子どもに共感することは大切。そうは言っても、できないときは…。
言うことを聞かない男の子にママはいつもイライラ。ママを悩ませる困った行動の対処法を紹介しています。ガミガミ叱るよりも効果あり!今回は「子どもに共感できないときの接し方」です。もちろん女の子にも使えます。
「共感すること」の大切さ
「子どもとの接し方」や「子どもとのコミュニケーション」についてネットや本で調べてみると、どれも「子どもに共感しましょう」と書かれています。
なぜなら、子どもと良好な親子関係を築くには、子どもの気持ちに寄り添い、共感することが大切だからです。たとえば、子どもが「買って~」とダダをこねたときを想像してみてください。
「買って、買って~」と泣き叫ぶ子どもに、「ダメ」「泣かないの」「買わないって言ったでしょ」「ガマンしなさい」「もう一緒に買い物に来ないからね」と叱っても、状況が良くなることはあまりありません。
こんなときは「○○ちゃんはこれが買いたいのね」と子どもの気持ちに共感すると、子どもの心が落ち着いてきます。共感には、次のようなメリットがあります。
共感のメリット
- 子どもの高ぶった感情を落ち着かせる
- 親に否定されないので子どもの心が安定する
- 子どもに自信がつき、自己肯定感が高まる
ただ、親も感情を持ったひとりの人間です。いつも子どもに共感できるわけではありません。講演会や子育て相談をしていると、よくこんな質問を受けます。
子どもに共感してと言われても、共感できないんです。
子どもに共感できないのはなぜなのでしょうか?
共感できないのはなぜ?
共感が大切とはわかっていても、なかなかできない。子どもに共感できないときって、具体的にどんなときなのでしょうか。例えば、
- イライラしているとき
- 疲れているとき
- ストレスがたまっているとき
- 体調が悪いとき
- 忙しいとき
- 悲しいとき
- 眠いとき
というように、親自身に子どもの気持ちに寄り添ってあげる余裕がないときです。
また、どうしてもその子どもの行動が受け入れられないと感じたときは、共感するのが難しいもの。この他にも、「どう共感したらいいのかわからない」ということもあります。
では、共感できないときはどうしたらよいのかを考えていきます。
共感できないときの接し方
共感するのが難しいときは、無理に言葉にして共感しなくても大丈夫です。
言葉以外にも共感を表現できる方法があります。それは、「あいづち」と「スキンシップ」です。
子どもに共感したくても、「よい言葉が見つからない」「かける言葉がわからない」というときがあります。慣れるまでは、なかなかすっと言葉が出てこないのです。
ですから、「うんうん」「そうだね」とあいづちを打ったり、「頭をなでる」「背中をさする」「ハグをする」などのスキンシップで子どもに共感してあげましょう。
あいづちやスキンシップなら、言葉で表現するよりも気負わずにできるのではないでしょうか。また、どんな言葉をかけたらいいかわからないという場合は、次のようなコツも参考にしてみてください。
例えば
- 自分だったらこんなときどんな言葉をかけてほしいか考えてみる
- 子どもに「うん、そうだよ」と返事をしてもらえるような言葉を考えてみる
子どもが泣いてくやしそうな様子を見せているときに、「うん、そうだよ」と返事をしてくれる言葉はなにかを考えてみます。
それはやはり「くやしかったね」ではないでしょうか。「Yes」と返事をしてくれるような言葉をかけるのがコツです。
「共感しましょう」と言われても、なかなかできないと感じることが多々あります。そんなときは、無理をしないで「あいづち」や「スキンシップ」など、できることからゆっくり始めてみましょう。