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丹平製薬「ママ鼻水トッテ 電動鼻すい器」
発売から25年を迎える、ママ・パパに愛されてきた丹平製薬の鼻すい器ブランド「ママ鼻水トッテ」から、2021年9月、電動タイプがに登場。静音設計とデザインにこだわった商品の開発話を聞きました。
この人に聞きました
赤嶺 彰俊さん
丹平製薬
研究開発部 商品開発課 課長
元は美術印刷の会社に勤務。子どもが生まれて使った「ママ鼻水トッテ」のアイデア・機能に感銘を受け、2012年に丹平製薬に入社。同社の多彩な商品開発に携わる。2016年から現職。10歳、8歳の女の子のパパ。
静音性とパワフルな吸引力を併せ持った 赤ちゃんにやさしい電動鼻すい器
ヒミツ1
ママに集まってもらい課題をリサーチ
もともと口で吸引するタイプの鼻すい器を長年販売してきたのですが、電動タイプの市場の広がりを受け、当社でも電動タイプを作りたいと開発がスタート。まずは知り合いのママたちに集まってもらい、電動鼻すい器についてヒアリング調査を行いました。すると、気になるポイントとして出てきたのが、吸引するときの大きな音。吸引力を強くすると、ポンプのモーターの動作音はどうしても大きくなりがちです。吸引力はそのままに、どう音を小さくするかが、第一の課題となりました。そこで、市場に出回っている電動鼻すい器を集めてポンプ構造を研究。その結果を協力メーカーの技術者に共有し、今までの鼻すい器にはない静音設計のポンプを採用しました。
ヒミツ2
3Dプリンターで具象化して社内を説得
次に課題だったのがデザイン性。外部のプロダクトデザイナーに相談すると、ちょうど小さな子どもがいる方で盛り上がり、「一緒にやろう」と話が進みました。シンプルで家のインテリアになじむコンパクトなフォルム、赤ちゃんにやさしく快適な使い心地、洗浄などのメンテナンスのしやすさに配慮したデザインを発案。ただデザインの良さは資料だけでは、なかなか伝わりにくいんですよね。そこでまずは具象化しようと、3Dプリンターで試作品を製作。試作品を見せて熱意を伝え、社内で商品化に向けての説得に成功しました。
ヒミツ3
夢は「自分の孫にも使ってもらうこと」
さまざまなテストを繰り返す中で、特に試行錯誤したのが、機器側のチューブに鼻水が入るのを防ぐ弁の形状。弁について悩む日々を3カ月過ごしました。3Dプリンターで作った弁は100以上、ようやくしっかりと防ぐことができる形状にたどり着きました。「ママ鼻水トッテ」は私自身の入社の動機になった商品です。夢は「自分の孫にも使ってもらうこと」。そのためにも、さらに長く愛される商品・ブランドへと育てていきたいですね。
商品についての問い合わせ
丹平製薬お客様相談室
℡0120-500-461
受付時間/9:00~12:00、13:00~17:00(土・日曜、祝日、年末年始、夏季休暇をのぞく)
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