子育ての悩みが生まれる原因は?お悩みさよなら!自分・家族のために行動できる自分になるには

子育ての悩みが生まれる原因は?お悩みさよなら!自分・家族のために行動できる自分になるには

子育てについて勉強したとき「自分にもできる!」と思ったはずなのに、実際に取り組もうとすると「なかなか思うようにできない」というお悩みをよく聞きます。

家族のため、子どものためにせっかく得た知識。うまく行動できないままにしておくのはもったいないですよね。行動できる自分になるために今日から始められることをスクールカウンセラー、発達凸凹支援コンサルタントの立場から、わかりやすくお伝えします。

悩みが生まれる原因

・穏やかで静かな毎日が理想なのに「うちの子なんでこんなに癇癪を起こすの?」

・自分から挑戦する子に育てたいと思っているのに「いつも不安がってケアが大変」

・丁寧な声掛けをしたいのに「つい子どもに怒ってしまう!」

これは、私のところに寄せられた相談です。悩みの種類は異なりますが、この三つのお悩みには「理想」と「現実」の間にあるギャップに悩んでいるという共通点があります。こうありたいという「理想」と、うまくいかない「現実」を比べてしまうことこそが、悩みの原因なのです。

ただし、このギャップは決してネガティブなものではありません。ギャップの存在に気づくことこそが、行動できる自分になるための第一歩です。

お悩み解決に必要な三つのポイント

いま抱えている悩みを解決するためには、なにが必要なのか、一緒に考えてみましょう。

三つのポイントをお伝えします。

  1. ゴールを明確にする
  2. ゴールに向かうための方法
  3. 自己評価(自己有用感)

1.ゴールを明確にする

あなたはいま、毎日本当に子育てを頑張っていらっしゃると思います。「でも、なんだかうまく行動できない…」と感じたときに、見つめ直してもらいたい一つめのポイントは、「ゴールを明確にする」ことです。

子育てのゴールをイメージすることで、進む方向が見えてきます。例えば、これから旅行に行くのに、どこに自分が向うのかわかっていないと、目的地にはたどり着けませんよね。子育てのゴールが見えていると、お悩みの解決もしやすくなります。

2.ゴールに向かうための方法を決める

二つめのポイントは、「ゴールに向かうための方法」を決めること。ゴールが決まっていても、そこに向かうための手段や方法が決まっていないと前に進むことはできません。旅行の計画を立てるときに、時間・予算・交通経路など数ある選択肢の中から自分たちにあったものを選ぶように、子育てのゴールに向かうための方法(作戦、計画)を練りましょう。

3.自己評価(自己有用感)を持つ

三つめのポイントは、「自己評価(自己有用感)」を持つこと。ゴールが見えていても、燃料がなければ一歩が踏み出せません。「自分ならできる!」と自分を信じる気持ちは、お悩み解決に必要な原動力(燃料)になります。

ただし、この三つがそろっているからといって、なんでもすぐに行動できてゴールに辿り着けるわけではありません。ときには失敗することもあるでしょうが、「うまくいかなかった」という事実を知ることも大切な成功体験です。

なりたい自分になるマインドセット

マインドセットとは、無意識の思考の「クセ」のようなものです。例えば「一人っ子だから◯◯」とか「男の子だから」など、思い込みやフィルターがかかった考え方になります。生まれ育った環境や時代背景、経験によって作られるものですが、最近の研究ではこの「マインドセット」は自分で変えることができると言われています。

とはいっても、長年つちかった思考のクセを自分だけの力で変えていくことは、とても難しいですよね。そこで今回は、考え方を整え行動できる自分をより具体的にイメージするための「なりたい自分になる!目標設定ワーク」を二つ紹介します。

【ワーク1】1年後、あなたはどうなっていますか?

【ワーク2】2ヶ月後、あなたはどうなっていますか?

「たったこれだけ?」と感じるかもしれませんが、具体的な日付を設定してなりたい未来をイメージしてみましょう。

ワークに取り組むときは、ノートや手帳などに書き出すことをオススメします。

書き方のポイントは

1.完了系で書く

「〜したい」などの希望形ではなく、「〜できた」と達成した未来を書きましょう。

2.具体的な数字を書く

数字があると、行動しやすくなります。日付も具体的に書くと目標がハッキリします。

3.感情も合わせて書く

「本当にありがたいな」とか「〜できてうれしい」など驚きも含めた感情を書きます。

とはいえ、いきなり未来のことを書くなんて「どう書いたらいいんだろう」と悩んでしまってはもったいないですよね。そこで、私が考えたワークの例文を一つ紹介します。

ワーク1の例文

息子が3年生になってから「学校に行きたくない」と泣く日が一日もありません。毎朝、癇癪を起こしていた去年が嘘のようです。
当時の様子を知るママ友からも「息子くん、表情が良くなったね」と言われて、本当にありがたいな。辛いときもあったけれど、一年間息子の行動を観察・分析し続けて、癇癪を起こせば「行かなくていいんだ」と思わせないよう徹底した私、がんばった。えらい!

いかがでしょうか。

思考を現実にする最短の方法は、アウトプットすることです。目標を言葉にして、まずは一つ、今日できることをしてみましょう。

この記事を読んでいるあなたは、もうすでに行動するための一歩を踏み出せていますよ。

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公認心理師・スクールカウンセラー・発達凸凹支援コンサルタント西木 めいの画像

担当カテゴリー

子どもの健康・発達

公認心理師・スクールカウンセラー・発達凸凹支援コンサルタント 西木 めい

大学教育学部(特別教育専攻)卒業。小学校の通常学級の担任を8年、特別支援学校(小学部) の担任を5年、自治体の就学支援委員会(就学相談)の調査員、特別支援教育コーディネーターを経験。
「優秀な同僚の先生たちが、保護者と揉めて心を病んで、どんどん学校を辞めていく現状」を見て、専門職であるスクールカウンセラーになることを決意。現在は、小学校と中学校のスクールカウンセラーとして、親子や先生のカウンセリング、学校内の環境調整のコンサルティング、不登校や登校しぶりの再登校のサポートなどを行う。
一方で、SNSを通じた「発達凸凹支援コンサルタント」として、これまで2300人以上のママ・パパ、先生のお悩み解決コンサルを行いながら、発達凸凹っ子のママや、子どもの不登校・登校しぶりに悩むママに向けたオンライン講座、小学校の保護者100名以上が集まる子育て講演会などを開催。特別支援教育が「教育の一番の根本」であることを啓発している。2児の母。著書に『発達障害のある子を支える担任と保護者の連携ガイド 』(明治図書)がある。

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