「うち、近頃すれ違っているな」と思ったら 家族会議のすすめ

「うち、近頃すれ違っているな」と思ったら 家族会議のすすめ

近年、ちらほらと聞くようになった「家族会議」という言葉。
読者アンケートで聞いたところ、すでに2割の人が実施していることが分かりました。
「楽しい家族」でいるための家族会議、あなたも早速始めませんか?

イラスト/杉浦さやか

あんふぁんママに聞きました

Q .「家族会議」をしたことがありますか?

Q.家族会議をしたことがある人は、実際に話し合ったテーマと感想を教えてください

  • お母さん(私)が大変なとき、どんなことを協力し合えばニコニコ笑って過ごせるか。子どもは使命感を持つ、親は感謝をする。互いに温かい気持ちで接することができます。子どもが意識して取り組んでくれるので、親から言う回数がとても減りました。
  • 昨今の登園・外出制限について。子どもの意見をなるべく尊重しつつ、でも最後の決定権は主人。 父は一家のリーダー的存在(頼もしい)ということが子どもに伝わっているかな。
  • 習い事を続けさせて良いか。普段真面目に話さない夫の本音が聞けてうれしかった。
  • 子どものゲームを買うときの約束事。まだまだ約束を守るのが難しいときもありますが、自分でやることに責任を持てるようになってほしいと思っていて、その練習になっていると思います。

※2020年3/4〜4/8あんふぁんWebで実施。有効回答数880人

教えてくれたのは

山本直美さんの画像

チャイルド・ファミリーコンサルタント

山本直美さん

NPO 法人子育て学協会会長、株式会社アイ・エス・シー 代表。幼稚園教諭を経て、独自の教育プログラムを考案。その一環として家族会議を提唱。現在、「ウィズブック保育園」の運営や、園での研修、パパママ向けの講演、執筆など多方面で活躍中。近著に絵本『すきなことなあに?』(エンブックス)がある。

夫婦のすれ違いは話し合い不足が原因

子どもが小さい今は、夫婦のすれ違いが起こりやすい時期でもあります。パパは仕事の責任が重くなり、ストレスも増す世代。ママも子育てに関して悩むことが多い時期ですよね。本来ならば夫婦で大変さを分かち合い、いろいろと相談し、ねぎらいながら乗り越えていくべきなのに、現実には忙しくて、十分に話し合えていない夫婦は多いでしょう。

ですが、夫婦とはいえきちんと話し合わなければ、「気持ちを分かってくれない」「価値観が合わない」と、すれ違ってしまうもの。そして、そのまま放っておけば、気持ちはどんどん離れていってしまいます。そこでおすすめしたいのが「家族会議」です。

子どもも参加して家族の課題を話し合おう

家族会議とは、家族全員で家族の課題を話し合う場。夫婦の目線を合わせ、子どもが健やかに育つ家庭を守るためのものです。

あえて堅苦しく「会議」と呼ぶのは、パパにも「大切な仕事のひとつ」と捉えてほしいから。仕事なら、「忙しいから無理」ではなく、できるように時間をやりくりしますよね。「議題について話し合い、一定の結論を出そう」という意図も伝わりやすくなります。

また、「夫婦会議」でなく、子どもも参加して「家族会議」にするのもポイントです。長い人生の中で、親と子どもが一緒に過ごす「家族の時間」は案外短いもの。その時間をどう過ごすかは、とても大切な家族の課題です。子どもも家族の一員として尊重し、ぜひ意見を言ってもらいましょう。

家族会議のメリット

夫婦にとっては…

  • 夫婦の気持ちや考えを話し合い、すり合わせることで、すれ違いを減らせる
  • 相手をねぎらったり、感謝を伝え合ったりできる
  • 先の予定や、やりたいと思っていることなどを共有できる
  • 家族の課題を認識し、共通の目的意識を持つことができる
  • 子どもに対話や相互理解の大切さを伝えられる

子どもにとっては…

  • 家族の一員として尊重されてうれしい
  • 自分の意見を言う練習ができる
  • 人の意見を聞く練習ができる
  • 交渉や折り合いのつけ方の練習ができる
  • 親の考えやポリシーを知ることができる
  • 親の対話を見て会話のルールを学べる

家族にとっては…

  • 家族の予定をカレンダーに書き込んで可視化すると、先の見通しがつきやすくなる
  • 楽しい未来の話をすることで将来が楽しみになる

ライター

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&あんふぁん編集部 &あんふぁん編集部

「子育ての迷いに、頼れるコンパスを。」子育て中のママ・パパの気持ちを楽にする記事を発信中。未就学児〜小学生を子育て中の現役ママ・パパも多い編集部です。

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