赤ちゃんにぐっすり眠ってもらうために、親が心がけたい8つのポイント
赤ちゃんがなかなか眠ってくれなかったり、寝ても何度も目を覚ましてしまったりするとつらいですよね。そういった悩みをできるだけ早めに解決するためには、親の心がけや接し方にポイントがあります。その8つのポイントを乳幼児睡眠の専門家が解説します。
1.月齢ごとの活動可能な時間を知る
赤ちゃんは大人と違って長い時間起き続けることができず、長く起きすぎていると眠くてグズグズになってしまいます。そのまま眠ると睡眠の質が悪くなり、ちょっとした物音や刺激で起きやすくなるなどの影響が出やすくなります。
そこで大切なのが、月齢ごとのおおよそのスケジュールを理解しておくことです。以下は月齢ごとの寝かしつけまでの時間の目安を示した表です。
月齢 次の寝かしつけ時間(目安)
0〜2カ月 〜1.5時間
2〜4カ月 1.5〜2時間
4〜6カ月 2〜3時間
6〜8カ月 2〜3.5時間
8〜12カ月 3〜4時間
12〜15カ月 最大4〜5時間
15カ月〜3歳 最大6時間
上記の表はあくまで目安で個人差はあるものですが、参考にして、疲れすぎてグズグズになる前に寝かしつけることを試してみてください。
2.寝やすい環境を整える
寝やすい環境とは具体的に、「安全」で「暗く」て「少し涼しめ」な環境です。赤ちゃんを1人にしても問題がないような安全な場所(赤ちゃん用の寝床で、枕や掛け布団などは窒息要因になるため置かない)で、直接目に入るような光がなく(豆電球など天井についている電気は光源が目に入るので避けて、明かりが必要なら床置きのライトを使用)、20〜22度を目安とした室温であることが、快適な環境といえます。
※季節によって適温は上下します。夏なら25度程度、冬なら19度程度
3.ルーティンをつくる
赤ちゃんは「いつも同じ」であることに安心感を覚えます。そのため、就寝前のルーティンを統一し、いつも同じ流れで寝かしつけに入ると安心して眠りやすくなります。
特別なことをする必要はなく、無理なく続けやすいルーティンをいつも同じ流れで行うようにしましょう。そうすることによって赤ちゃん自身が「この後はねんねだな」と次の行動を予測することができ、安心して眠りへの準備をすることができます。
4.寝る前はリラックスを意識
寝る前はリラックスした雰囲気づくりを心がけるのも大切です。テレビやスマホのデジタルコンテンツはもちろん、蛍光灯や白色のLED電球などの灯りは覚醒効果があって体を眠りから遠ざけてしまいます。就寝1〜2時間前からはできるだけ明るい光は避け、オレンジ色など暖色系のリラックスできる照明のもので過ごすようにしてみてください。
5.寝床を認識させる
ついつい抱っこで寝かせたり、授乳で寝落ちさせたりしがちですが(それは全く悪いことではありません!)、余裕があるときは「ここでねんねだよ」と寝かせる前に声をかけるだけでもしてみてください。
さらに余裕があれば、寝床に着地して「ねんねだよ」と2〜3分見守ってみてください。その後、結局抱っこして寝かしつけることになったとしても、とりあえず着地しておくことで、「本来はどこで寝るべきか」を赤ちゃんが認識するきっかけになります。
6.自分で寝る練習をする
まずは「置いてみる」ことが大事です。それを繰り返して、はじめに置かれることに抵抗が少なくなってきたら、今度は「トントンで寝かせる」「手を出さずに見守ってみる」という作戦に徐々に移行してみてください。まずは布団におりて寝ることを練習し、できるようになったら、少しずつ体の接触を減らしていくイメージです。ねんねトレーニングという手法もあります。
7.すぐに反応しない/手を出しすぎない
赤ちゃんが泣いてしまうとついすぐに「どうしたの?大丈夫?」と反応したくなりますが、ここをぐっと我慢することが大事です。泣いたときに大人がすぐに反応してくれると、うまく眠れない時や浅く目が覚めて起きてしまった時も、大人が対応してくれるのを待つようになってしまいます。すると、自分の力で寝つく練習をする機会がなくなり、いつも大人のサポートがないと寝られなくなってしまいかねません。
結果的にこれが夜泣きや夜間覚醒、早朝起きなどのねんねトラブルにつながっていくこともあるので、自分で寝る練習をする機会を作ってあげるために、手を出さない時間を作ることも大切です。
8.比べない・焦らない
つい同じ月齢の他の子どもと比べて、「もっとできるはず!」「◯◯ちゃんはセルフねんねらしい」と比較してしまいがちですが、子どもがもともと持っている気質や発達の状況は人それぞれ。他の人と比べて焦ってもイライラしてしまうので、昨日より一歩前に進む…という意識で、過去のわが子との比較をしながら一歩ずつ取り組んでみてください。
赤ちゃんの寝つきや夜泣きに悩んでいる人が、少しでもラクになりますように。