「女の子とばかり遊んでいる」という男の子の場合のレッスン
最近、私の中で大きな気づきがあり、プレシャス・マミーという会社を興してから8年が過ぎた今、大きな方向転換をする時が来ました。そうしたら、やたらとマザーテレサの名前や言葉に遭遇し始めました。そして私が求めていた答えを見つけました。それが何なのかは、後ほど。
生物学的に違う男の子と女の子。特性はグラデーション
さて今回は、「女の子とばかり遊んでいる」という男の子の場合のレッスンです。このお悩みを一目見たとき、「おもしろいなー」と思いました。このお悩み、海外にはないような気がします。結論、悩まなくていいです(笑)。
と、これで終わりにしてしまうわけにはいかないので、悩まなくていい理由をお伝えします。
まず生物学的に言えば、男の子と女の子は違います。外側から見える体の特徴はもちろんのこと、脳の構造や働きすら、違いがあります。「話を聞かない男、地図が読めない女」という書籍もあるように、得意な分野が違います。一部を上げてみると、下記のようになります。
《男性脳》
・優位性の証明欲求が強い
・論理的思考が得意
・リスクを取って挑戦する
・狩猟する、攻める
《女性脳》
・共感欲求が強い
・感情表現が得意
・リスクを避けて平穏を保つ
・コミュニティを作る、守る
また、表情や声のトーンから相手の感情を読み取る力は女性の方がたけているので、その女性からすると男性は鈍感、反対に男性からすると鋭くて怖い(?)ということになります。たけている、得意、不得意と表現すると優劣をつけているようですが、結局のところそれは優劣ではなく、単なる特徴、特性です。そしてその特性はいつごろから現れるのかを調べてみたら、実は成人よりも、幼児の方が性差は大きいのだそうです。
つまり、男らしさ、女らしさは育つ環境の影響というよりも、生まれながらに持った特性である、ということです。そしてここが大事なところですが、特性は全員同じではなく、グラデーションだということです。男の子らしさも女の子らしさも、グラデーションがある特性なのだ、ひとりひとり「らしさ」の度合いは違うものなのだ、と心得ていただきたいのです。
男の子らしさ、女の子らしさよりも、「その子らしさ」
それなのに生来の特性を無視して無理矢理型にはめようとすると、その子の本来の特性が活かせないだけでなく、本人にとって生きづらいことになりかねません。男の子らしさ、女の子らしさよりも、「その子らしさ」を大切にしてあげてこそ、子どもはイキイキと成長できるのです。
女の子とばかり遊んでいる男の子は、男の子でありながら、女の子的な特性が強い子と言えるでしょう。そういう子は、男の子と戦闘ごっこをするより、女の子とおままごとをしている方が楽しいのです。もちろん逆もあって、それはそれでいいのです。おそらく心配なのは、他の子から後ろ指を指されるのではないかとか、このまま女の子としか遊べなかったらどうしよう、ということなのかと思いますが、それはまだ起きていないことなので、心配するだけ損です。もし周りの男の子たちから何かを言われるようになったら、その時本人も考えて振る舞うようになるでしょう。
本当はそうやって仮面をかぶらないと生きづらい社会というのは、いい社会とはいえません。人がありのままでイキイキと生きられる社会を目指したいですよね?そういう意味でも親があまり「男の子なんだから…」とか「女の子なんだから…」という枠に縛られないことです。ましてや周りになんと言われても女の子とだけ遊べているなら、その子は自分のありのままを貫ける強い子なのですから、親が心配することはありません。
親力強化レッスンの4つのポイント
「女の子とばかり遊んでいる」という男の子の場合のレッスンは
1. 女の子的な特性が強い男の子もいて、いいでも悪いでもないこと
2. 「男の子らしさ」「女の子らしさ」は単なる特性であり、グラデーションだと認識する
3. 「男の子らしさ」「女の子らしさ」ではなく「その子らしさ」を大事にする
4. 目指すのは、人がありのままで生きられる社会、と考える
です。
ちなみに私の息子は、小学校低学年まで、どちらかというと女の子と遊ぶことが多かったです。泣き虫で戦隊ものにはほとんど興味がなく、ぬいぐるみが好きでした。中高と男子校で、大学に行っても社会人になっても、特定の女子と付き合ったことはなかったのですが、27歳にしていきなり、フランス人の女性と出会ってお互い一目ぼれ、5カ月で電撃結婚してしまいました。ね、心配するだけ損でしょう?(笑)
最後におまけですが、マザーテレサの言葉をご紹介します。
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・愛は家庭に住まうものなんですよ。子どもを愛し、家庭を愛していれば、何も持っていなくてもしあわせになれるのですよ。
・あたたかい微笑み。妻に夫に子供に、そして全ての人に微笑みかけなさい。微笑みは愛を育てます。
・世界平和のために何ができるかですって? 家へ帰って、あなたの家族を愛しなさい。
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谷 亜由未
プレシャス・マミー メンターコーチ
株式会社プレシャス・マミー 代表取締役。1児の母。
名古屋市立女子短期大学卒業後、富士通株式会社に勤務。26歳で出産、3年間の専業主婦の後、仕事に復帰。自宅にて学習教室の運営などを経た後、2006年6月、41歳で人と組織の活性化をサポートする株式会社ミュゼを設立。コーチング、インプロを使った企業研修の他、PTAセミナー や子育て講座で数多く講演。ひとり息子が塾なし、すべり止めなしで東京大学理科Ⅱ類1本受験で現役合格したのを機に、子育てのノウハウとコーチングをミックスしたプログラムを確立。2010年3月にママであることがキャリアになる日本を目指した株式会社プレシャス・マミーを設立。東京、大阪、名古屋にて、コーチ養成講座、トレーナー養成講座を開講。全国に認定プレシャス・マミーコーチ、トレーナーを生み出す活動をしている。現在は認定トレーナーたちが講座を引き継ぎ開講中。
認定トレーナーたちが講座を引き継ぎ開講中。2014年に開始したeラーニングも好評。3年間で300名の受講生を生み出している。2015年夏からは、逗子のリゾート地にて、ママの人生をきらめかせる講座を開講中。ママたちが楽しみながら自分を磨ける楽しいイベント、セミナーを随時企画している。またわかりやすく楽しい講演も人気があり、日本のみならず、海外でも積極的に講演を行う。