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提供:サノフィ

もっと知りたい!小児予防接種座談会にあんふぁんママが参加小学校入学前に追加接種できるワクチンを知っていますか?

今回、座談会に参加してくれたのは、4歳から6歳のお子さんがいる3人のあんふぁんママ。これから集団生活が本格化する小学校入学を控えて、定期の予防接種はだいたい済ませたけれど、学童期以降の病気の予防についてこのままでいいのかお悩みの様子。小児科医の久保田恵巳先生に話を聞きました。

医療機関に行くのを躊躇(ちゅうちょ)していませんか?
予防接種は適切なタイミングで!

コロナ禍の今、医療機関へ行くのを躊躇するという人も多いですよね。予防接種に行きたいけれど、病気でもないのに今は医療機関に行きたくない…というのがママ・パパの本音かなと思います。今回、参加しているママのひとり、Ayakaさんからも「日本脳炎ワクチンの3回目の接種が受けられていない状況です、どうしたらいいですか?」という質問がありました。

「医療機関へ行くことを躊躇する気持ちはよく分かります。とはいえ怖い病気は新型コロナウイルスだけではありません。こんな状況ではありますが、発熱患者さんは予約制・個室対応、時間を分けるなど、小児科医もさまざまな工夫をして診療を行っています。かかってしまってからでは遅いので、予防接種はぜひ推奨されているタイミングで受けていただきたいです」と久保田先生。

オンライン座談会の様子

※オンライン座談会の様子(2021年8月31日実施)
(左上から時計まわりに)久保田先生、ゆっけさん、Ayakaさん、髙栁里菜さん

小学校入学前に追加接種したほうがいい
ワクチンを知っていますか?

2012年に定期の予防接種が三種混合(百日せき・ジフテリア・破傷風)ワクチンから四種混合(百日せき・ジフテリア・破傷風・不活化ポリオ)ワクチンに切り替わったので、座談会に参加しているママのお子さんは四種混合を接種済み。そのほかに日本脳炎ワクチンやMRワクチンなど、定期のワクチンはひと通り接種している状況です

「皆さん、順調に定期ワクチンを接種していますが、小学校に入る前に追加して打っておくとよい予防接種があるのを知っていますか? それは「三種混合ワクチン」「不活化ポリオワクチン」「おたふくかぜワクチン」です。
日本小児科学会では、小学校入学前に三種混合、不活化ポリオワクチン、おたふくかぜワクチンの追加接種をおすすめしています。理由を以下の通りまとめてみました」

  • 最近の調査では小学生も「百日せき」に多く罹患

    「百日せき」は名前の通り長期にせきが続く苦しい病気です。赤ちゃんがかかると重症化する恐れがあるので、小さいきょうだいがいる家庭では気を付けたい病気です。四種混合ワクチンで得られた抗体も、小学校入学前には少なくなってくることが分かっています。四種混合ワクチンの5回目の接種はできませんが、三種混合ワクチンを小学校入学前に追加接種することで免疫を強化することが可能です。

  • 有効な治療法がない「ポリオ」。小学校入学前に抗体が低下

    「ポリオ」は1960年ごろに大流行した病気です。手足のまひや呼吸不全を起こす病気で、有効な治療法がありません。四種混合ワクチンで得られた抗体も時間が経つと徐々に低下します。小学校入学前に不活化ポリオワクチンを追加接種することで抗体を高く維持することが期待できます。

  • 合併症を起こしやすい「おたふくかぜ」も2回接種が必要

    子どもを中心に毎年、数十万~百万人がかかっている病気です。1歳の時にワクチンを打ったお子さんも多いと思いますが、1回接種だけでは長期の予防は難しいので、小学校入学前を目安に2回目を打つことが必要です。

※久保田恵巳先生の話を元に作成

「百日せきは抗体を維持することが難しく、何回か追加接種が必要だということが分かっています。大人でもあちこちで小流行が起きていますし小学校でクラスターが起こることもあります。
また、ポリオは昔の病気という印象があるかもしれませんが、世界的には撲滅された感染症ではなく、ここ数年、また違ったタイプのポリオ感染症が増加傾向にあります。新型コロナウイルス感染症の流行がおさまったら海外との行き来が盛んになることが予想され、諸外国からから持ち込まれる可能性もゼロではありません。
おたふくかぜワクチンは生ワクチンなので、1回の接種でも不活化ワクチンよりは効果が長続きし、強い免疫効果が期待できます。でも1回だけではやはり効果がだんだん弱くなってきたり、免疫が付きにくい人がいるので2回接種が必要です。おたふくかぜにかかると合併症で難聴になってしまうお子さんが一定の割合で出てしまうので、ぜひ接種を考えてほしいです」

予防接種あるある!? もっと知りたいワクチンのこと

子どもが2人以上いる家庭では、ひとりひとりの接種スケジュールが把握できなかったり、まとめて接種したいのに受けたいタイミングで打てなかったり、なかなかスムーズに接種できないとお困りのママ・パパもいるようです。また、それ以外にも子どもの予防接種についての疑問を久保田先生に聞いてみました。

写真:Ayakaさん

Ayakaさん

2回以上打つ必要のある予防接種で1カ月後、1年後など、次回の接種目安がありますが、それは守ったほうがいいですか?

写真:久保田先生

久保田先生

推奨されている間隔で接種するのが理想ですが、子育てママ・パパは忙しいと思うので、時期が来たら気づいた時点でなるべく早く接種するとよいですね。

写真:ゆっけさん

ゆっけさん

予防接種で腕が腫れたり、熱が出たり、ひやひやすることが多いです。このことは事前に医師に伝えるべきですか?

写真:久保田先生

久保田先生

局所反応(腫れる、赤くなる)や発熱などは一定の割合で出るので想定内の反応ではあります。ただ、発熱が1日以上続く、せき・鼻水・下痢などの発熱以外の症状がある、ぐったりする、赤ちゃんならミルクを飲まないという症状が出たら受診してください。

写真:高柳さん

高柳さん

子どもの予防接種は定期のものと、任意のものに分かれていますが、どう違うのでしょうか? たくさん接種するリスクや費用面などが気になります。

写真:久保田先生

久保田先生

日本小児科学会では任意・定期関係なく、接種を推奨しています。日本のワクチンの歴史で任意・定期に分かれているだけのことで、任意だから重要性が低い、打たなくてもよいというわけではありません。今まで任意接種だったものも、さまざま活動を続けて定期接種に変わったという経緯があります。百日せき、ポリオ、おたふくかぜも定期にするべく、いろんな方がいろんな活動をしてくださっています。「任意だから今はいいや…」と思わず、ぜひ接種してください。

ワクチン接種は大切な入学準備のひとつ

定期・任意にかかわらず、子どもが1歳までは予防接種の種類やスケジュールを調べて、綿密な計画を立てて接種していたママ・パパが多いと思います。でも年中・年長くらいになると、以前より病気にかかりにくくなり、予防という意識が薄れてくる時期です。これから小学生になり、ますます関わる人が増えていく生活になるので、できる予防は今のうちにしっかりしておきたいですね。

お話を聞いたのは…

久保田先生

久保田恵巳 先生
くぼたこどもクリニック 院長

大阪小児科医会理事。日本小児科医会国際委員会委員。日本小児保健協会 予防接種・感染症委員会委員。大阪市立大学医学部公衆衛生学研究員。日本小児科学会認定小児科専門医。一男一女の母。

ママ達に座談会の感想を聞いてみました!

写真:Ayakaさん

Ayakaさん(6歳と4歳の女の子ママ)

コロナ禍ということもあり、思うように予防接種ができず不安になっていたのですが、先生の話を聞いて安心しました。小学校入学前に百日せきやポリオワクチンを追加で打てることも知らなかったです。上の娘は小1なので、すぐに打ちたいと思います。

写真:ゆっけさん

ゆっけさん(4歳の男の子のママ)

息子は2017年生まれなのですが、そのときにもらった母子手帳と、最新の予防接種スケジュールの内容が全然違っていて、「この4年でこんなに変わったの!?」と驚きました。ひとりしか子どもがいないので、ずっと気づけないままだったかもしれません。小児科に行く際には、接種できるワクチンがほかにはないか確認してみたいと思います。

写真:ゆっけさん

髙栁里菜さん(5歳と4歳の男の子ママ)

定期接種と任意接種の違いがよく分かりました。上の子と下の子の母子手帳を見比べてみると、B型肝炎を上の子は接種していない(下の子は接種済み)ことに気づいたので、急いで接種に行きたいと思います。

【資材番号欄】2021年10月作成 MAT-JP-2109316-1.0-10/2021

問い合わせ
サノフィ
https://www.sanofi.co.jp/

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2021年11月23日(火) まで

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