更新 :
なぜウチの子だけ行けないの!?3年間の登園しぶりを経験して…
いよいよ入園・進級シーズン! お子さんもママやパパも、期待と不安に胸を膨らませていることでしょう。
そんな中、わが子が「幼稚園に行きたくない」と登園しぶりをしたら、この先、うちの子大丈夫?と不安になることも。私の娘は幼稚園の3年間、たび重なる登園しぶりがありました。その間、たくさん悩みながら娘と向き合ってきましたが、無事にこの春、笑顔で卒園しました。
そこで今回は、私の体験エピソードを交えながら、登園しぶりとの向き合い方を紹介します。
「幼稚園に行きたくない」登園しぶりの理由とは?
ほかのお子さんが元気よく登園しているのを見ると、『なんでうちの子だけ…』と落ち込んでしまいますよね。でも気にし過ぎないで。特に入園して間もないころの登園しぶりは、珍しいことではありません。
新入園児の登園しぶりは洗礼と捉えよう!
新入園児にとっては、はじめての環境で、これまでずっと一緒だったママやパパと離れて過ごす、人生初の集団生活です。個人差はあれど泣いたり不安になるのは、誰もが通る道なのです。
私の娘も年少の頃は、入園時、ゴールデンウイーク明け、夏休み明けと「ママと離れるのがイヤ」という理由でしょっちゅう泣いていました。先生は、「いつも別れ際に大泣きするのは、〇〇ちゃんにとって儀式みたいなものだから。ママと離れるための心の準備をしているんです。泣いていても、ちゃんとバイバイしてるでしょう。その後すぐ気持ちを切り替えて、楽しそうに過ごしていますよ」と話してくれました。
登園時に泣くのは、娘なりのルーティンだったようです。泣いているのに必ず手を振ってくれるのがちょっと不思議で、胸が痛んだと同時に思わず笑ってしまいました。今となってはそれも思い出です。
行きたくない理由を探ってみる
娘の登園しぶりの原因はママと離れるのがイヤのほか、
・朝もっと寝ていたい
・家で遊びの続きがしたい
・お友達との関わり合いでイヤなことがあった
・園生活で苦手な活動がある
など、年齢が上がるにつれて変わることも。大人からすれば「え、それ?」と拍子抜けしてしまうこともあれば、大人の感覚だと見落としがちなこともあります。また理由があっても子ども自身がうまく言葉で説明できないこともあります。
子どもが落ち着いているタイミングで聞き出すのが◎
わが家では、お風呂や寝かしつけの時に、その日の園であった出来事について聞いていました。お風呂で話が終了したと思いきや、寝る前に「さっき言い忘れたんだけど、実はね…」と、自分から悩みを打ち明けてくれることも。
【園や先生との情報共有】
気になることがあれば些細なことでも遠慮せず、園や担任の先生に何度も相談しました。園と家庭での子どもの様子について情報共有をすることは、登園しぶりの改善にも繋がります。
また子どもが言ったことを鵜呑みにせず、先ずは事実を園に確認することも重要です。
・お友達に叩かれた⇒たまたま体が軽く当たっただけ
・仲間外れにされた⇒3人で鬼ごっこなど、状況によっては2:1にならざるを得ない
など、年中くらいまでは、自分の想像が混じっていたり、言葉が不十分なこともありました。
「幼稚園休みたい」と言われたら?困った時の4つの対応
登園しぶりの原因はわかったものの、とにかく行きたくない! そんな時に私がとった対処法とわが家の方針です。
1.子どもの気持ちに寄り添う
「キライな友達がいてもいい」と共感することも必要
話を聞いている途中で、つい「でも、それは~だよ」と言いたくなる気持ちは抑えて、なるべく聞き役に徹しました。
友達関係で「〇〇ちゃんがキライ」という言葉に対しては、「そうだよね、わかるよ」と共感することもありました。その共感に子どもが安心することも。先生の「苦手やキライなお友達がいるのも当然のことですよ」というお話も印象に残っています。
2.ポジティブな声掛け
お友達とケンカしたら「どうしよう」より「もっと仲良くするにはどうしたらいいかな?」って考えてみようか!
年中の頃、お友達との関わり合いが原因で登園できなかった時に、娘が担任の先生から頂いたアドバイスです。娘の場合、一時的には前向きになる効果がありましたが、すぐまた堂々巡りをすることも…。
3.子どもの意思を尊重し、自分で決めさせる
登園しぶりの原因が人間関係やメンタル不調の場合、行く・行かないは、原則子どもに決めさせました。
「今日は園で月に1回の〇〇があるよ」
「給食は大好きな△△だよ」
など、登園すれば楽しめそうなことを伝えても拒否する時は、子どもの決断に口出しせず、親も覚悟を決めて「休む選択」をしました。
こういうときは、私もたくさん葛藤しましたし、娘も選択を迫られていっぱい悩んだと思います。しかし、将来さまざまな場面で決断をくださなければならない時、きっとこの経験が肥やしとなり、生きる力に繋がると信じながら過ごしていました。
4.しんどくなったら休んでもいい。週の半分行けたらいい
無理を続けてずっと登園拒否になるよりも、行けない日があってもちょっとずつ行ける方がいい
中高生の時に登校拒否の経験がある夫の意見に対して、登校拒否と無縁だった私は「中高生と幼稚園児は違うし、こんな小さな頃から休みグセがついたらどうするの!?」と思うことも。
最初は夫婦間で真逆の考えでしたが、娘も交えて何度も話し合いをし、今では夫の考えに納得しています。
その日は行かないと決めたら開き直って、家でのんびりリラックスできるように心がけました。そのうちに、「家は退屈だからやっぱり幼稚園に行きたい」と言いだすこともありました。
わが家の失敗談と反省点
子どもの前で夫婦ゲンカ
コロナ禍の影響で、夫婦関係が一時険悪になった頃、ダメだと思いつつ、娘の前で3日に1度は大ゲンカをしていました。その結果、娘のメンタルに悪影響を及ぼし、年中の登校しぶりに拍車をかけてしまいました。
かかりつけの小児科の先生に相談すると、「どのご家庭でも夫婦ゲンカはします。でも、お子さんの前ではできるだけやめた方がいい。きょうだいがいたら気も紛れるけれど、一人っ子だと良くも悪くも親の影響をもろに受けますからね」と話されました。
家庭の平和が子どもにとって一番。本当に悪いことをしたと反省しています。
親の都合でプレッシャーを与えてしまった
前述では子どもに決めさせると言ったものの、親としてはやっぱり登園してほしい。「今日は行かない」と言われると、ついキツい態度をとってしまうこともありました。
また、今後の予定を決めたくて、つい「明日はどうするの?行くの?行かないの?」問い詰めすぎてプレッシャーを与えてしまいました。すると娘も「もうどっちでもいいよ!」と投げやりになったり、「私だって悩んでるの!」と大泣きしたりと悪循環。子どものペースに合わせて待つのはなかなか難しいと痛感しました。
登園しぶりに悩むママ・パパへメッセージ
「登園しぶり」は子育て同様、10人いれば10通りの悩みがあると思います。私も当時は最善を尽くしたつもりでしたが、これでよかったのかどうか正直わかりません。結局まさかの卒園寸前まで登園しぶりは続きましたが、今、娘は「幼稚園が大好きだった」と言っています。私も娘もこの3年間よく悩みましたが、楽しかった思い出もたくさん胸に残っています。
これから「登園したくない」というわが子に悩むことがあるかもしれません。そんなときは、「園に行っても行けなくても大好きだよ」「何があってもあなたの味方だよ」と伝えながらたくさん抱きしめてあげてください。子どもはもちろん、きっと自分自身も心が落ち着くと思います。親子で悩むことがあっても、また前を向いて幼稚園生活が楽しめることを願っています!