どんなことをしているの?園で取り組む食育

食育の様子をのぞき見!みんなで梅ゼリー作り

材料になる梅の実をチェック

園では6月に梅を収穫し、ジュースを作ったそう。ジュースを作った際に残った梅の実を見て、「収穫した時と形が違う!」とにぎわいます。今日はこの実を使って作ったジャムで、梅ゼリーを作ります。

みんなで混ぜる工程に参加

寒天の粉にお湯を注ぎ、梅ジャムを入れて泡立て器で混ぜます。1人ずつ順番に、ぐるぐると混ぜる作業に参加しました。

冷蔵庫で冷やして完成

バットに流し込み、しばらく冷蔵庫で冷やして固めます。達成感でいっぱいの子どもたち。食べるのが楽しみだね!

さまざまな活動を通して心と体を育む

早くから自園での給食作りを行うなど、食育に力を入れるいのやま幼稚園。年齢ごとに食育目標を設け、毎月さまざまな体験活動を実施しています。この日は、6月に子どもたちが収穫した梅を使って、梅ゼリー作りに挑戦。ゼリー液を混ぜる作業に参加し、みんな楽しそうでした。
園長で食育マスターの資格も持つ森往子先生は、「食育は全ての基本」だと話します。素材にこだわった給食や収穫・調理体験のほか、「食材や生産者の方々に向けた“食に対する感謝”も、子どもたちに伝えています」と森先生。

いろいろな角度から食の大切さと楽しさを伝える活動や、おうちでもできる食育の取り組みについて、詳しく話を聞きました。

食は子どもの未来を作る全ての基本です

森往子園長

口に入れたもので、体は作られます。園で食育に取り組み、ご家族と一緒に子育てをすることが、子どもの未来を作ると感じています。“食育”と聞くとハードルが高いと感じてしまうかもしれませんが、大丈夫。おうちでできることもたくさんありますよ。

いのやま幼稚園で行う食育の例

農園でさまざまな野菜を栽培

園から徒歩20分ほどの場所に農園があり、いろいろな野菜を栽培しています。梅やタケノコ、サツマイモ、パプリカなど多彩な野菜を育てて収穫することで、子どもの食べ物への関心を高めます。

食材に触れる機会を作る

毎年秋には、年長クラスでサンマを食べる機会を設けています。ただ食べるだけでなく、焼く前の生のサンマを実際に持ってみたり、焼いたサンマの上手な食べ方を教わったり。食べてみると「にがい!」と言う子も。けれど、それもいい経験です。

一緒に調理する

調理することも、食に興味を持ち食べる意欲を育てるために大切なこと。梅ゼリーのほか、ふりかけ作りやケーキ作り、みそ作りなど、季節と年齢に合わせてさまざまな調理の機会を設けています。

農園で梅や野菜を収穫。自分でとれば、おいしさも倍増しそう(写真左上・右上) 生のサンマに触れ、命の大切さについても学びます(写真下)

森先生からアドバイス おうちでは何をすればいい?

子どもの健やかな成長のために、おうちでも食育に取り組めるといいですよね。けれど、「何をすればいいか分からない」「好き嫌いが多くて野菜を食べてくれない」と悩むママ・パパも多いのでは。森先生に、おうちで取り組む際のアドバイスを聞きました。

味見や配膳だけでもOK 食事の準備に参加してもらおう

食事の準備に、子どもも参加してもらいましょう。一緒に料理ができるといいですが、忙しい時はなかなか難しいですよね。そういう場合は、味見をしてもらったり、お皿をテーブルまで運んでもらったりするだけでもOKです。例えば味見をしてもらったら、「パパは喜ぶかな?」などの声掛けを。自分で考える機会を作れば、子どもは進んで取り組むようになるでしょう。

手伝ってもらったら言葉で気分を盛り上げよう

子どもは言葉に敏感に反応します。大人が「嫌い」「おいしくない」と言うと、言葉に反応して子どももその食材・料理を嫌いになってしまうことも。子どもが食事のお手伝いをしてくれた後は、「○○ちゃんが手伝ってくれたから、ごはんがすごくおいしい!」と伝えてみて。言葉で気持ちを盛り上げることで、子どもの好き嫌いが減るかもしれません。

いいものを選んで手間をかけずおいしく食べよう

口に入れるものは、成分表示などをチェックしてできるだけ体にいいと思えるものを選んでほしいです。そうすれば、必ずしも料理は手の込んだものでなくてもOK! 食育というと「頑張ってごはんを作らないと…」と思いがちですが、例えばミネラルをたくさん含んだ塩を用意して焼いた野菜にかけるだけで、おいしくて体も喜ぶ一品ができますよ。

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