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仙台銘菓「霜ばしら」冬にだけ逢える、幻のお菓子。その中身はいったい…?
初めて衝動に駆られて「お取り寄せ」をしてしまいました、仙台銘菓の「霜ばしら」。こちら冬の間しか手に入らないとても貴重なお菓子なんです。届くのを待ちわびて約2カ月。その中身はいったい…?
きっかけは朝吹真理子さんのエッセイ
今回紹介する仙台銘菓の老舗「九重本舗 玉澤」の「霜ばしら」ですが、知ったのは小説家・朝吹真理子さんのエッセイ『抽斗のなかの海』でした。
朝吹さんのつづる文章を読んでなんておいしそうな…!なぜ今まで知らなかったのか!と激しく後悔。夫の実家が宮城ということもあり、年に2回帰省しているのですが、今までまったく知らなかったのです…。
しかも、冬季(10月~4月)しか取り扱いがないというではありませんか。このエッセイを読んだのは2月。今ならまだ間に合うぞ!と急いで調べてさっそくポチ。
注文方法は、電話、メール、FAXからできます。私はメールにて申し込みしてみました。そして2月に注文し、届いたのは4月に入ってからでした。代金引き換えしか対応していないため、注文した分の金額を準備しておくのをお忘れなく!
美しい!雪の中に埋まる霜ばしら
届きました届きました…♪待ちに待った霜ばしら。注文時にウェブサイトで商品を見ていたのと、エッセイを読んだときのイメージが合わさって、私の中でのハードルはとても高くなっています(笑)。
繊細なお菓子ということで、丁寧に丁寧に包装をほどき、そーっと開けてみます。
あらっ!真っ白…!!!!!!!!
この上の粉(「らくがん粉」だそうです)をそ~っと払ってみると…ありました!霜ばしら。衝撃で割れることのないよう、ぎっしりと詰まっているということだったので、そ~っと初めのひとつを取り出してみます。
う、美しい。これが、霜ばしら…!細やかで、白くてでも透き通ってもいます。本当に霜柱のようです。
う、美しい。これが、霜ばしら…!細やかで、白くてでも透き通ってもいます。本当に霜柱のようです。
ありがたく初めの一粒をいただきます。口にするとザクっと霜柱を踏んだときのような音が口の中に響くのですが、飴なのになめらかでくちどけが良いです。やさしい甘みが舌に残り、待った甲斐があったわ…としみじみ思いながら味わいました。
あまり何カ月も待って何かを食べたい、という思いに至ったことがなかったのですが、こうして食べるとおいしさもひとしおですね。
先述したように、湿気や熱に弱いということで、開封後はらくがん粉をすべて戻し、内蓋もしめて大事に冷蔵庫にしまっています。
そ~っと食べては、また大切にしまう。普段はがさつな私ですが(笑)、それはもう所作も美しくなるような扱いで大切に大切に味わって食べています。
何かの作業の合間につまむのではなく、きちんとおやつの時間を設けて、お茶と一緒に楽しむ。らくがん粉を毎回出して戻し、という作業があるので、片手間には食べられないため時間をとってゆっくり味わいます。
また、らくがん粉は、フライパンで加熱し砂糖を塩を加えて食べるという食べ方が説明書に書いてあったため、食べ終わったあとにももうひと楽しみできるよう。
ちなみに生まれも育ちも宮城の夫の両親に「食べてみました!」という話をしたのですが、このお菓子は知らなかったようでした。次に注文するときには、家族の分も送りたいなぁ。
ひとつひとつ職人さんの手作業で作られているということで、冬季の間であっても早く注文を締め切ることもあります。4月21日時点ではまだ注文できるとのことなので、よろしければぜひ一度、味わってみてほしいと思います。