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【小学校低学年】友達関係がこじれる前に!親の介入ポイントと注意点

【小学校低学年】友達関係がこじれる前に!親の介入ポイントと注意点

小学校の低学年、とりわけ1年生や2年生は、新しい友達関係を築き、世界がどんどん広がる一方で、トラブルが起こりやすい時期です。「どうやらトラブルになっているようだけれど、親が介入すべきかな?」と悩んだことのある保護者も多いでしょう。今回は小学校低学年の友達関係について、状況を判断するポイントと、かかわり方の注意点を紹介します。

小学校低学年でありがちなトラブル

まずは、小学校低学年の子どもが遭遇しやすいトラブルをいくつかピックアップしてみましょう。

1.もらった?貸した?とられた?

低学年の子どもにかなり多いのが、親が知らないうちにモノのやりとりが発生しているケースです。要は「あげた」「あげていない」で問題が起こります。下記のようなケースがあります。

・わが子が勝手に友達に自分の持ち物をあげてしまう
・片方は貸してあげたつもりだったけれど、もう片方がもらったつもりで家に持ち帰っている
・「ちょうだい!いいでしょ?」と友達に声をかけられ、イヤだと言っているのに持って行かれてしまう
・子どもも知らないうちに持ち物を取られてしまっている

低学年だと、わが子の話さえもあいまいなことが多く、丁寧なヒアリングが必要なパターンです。もちろん、わが子が持って帰ってきている側に回る可能性もあるでしょう。

2.仲間外れにした、された

低学年では、子どもによってはいじめに対する認識が甘く、「仲間外れにした、された」といったトラブルが起こることもよくあります。

これも実際には、意図的に仲間外れにしている場合に加えて、たまたまその場にいなかった子が仲間外れ状態になってしまった、今日はほかの子と遊ぼうとしたら、いつも遊んでいる子が「仲間外れにされた」と言い出した、など状況がさまざまです。

3.ケンカになった、ケガをした

単純に、何らかの意見の相違があってケンカが勃発するケースです。例えば、どっちの服がかわいいか、どっちの足が速いか、誰が先に公園のブランコを使うかなど、ケンカの種は枚挙に暇がありません。
ケンカがいきすぎると手を出したり、ケガをしたりと、問題が大きくなることも考えられます。

4.お金が絡むトラブル

低学年ではお小遣いをもらう子も増えますが、子ども同士でコンビニなどへ行き、おやつを買う習慣のある地域では、お金の貸し借りからトラブルになることもあるのが現実です。
また友達とオンラインゲームをする習慣のある子は、課金関係のトラブルに注意しましょう。「友達が課金しているから」と高額の課金をねだってきたり、親にだまって、友達と有料アイテムのやりとりをしたりするケースも実際に見られます。

親はどこから介入すべき?アドバイス・介入の判断方法

友達とトラブルになっているときは、どこまでをアドバイスに留め、どこから介入したほうが良いのか迷ってしまいますよね。トラブルのときは先生との連携も大切です。親の介入、先生への連絡に踏み切る目安を解説します。

なお、親が介入する場合に相手の保護者との交流が日常的でないならば、まず先生に協力を仰ぐほうが良いでしょう。相手の保護者と直接連絡を取ると、関係性によっては問題をこじらせてしまうこともあります。先生の対応を待ってみることも必要です。

暴力とお金が絡むトラブルではすぐ介入を

叩かれた、ケガをした、お金のやりとりがあってトラブルになったというような場合は、様子を見る時間を取ることなく親が介入することをおすすめします。
子どもたちにはそれぞれ言い分がありますが、どんな事情であれ手が出るのは良くありません。先生に共有しておくと、学校でも暴力がないか、様子を見てもらうことができるでしょう。また加害者側になっている場合は先生に仲介してもらい、相手へのお詫びを必要とします。
お金の面では、自分の子どもに使い方をしっかり教えておくのはもちろんですが、先生に共有すると学校からも「お金をやりとりしないように」とクラスで通達してもらうことができます。子どもも、ママやパパだけでなく先生も言っている、友達同士でも共通の決まり事なのだ、と感じることでルールを守りやすくなります。

モノのやりとりは、まずわが子に指導を。もらった場合は保護者に連絡しましょう

わが子がお友達にモノをあげてしまった、もしくはお友達からモノをもらってきた、という場合は、子ども同士でどんな話をしているか明確になりづらく、扱いが難しいといえます。わが子は「あげていない、〇〇ちゃんに取られた」あるいは「〇〇ちゃんがくれるって言った」と言っていても、それは親に怒られそうだという空気を感じているだけで、実際に友達との間では「あげる」あるいは「やめて」と言うやりとりがされていることもあります。したがって、子どもを責めたりする前に、何があったかをよく聞き出さなければなりません。

いくら聞き出しても、低学年の場合は話が明確でないことも多いでしょう。柔軟な対応が必要です。「ものを取られた」を繰り返すようならいじめにつながることもあるため、先生に介入をお願いしましょう。
心当たりのないものを家に持ち帰っている場合は、相手の保護者にお礼という形で連絡をするとスムーズです。話の次第によってはお返しすることもできます。また、学校側では先生から「ものをあげたり、もらったりしてはいけない」と指導していることが多いでしょう。あらためてわが子に徹底させるとその後のトラブルを避けられます。

いじめかな?と思ったらすぐ先生に共有を

仲間外れ、私物がなくなる、あるいは暴言を受けて落ち込んでいるなどを繰り返している場合は、すぐ先生に共有しましょう。放置していればいじめに発展する可能性もゼロではありません。子どもに根掘り葉掘り聞いても、話が要領を得なかったり、正直に話してくれなかったりすることもあります。まずは先生と子どもの自宅での様子を共有して、学校生活の過ごし方などを聞いてみるのが早道です。
一方、お互いにお互いのことを悪く言いつつも、一過性のケンカで終わることもあります。翌週には仲直りということも低学年の子どもには多いため、すぐに学校に駆け込むのではなく、「まずは〇〇ちゃんと話し合いをしてみたら?」「もし自分で悪いところがあったと思うなら謝ってみたら?」などと提案してみることも大切です。
話を聞いていて、「お互い様かな」と思えるならば様子見で構いませんが、「また?」「一方的だなぁ」と感じる場合は介入を考えていいと思います。

家庭での対応は丁寧なヒアリングに尽きる

わが子が落ち込んでいる、急にモノが減った・増えたなど気になることがあったら、まずは「どうしたの?」と聞いてみましょう。親の側にも不安感があるためにヒートアップして、強い口調や勢いで聞いてしまう場合がありますが、これは真実が見えなくなってしまうので要注意です。
怖いものやイヤなことから逃げたい心理は誰しももっています。「ママやパパに怒られるかも」という恐怖は本当のことを覆い隠してしまい、対応を遅くさせます。心を落ち着けて、丁寧に聞いてあげることで、早い段階で本当のことがわかり、トラブルをできるだけ小さく抑えることも可能になるでしょう。
トラブルはないにこしたことはありませんが、低学年の子どもにはトラブルがつきものともいえます。トラブルを通して成長する面もあるため、必要以上に忌避せず、恐れず、「これもひとつの成長の過程」と思うことも大切。親自身が落ち着いた姿勢で対応することを心掛けてくださいね。

この記事を書いたライター

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あん茉莉安さん

占い師、心理カウンセラー、ヒーラー。図書館司書、司書教諭の資格も持つ、中学1年生と小学4年生の女の子を育てるシングルマザーです。興味の対象は本業のスピリチュアルから、音楽、健康、ダイエットまで。育児の指標は「お金で買えないものを子どもに残す」。現在子ども達とは、通信教育の英語学習を前進させるべく奮闘中。

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心理カウンセラー、占い師 あん茉莉安

ふたりの女子の母。専門はスピリチュアルと発達心理学。得意分野は幼児教育、習い事、小学校お受験、中学受験など。趣味は歌とバイオリン。教員免許、図書館司書、学校図書館司書の資格をもっています。占いやパワーストーンを通してさまざまな癒しを皆さまへお届けしています。

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