思い通りにいかないと 自分の髪を抜いてしまいます
イライラやぐずりには、「温かい関心を持って自分をアドバイザー見てほしい」という子どもの気持ちが表れているようです。子育てアドバイザーの須賀義一さんにお話を聞きました。
Question 思い通りにいかないと 自分の髪を抜いてしまいます
1歳の息子は、イライラしたり思い通りにいかないと自分の髪を引っ張って抜いてしまうので心配しています。食事中が一番多く、ピーク時は就寝中も抜いていました。
[東京都・ゴリラ]
Answer 子どもを受け止めて 安心させてあげましょう
感情のコントロールが未熟な年齢なので、髪の毛を抜いたり、壁や床に頭を打ち付けたりするのは割とよくあることです。食事中が多いのは、口に詰め込まないように注意されたり、お母さんがハラハラしながら見守っているからなのでしょう。子育ての基礎は子どものことを受け入れる「受容」ですが、さらにその基礎になるのが、子どもが心から安心・安全を感じられて、自分の居場所に対して肯定感を持てることだと思います。そのために一番大切なのは、大人自身がくつろいで屈託なく笑顔で過ごしていることなんですね。これが欠如すると、「お母さんに温かい関心を持ってもらえているのかな?」と、子どもの気持ちに「?」が付いてしまい、その結果、大人から見ると困った行動として出ることがあります。
髪の毛を抜いてしまったときは、「髪の毛、大事大事だよ」と優しく頭をなでて受け止めてあげましょう。「かわいいかわいい」と声を掛けながら、くすぐり遊びや手遊びなどの体を使った触れ合い遊びをしたり、公園で追い掛けっこをするのもとてもいいですね。お母さんの関心がたくさん感じられる楽しい遊びをすることで、髪の毛を抜く行為も減ってくるかもしれません。
今のお母さんたちはすごく真面目で、子育てに対して一生懸命です。そして、「子どもを大事にすることは自分を犠牲にすること」と考えてしまいがち。でも、手を抜いてでもいいからお母さん自身がリラックスして過ごす方が、子どもにとっても心地いい状態をつくることもある、と覚えていてほしいですね。