乾燥が気になる季節の必需品!子どもを乾燥から守る「加湿器」どれがいい?選び方を解説します

乾燥が気になる季節の必需品!子どもを乾燥から守る「加湿器」どれがいい?選び方を解説します

乾燥が気になる季節になりましたね。ママやパパの中にも、お肌のカサカサや喉のイガイガが気になり始めたという人がいるかもしれませが、もっと気にしてあげてほしいのは、乾燥に弱い子どもたちのこと。今回は、乾燥対策に取り入れたい加湿器の選び方をご紹介します。

秋冬になると空気が乾燥する理由

秋冬になると湿度が下がり始め、ニュースでも「乾燥注意報」などの声が聞こえるようになってきます。ところでなぜ寒くなると湿度が下がるのでしょうか。実は、空気が含むことができる水蒸気量(飽和水蒸気量)は、気温によって変化します。気温が高ければ水蒸気量が多くなりますが、低くなると少なくなってしまうため、あふれた水分は水滴や氷となって空気から出ていってしまいます。そのため寒くなると空気中の水蒸気量が減り、乾燥しやすくなるのです。

このような状態でエアコン暖房を使うと、さらに乾燥が進みます。室温が上がると飽和水蒸気量は増えるのに、実際の水蒸気量は少ないため、相対的に湿度(相対湿度)が下がってしまうからです。ちなみに石油ストーブやガスストーブなどの燃焼系暖房器具は水蒸気が発生するため、エアコンに比べると湿度は下がりにくい傾向にあります。

赤ちゃんの皮膚の厚さは大人の2分の1!

大人が乾燥を感じるようになったら、小さい子どもはさらに注意が必要です。というのも子どもの皮膚は大人より薄く、生まれたころの赤ちゃんの皮膚の厚さは大人の約2分の1しかありません。さらに肌のバリア機能を果たす皮脂の分泌も少ないため、ちょっとした乾燥でも傷ついたり、乾燥性湿疹や皮膚炎を引き起こしてしまう可能性があるのです。

また乾燥した空気を吸うと、喉や鼻の粘膜が乾燥し、バリア機能が弱くなります。そこにウイルスなどが入り込むと体から追い出すことができず、風邪を引きやすくなってしまいます。人が快適に過ごせる湿度は、年間を通して40%から60%と言われていますので、湿度が40%より下がったら加湿器を取り入れるのがおすすめです。

ただし加湿器の使用にも注意が必要です。加湿器は水を使用するため、お手入れせずに使い続けるとタンクやトレーに雑菌が発生し、加湿時に空気に放出されてしまうリスクがあるのです。万一、この雑菌を吸い込んでしまうと”加湿器肺炎”と呼ばれる過敏性肺炎など健康被害につながるおそれもありますので、清潔に保つことが大切です。

そこで今回は、清潔性と安全性をキーワードに、加湿器方式ごとの特徴とおすすめをご紹介します。

加湿方式は「気化式」「スチーム式」「超音波式」の3種類

加湿器には大きく分けて3種類の加湿方式があります。

1.気化式

水を浸透させたフィルターにファンで発生させた風を当てて水を気化させ、放出する方式。水蒸気の粒子が非常に細かいため結露しにくいほか、ヒーターを使わないので電気代が抑えられます。一方ファンを使用するため、本体が比較的大きく、運転音が気になる場合もあります。

・清潔性:◯
水をフィルターで濾過するため雑菌が放出されにくく、粒子も細かいので菌を運ばない。ただし、こまめなお手入れは必要
・安全性:◎
お湯を使わないため、吹き出し口が熱くなったり、転倒による火傷の心配がない

2.スチーム式

ヒーターでお湯を沸かして沸騰させ、蒸気に変えて放出する方式。やかんでお湯を沸かした湯気で加湿するようなものです。短時間でしっかり加湿できますが、ヒーターを使うので電気代が高くなりがちです。

・清潔性:◎
水を沸騰させるので菌も殺菌され、衛生的に保てる
・安全性:△
熱湯を使うので、吹き出し口が熱くなったり、転倒して熱湯がこぼれると火傷のリスクもある

3.超音波式

超音波振動により、水を細かい霧状にして空気中に放出する方式。構造がシンプルなので小型でおしゃれなデザインが多く、アロマを入れて楽しむこともできます。一方で水滴が大きいので周囲が濡れたり、カルキが付着する可能性もあります。

・清潔性△
加湿水がそのまま空気中に放出されるので、菌があると広がりやすい。こまめなお手入れが必要
安全性◎
ヒーターを使わないため、熱くなる心配がない

なお気化式や超音波式の中には、ヒーターを補助的に使用する「ハイブリッド式」もあります。電気代は少し高くなりますが、熱くなるほどではありません。

清潔・安全に配慮されたおすすめ加湿器3選

以上のように加湿器は、加湿方式ごとにメリット・デメリットがありますが、清潔かつ安全に使用できる工夫をした製品も多く登場しています。その中から各方式ごとに、寝室におすすめの3機種を紹介しましょう。

◾️気化式

ダイニチ ハイブリッド式加湿器 RXTタイプ

気化式にヒーターを併用したハイブリッド式。湿度が低い時は加湿フィルターに当てる風を温風にすることで、短時間で加湿できます。加湿フィルターや加湿トレイのお手入れの手間がラクになるよう、業界で初めて使い捨ての「カンタン取替えトレイカバー」と「カンタン取替えフィルター」(別売り)を採用。シーズンごとに交換するだけで、清潔に使い続けられます。気化式ならではの自然な加湿を味わいつつ、お手入れの手間も最小限に済ませたい人におすすめ。

スタイリッシュなデザインが、インテリア空間になじみます。加湿量860mL/hの「HD-RXT924」

取替えトレイカバーは6ヶ月洗わずに使用でき、シーズンが終わったら捨てるだけ!

◾️スチーム式

象印マホービン スチーム式加湿器

象印ならではの、ポットのようなスチーム式加湿器。こちらもポットのように上から水を注いでボタンを押すだけで使え、フィルターがないのでお手入れも簡単です。スチーム式で懸念される熱湯による火傷については、「チャイルドロック」「ふた開閉ロック」「転倒湯もれ防止構造」のトリプル安心設計で対策済み。お手入れの手間をかけずに清潔に使いたい人、パワフルな加湿を求めている人におすすめです。

強運転でも8時間連続運転できるので、就寝中でもたっぷり加湿できます。加湿量200mL /hの「EE-MA20」

◾️超音波式

ティファール 加熱超音波式加湿器スチーム アンド ミスト

超音波式は、稼働してすぐに大量のミストが噴出されますが、タンクの水をそのまま放出しているので雑菌が心配。その点本製品は、タンクの水をヒーターで加熱しているので、雑菌の繁殖も抑えてくれます。フィルターがないので、お手入れも毎日水を変えて洗うだけと簡単。また温かいミストが出るので、冬でも寒く感じないのもうれしいところ。超音波式の手軽さとお手入れの簡単さが享受できるハイブリッド加湿器です。

コンパクトながら木造7畳、プレハブ11畳のお部屋に対応。加湿量400mL /hの「HD3040J0」

温水を使用し、たっぷりのミストを吹き出します

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ITデジタル

家電ライター 田中真紀子

仕事と育児の両立に悩んでいたときに、家事をラクにしてくれる家電にどハマりし、家電専門家の道へ。最新家電情報をいち早くキャッチし、自宅で使いこなしながら幅広いメディアで発信している。的確な視点で忖度なく評価するため、読者やメーカーからの信頼も厚く、家電記事監修や家電コンサルタントとしての依頼も多い。NHK「あさイチ」をはじめテレビ・ラジオにも多数出演。TikTok「家電のまきこさん」でも家電情報を発信中。

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