どうしたらいい? 子どもの癖
わが子の癖について読者アンケートを取ったところ、トップは「鼻ほじり」で、複数を選択した人も多くいました。気になる癖があると、ママは「どうしたらいいの?」と迷いますよね。小児科医で「子どもの心 相談医」でもある細部千晴先生に、癖への対応方法を教えてもらいました。
イラスト/柴田ケイコ
医師に相談するべき癖
病気や障害の 不安があれば相談を
癖の症状から病気や障害が見つかることも、まれにあります。口が開きっぱなしの子が、実は鼻呼吸ができなくなる「アデノイド増殖症」や「アレルギー性鼻炎」だった、という例も。ぼーっとして口が開いてしまうのは普通のことですが、鼻が詰まりがちであれば、医師に相談してみましょう。
早めに医師に相談したほうが良いのは、髪の毛を大量に抜くなどの自傷行為や、奇声や多動など発達障害の可能性がある行動です。その子に合った適切なサポートを始めるべく、まずはかかりつけ医に相談を。必要に応じて専門機関を紹介してくれます。かかりつけ医が決まっていない場合は、できれば「子どもの心 相談医」に相談してみて。この資格を持つ小児科医は、日本小児科医会の公式サイトで検索できます。
【奇声を上げる】
遊び中や興奮したときに大声が出るのは問題ありません。ただし、自分の声のボリュームを認識できずに「もっと小さい声で」と言ってもボリュームを下げられない場合や、頻繁に奇声を上げて暴れるといった場合は、早めにかかりつけ医に相談しましょう。
【髪の毛を大量に抜く】
髪の毛を少し抜く程度なら、しばらくするとなくなるはずです。円形脱毛症になるほど抜く場合は、かかりつけ医に相談を。
【じっと座っていられない】
幼児が座っているときに体を揺らすのは普通のこと。特に筋力が弱い子は揺れがちです。ただし、常に衝動的に動いているようならADHD(注意欠陥・多動症)の症状かもしれません。園の先生にも様子を聞いてみて、可能性があればかかりつけ医に相談を。
こんな言動はNG!
どんな癖でも絶対にしてはいけないのは、叱ったり、否定したりすること。自己肯定感が下がってしまうような発言をしないことが大切です。「この癖は悪いことなんだ。やめられない自分はダメな子なんだ」と思わせないようにしましょう。また、自分の癖を悪く言われた子は、他の子の癖に対して同じような悪口を言ってしまうことも。パパも叱らないように、関わり方を共有してくださいね。
子どもの癖、どうした? どうなった? みんなの体験談
鼻ほじり
●幼稚園でお友達から指摘されたことで「恥ずかしい」という気持ちが芽生えたようで、それ以降しなくなりました。(とも)
指しゃぶり
●指しゃぶりをやめさせるための苦いマニキュアを爪に塗ったら、2日で治りました。(みみ)
●指しゃぶりに効くと言われるあらゆる手段を試しましたがダメでした。入園後、「おにいさんになった」という自覚と「赤ちゃんに戻りたくない」という気持ちが芽生えたようで、自然となくなりました。(ぴこる)
爪かみ
●爪をかむことが悪いことではなく、爪はないと困るものだと教え、女の子なので爪用のシールを貼ったりしたら、なくなりました!(琴ちゃんママ)
●4歳になりたてのころ爪かみが。市の施設に相談したら、「子どもに注意はせず、そのまま放置してください」と言われたので、そのとおりにしました。2カ月くらいは続きましたが、今は落ち着いています。(かず0114)
性器いじり
●頭から否定せずに「気になるよね、でもそこは◯◯くんの大事な場所だから、他の人には見せちゃダメだよ」「バイキンがつくと大変だから、手をきれいにしてからね」と言っていたら、自然と触らなくなってきました。(ななん)
大声を出す
●声の大きさを「アリの声、犬の声、ゾウの声」など表にしてわかりやすく伝えたら、ちょっと落ち着いてきました。(こくもも)
吃音
●下の子がどもるしゃべり方で、今も完全に治ったわけではないのですが、3歳くらいからスムーズに話せるようになってきました。矯正せず、ゆっくり待つことを心掛けました。上の子がしゃべり方をまねしたことがあったので、そのときはまねしてはいけない理由を伝え、「ゆっくり待ってあげようね」と言いました。(こうたん)
その他
●まばたきを繰り返すので、口うるさく注意していたのですが、病院でアレルギーだと診断され、目薬で一発解消。怒ってごめんなさい。(ひとみん)
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