慣らし保育で「夜泣き」が再発したらどうする?プロが勧める「夕寝」の活用法

慣らし保育で「夜泣き」が再発したらどうする?プロが勧める「夕寝」の活用法

4月、いよいよ保育園生活がスタートしましたね。新しい門出にワクワクする反面、始まったばかりの「慣らし保育」に、早くも白目をむきそうな毎日を送っているママ・パパも多いのではないでしょうか。
「毎朝、泣き叫ぶわが子を先生に託して、後ろ髪を引かれながら仕事へ向かう……」
「お迎えに行けば、家では見たこともないような不機嫌さで大暴れ」
「せっかく落ち着いていた夜泣きが再発して、夜中に何度も起こされる」
これらはすべて、慣らし保育中の「あるある」です。
今回は、そんな場合のリカバリーの仕方について、乳幼児睡眠の専門家ねんねママが解説します。

なぜ慣らし保育で睡眠が崩れるの?

そもそもなぜ、保育園に通い始めると子どもが寝なくなったり、夜泣きしたりするのでしょうか。4つの理由を解説していきます。

1. 大きな環境変化

これまでのお子さんにとって、睡眠はおうち(=安全だと感じられる場所)でするものでした。それが保育園では、知らない場所、知らない大人、知らないお友だちの声……と、すべてが未知の世界になります。

脳が緊張モード(交感神経優位)になり、昼寝しようとしてもなかなか深く眠れない状態になりやすくなります。大人でも緊張しているとうまく寝られないのは同じですね。

2. スケジュールの変化

家では「眠そうになったら寝かせる」ができていた子も、園では集団のスケジュールに合わせる必要があります。眠くないのに寝る時間だったり、逆に眠いのに活動時間だったりと、リズムがずれることでうまく寝られなくなる、寝ぐずりしやすくなることが考えられます。

3. ストレスホルモンの影響

大好きなママやパパと離れる不安や環境の変化は、子どもの体内でコルチゾールというストレスホルモンを分泌させます。このホルモン値が高いと、睡眠が浅くなり、夜泣きや中途覚醒を引き起こしやすくなります。

4. 刺激過多

園では家とは比較にならないほどの刺激を受けています。夕方になると「体はヘトヘトなのに、脳が興奮して寝付けない」という、いわゆる疲れすぎの状態になってしまいやすくなります。これが、帰宅後の激しいグズりや、寝かしつけの苦戦を招く原因になります。

家でできる「睡眠の立て直し」4つのステップ

では、夜泣きを防ぐために、帰宅後どのように過ごすと良いのかをお伝えしていきます。

① 帰宅後すぐの「5分間・全集中抱っこ」

帰宅後は、夕飯の準備やお風呂など、やりたい家事が山積みですよね。でも、そこをぐっとこらえて、まず5分〜10分だけスマホを置いて、お子さんを膝の上で抱っこする「安心タイム」を作ってみてください。

園で一日頑張ってママ・パパ不足になっている心を先に充電してあげると、その後の家事がスムーズに進むことが多いですよ。

②「夕寝」か「早寝」か?

よく「園で寝なかった日は早寝させよう」と言われますが、実は「早寝」だけでは解決しないケースがあります。あまりに疲れすぎていると、早寝させても脳が興奮していて夜泣きに繋がってしまうからです。そんな時は、思い切って夕寝を挟むのがおすすめです。私の息子が8ヶ月で入園した際、園で1時間ほどしか寝てこられず、夕方は目をこすってグズグズでした。そこで私は数ヶ月間、このようなスケジュールで過ごしていました。


17:00: お迎え
17:30: 帰宅、まったりタイム
18:00〜18:30: 「夕寝」をさせる(30分〜45分程度)
21:00: 就寝


「こんな時間に寝かせたら夜寝ないんじゃ……」と不安になるかもしれませんが、疲れすぎた状態のまま夜を迎えるより、一度リセットした方が夜の睡眠の質は上がります。1歳後半くらいの月齢だったり、夕寝をすると22時を過ぎたりしてしまうようなら早寝のほうがよいケースは多いですが、夕方のグズりが限界なら短時間の夕寝を試してみてください。

③ ねんねルーティンをていねいに

お風呂から寝室への流れを、いつも以上にていねいに行いましょう。決まった流れを繰り返すことで、子どもは「あ、いつもの流れだ」と安心し、緊張を解くことができます。ただし、疲れすぎてルーティンどころではない日は飛ばしても大丈夫です。完璧を目指さないことが大切です。

④ 夜泣き再発を「戻ってしまった」と思わない

「せっかく夜通し寝ていたのに……」とショックを受けてしまうかもしれませんが、これは退行でも失敗でもなく、お子さんが一生懸命に新しい社会に適応しようとしている証です。今まで積み上げたものが消えたわけではありません。環境に慣れるとともに自然と落ち着いていきます。

いつになったら落ち着く?

個人差はありますが、皆さんが気になってご質問が多いところなのであくまで目安としてお伝えをしておきます。


開始2週間〜1ヶ月: 園でのお昼寝が少しずつ安定してきます。
1ヶ月〜1ヶ月半: 夜の睡眠も、元のリズムに戻ってくる子が多いです。


ただし、注意が必要なのがゴールデンウィーク明け。せっかく慣れた頃に連休が来ると、また少し揺り戻しが来ることがあります。「これが噂の揺り戻しか」くらいに余裕を持って捉えてみてくださいね。

ママ・パパ、自分を責めないで

泣き叫ぶわが子を預けて仕事へ行くのは、胸が締め付けられる思いですよね。でも、子どもは信じられないほどの適応力を持っています。そして、その慣れる力を支えているのは、毎日笑顔でお迎えに行くママやパパ自身の愛情です。

復帰後はもちろん、慣らし保育期間中でも家事は最低限でOK。冷凍食品も惣菜もフル活用して、まずは親子でこの荒波を乗り越えることだけを考えましょう。ゆっくりでも、一歩ずつ。わが子のペースを信じて、一緒に乗り越えていきましょうね。

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担当カテゴリー

子どもの健康・発達

小児スリープコンサルタント/乳幼児育児アドバイザー ねんねママ

乳幼児育児アドバイザー。小児スリープコンサルタント。0〜3歳モンテッソーリ教師。株式会社mominess代表。YouTube「ねんねママのもっとラクする子育て情報局」やInstagramなどで乳幼児の育児に関する発信を続け、2024年現在、SNSの総フォロワーは20万人超。運営する「寝かしつけ強化クラス」では月間200問以上の睡眠に関する質問回答を行っている。著書に『すぐ寝る、よく寝る 赤ちゃんの本』『○✕ですぐわかる!ねんねのお悩み消えちゃう本』がある

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