をしておきたい?」も大切に考えてみてほしいと思います。荷造りは誰かにお願いできても、その土地で過ごす最後の時間だけは、誰にも代わってもらえないのです。

段ボールに詰められない思い出を、引っ越し前に親子でたくさん増やすことができました。
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