どこまでOK?何がNG? スマホ・タブレット育児で親が意識したいこと&子どもの目を守るコツ
現代の子育てにおいて、スマホやタブレットの使い方は多くのママ・パパにとって悩みの種です。
1~3歳児ではどのようなことに気をつければよいのか、子どもとデジタルメディアの関係に詳しい専門家に聞きました。
※この記事は小学館「ベビーブック2026年2・3月号」の内容を掲載しています

与えっぱなしにせず親子でコミュニケーションを
これからの時代を生きる子どもたちは、デジタル機器を「使いこなす」力を身につけていく必要があります。最初からダラダラ使う習慣がついてしまうとそれを改めるのは大変なので、今のうちからデジタル機器との正しいつき合い方を伝えていきましょう。
幼児期のうちはスマホやタブレットはできるだけ親子で一緒に使うようにして、子どもがどんなコンテンツに興味を示すのかを見守ったり、見た内容について会話をしたりすることをおすすめします。一時的に子どもだけで使用させる場合も、後で「おもしろかった?」と声をかけるなどして、与えっぱなしにはしないことが大切です。
バランスを取りながらつき合っていくことが大切
おうちの方がひとりで家事・育児をこなさなければならない場面も多い現代では、手が離せないときなど、一時的にスマホやタブレットを子どもに与えることがあるのもやむを得ないことだと思います。ただ、動画を見せる時間が長くなってしまったら、次の日は外遊びの時間を増やしたり、週末は近場にお出かけしてデジタル機器を使わない日をつくるなど、1週間のトータルで考えてスマホやタブレットを使う時間を調整する工夫ができるとよいでしょう。
デジタル機器は「使う」「使わない」の二択で考えるのではなく、バランスを取りながらつき合っていくことを心がけましょう。
スマホ・タブレットを使うときに意識したい3つのポイント
POINT 1 子どもの年齢や興味は?
子どもの年齢や発達段階に応じて、手指でできる操作や理解できる内容は異なります。何に興味があるのか、どれくらいの集中力があるのか、どんな遊びが好きなのかなど、子ども自身の特性をよく見て、それに合った使い方をすることが大切です。
POINT 2 どんなコンテンツを選ぶ?
「動画を見る」と一口に言っても、ストーリー性のない動画をずっと見ているのか、物語に夢中になっているのかで、子どもの中に生じていることは全く違います。大人向けの動画をそのまま見せるのではなく、子どもの視聴を配慮して制作されているもの、興味を広げるものなど、質のよいコンテンツを選びましょう。
POINT 3 誰とどんな状況で見る?
子どもに動画を見せる場合、スマホを渡してひとりで見てもらうのか、テレビの大画面に接続しておうちの方も内容を把握しながら時々声をかけるようにするのかによって、子どもが経験する「視聴体験」の質やそこから受ける影響は変わってきます。見せっぱなしにするのではなく、親子のやり取りを大切にしながらメディアとつき合える方法を探していきましょう。
スマホ・タブレットと上手につき合うために
デジタルツールは、使い方を誤ると子どもに悪影響を及ぼすおそれがある一方で、上手に使えば親子の遊びをより豊かにするツールにもなります。
上手につき合うために意識しておきたいポイントを、佐藤先生に聞きました。
視聴環境を整える

子どもが視聴する際は、スマホやタブレットをモニターなどの大きな画面に接続して見るようにして、小さな画面を凝視しなくてもよいようにしましょう。大画面で見る場合は、約2m離れて見るようにします。
おうちの方が「テレビを見るときはこのポーズで見よう」と、画面に対して正面を向いて座って背筋を伸ばして見る姿勢のお手本を示し、その姿勢が崩れてきたら「ポーズが崩れているよ」と声をかけると、正しい姿勢を維持しやすくなります。寝転がって見ることは、片方の目だけで見る癖がつくこともあるためやめさせましょう。
わが家のルールを決める

「動画は1回10分まで」など、わが家のルールを決めておきましょう。まだ時間の概念がわからない年代でも、アナログ時計を見せながら「長い針がここに来たら終わりね」と伝えると、おうちの方の話の内容を理解しやすくなります。音が鳴るなど、子どもにもわかりやすい通知機能があるツールを使うのも効果的です。終わりの時間になったら音が鳴るようにタイマーを設定しておくのもよいでしょう。「動画を見終わったらおやつを食べよう」など、次の楽しみを用意しておくと、時間のルールを守りやすくなります。
親子で一緒に楽しむ時間をつくる
子どもが幼いうちは、スマホやタブレットは「親子で一緒に楽しむもの」と考えましょう。大画面に接続して見るようにすると、自然と画面から距離をとれると同時に、家族みんなで見ることができてコミュニケーションがとりやすくなります。動画を視聴する場合は、「〇〇が出てきたね」などと話しかけながら見るとよいでしょう。
歌やダンスの動画の場合は、親子で一緒に歌ったり踊ったりするのもおすすめです。スマホなどで子どもの落書きを写真に撮っておくと、「何を描いたのかな?」と会話が生まれやすくなりますし、見返したときに成長を感じることもできます。
おうちの方自身のスマホの使い方を見直す
子どもが話しかけてきたときに、おうちの方がスマホに夢中になっていてすぐに反応しないことが続くと、一種のネグレクトのような状態になり、子どもは「ママやパパは自分に関心を向けてくれていない」という感覚を抱いてしまうおそれがあります。
急を要するメールなどでやむを得ず対応しなければならない場合は、子どもに一言かけてから対応しましょう。子どもはおうちの方のスマホの使い方をよく見ていて、それを「お手本」として真似するようになります。「スマホよりもあなたとの時間のほうが大事なんだよ」ということを言葉と態度で伝え続けていくことが大切です。
デジタルツールを「使う力」を育てるためには……

近年は保育の現場でも、皆でダンスをする様子を撮影して動きを確認したり、お店屋さんごっこをするときにお店の魅力を伝える動画を撮影したりするなど、デジタルツールを活用する試みが始まっています。家庭でも、スマホやタブレットを「記録」のためのツールとして活用し、お出かけ先での様子などを動画で残しておくと、振り返ったときに親子の会話が弾みます。子どもが好きなことについて検索する、遠方に住む祖父母とビデオ通話をするなど、子どもの世界を広げる活用法も試してみるとよいでしょう。
眼科専門医に聞きました! 子どもの目を守るコツQ&A
スマホやタブレットを使うときに気になるのが、子どもの目への影響です。どうすれば大切な目を守れるのか、眼科専門医からのアドバイスをお届けします。
【Q】スマホやタブレットの使いすぎで目が悪くなることはあるの?
目から30㎝未満の近さで見ることや近くを見ることを長時間続けていると、近視の発症や進行、スマホ内斜視(急性内斜視)の発症につながることが明らかになっています。使いすぎには注意しましょう。
【Q】スマホやタブレットを使うときはどんなことに気をつければいい?
目の負担を減らすには、休憩を取りながら短時間ずつの視聴にすることを心がけましょう。たとえば、2~3歳児が1日あたり動画を60分視聴するといった場合でも、60分間続けて見せるのではなく、10分間を6回、15分間を4回など、1回あたりの視聴時間はなるべく少なくしましょう。
画面からは30㎝以上離れて見ることが望ましく、手持ちにすると顔に近づけてしまうことが多いため、スタンドなどで固定するとよいでしょう。間接照明の寝室など、薄暗いところでは見せないことも大切です。
【Q】近視になりにくくするためにできることは?

近視の発症・進行を抑えるには、外遊びで太陽光を浴びることが有効であると明らかになっています。
日光浴をしたり、日陰でのんびりしたりするだけでも効果があるため、日焼けや暑さ・寒さ対策には十分に注意し、日差しのある時間帯に外で過ごす時間をつくりましょう。
【Q】目の健康を守るために、習慣づけておくとよいことは?
「目に近づけて見ないこと」「長時間見続けないこと」が大切です。画面から30㎝以上離れて見るにはどのようにすればよいのかをおうちの方が実際にやってみせて、30分に一度は目を30秒間休めるように声をかけ続けることで、子どもが成長とともに「30㎝」「30分」という感覚を身につけていけるようにしましょう。1日30分でもよいので日光浴を習慣づけることも、目だけではなく心身の健やかな成長につながるはずです。
イラスト/まつむらあきひろ デザイン/平野 晶 文/安永美穂 構成/ KANADEL


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この記事は小学館「ベビーブック2・3月号」の内容を掲載しています




























