泣きながら走った園への往復の日々…「継続は力なり」を実感
2歳差3人姉弟のわが家。第1子が生まれた年に車を手放し、それ以降は車なし生活を続けています。
その子どもたちが0歳2歳4歳の年、引っ越しをすることになりました。それまでは保育園まで徒歩5分くらいのところに住んでいたのですが、約1.5㎞離れたところに住まいを移したのです。当時4歳の娘の足で、自宅から園までは、徒歩40分ほどかかるようになりました。
以前の住まいと新しい住まいとの徒歩圏内には5つ以上の保育園があります。それでもわが家のまわりはそれなりの保育園激戦区で、新しい家の近くで、3人一緒に転園できるところは見当たりませんでした。そこで、ひとまず近くの園に空きがでるまで、ということでそのまま前の園に通うことに。しかし、結局転園できる園は見つからず、長女が卒園するまでの2年間、3人を自転車で送迎するということになりました。3人を自転車に乗せることはできないので、長女は徒歩(小走り)でついてくるスタイルです。
泣きながらついてくる長女に声をかけながら
引っ越し先のわが家から保育園までの道のりは、行きは平たんで途中からゆるやかな上り坂が園まで続きます。途中、泣いてストップする長女を、自転車の前後に下の子二人を乗せている私は迎えに戻ることができません。見知らぬおばあちゃんが手をとって連れてきてくれることもありました。
それでもほかに登園の手段はなく、自転車前後に下の子二人を乗せ、泣きながらついてくる長女に声をかけながらの日々が続きました。私の方が泣きたくなることが何度あったことでしょう。
機嫌よく走ってもらうために
なんとか走らせるために、私が気をつけていたことは、
■とにかく声をかける
「がんばって!」「もうちょっと」「今日は早いなー」「すごい!」、「オリジナルの替え歌」などで応援
■保育園が近くなったら先に行き、下の子をおろして、両手広げてゴールで待ち受け
私が思うに、このゴールにいるママに突進していくことが、子どもの日々走る中での大きな原動力になっていたような気がします
毎年恒例の保育園マラソン大会
そんな日々を送ることほぼ1年。3月になり、恒例のマラソン大会が開催されました。
結果は、長女がなんと1位。誰もが驚く結果でした。
参観の保護者たちも、「きっとあの子かあの子よねー」という想定から大きくはずれて、まったくノーマークの子どもが1位になり、本当にびっくりした様子。
それまで話したことのない保護者からも、「何か習ってるんですか?」と声をかけられました。その時、この1年間、長女も私も時に泣きながらの送迎の日々が思い出されて胸が熱くなりました。
そして、まさに「継続は力なり」なんだなぁと、知らず知らずに積み重ねた努力の結果のすごさを身に染みて感じたのです。
それ以降、年長のマラソン大会も、小学校の持久走やロードレースも、長女は上位獲得の常連となりました。
改めて気づかされた「継続は力なり」のスゴさ
この経験から、2歳下の次女、4歳下の息子の送迎時は、できる限り自転車に乗せないで走らせるということを続けました。その結果、わが家の3姉弟は長距離走において苦手意識をもつことなく、自信をもって走ることができるようになりました。
保育園時代に、ほかの選択肢がなかったから仕方なくという理由ではありますが、走っての送迎を続けたことは、子どもたちにとって大きな財産になったのではと思っています。
「継続は力なり」ということがわかってはいても、子どもが小学生になってからだと物理的に一緒に過ごす時間は少なくなり、なかなか親がサポートしながら実行することは難しかっただろうなと感じます。
わが子が保育園児という、親子が密接に過ごせる時期にできたこと、そして、それが体の基礎を作る時期であったことが、成長した今につながる体力づくりになったのだと思います。
今、小さなお子さんがいるママやパパがわが家のこの出来事を通して、日々の体力づくりや過ごし方のヒントにしてもらえたらうれしいです。