幼児、学童、思春期に共通してつい使ってしまう「避けたいワード」とそのワケ
時短で、賢く、楽しく子育て。働くママでも、毎日たった5分からできる!知育や子どもの心と体を育てるノウハウを、SakuraEdu代表の荒井聖子さんに教えてもらいます。今回は、幼児、学童、思春期に共通して「避けたいワード」について考えます。
つい使ってしまう「避けたいワード」とは
子どもに接する際つい使ってしまう言葉が、後から冷静になると適切だったかな?と考えてしまうようなこと、ありませんか?今回は、幼児、学童、思春期に共通して「避けたいワード」について考えていきましょう。
「はやく!」「いいからはやく!」
使用頻度の高そうな「はやく!」は、幼児のうちから頻発することで子どもは聞き流すようになります。聞いていないのが分かるとこちらの声が大きくなり、言葉も荒くなっていきます。
「はやく!」と言って、結果があまり変わらないなら言っても仕方ありません。そしてこれには「考えずにとにかくはやく!」というメッセージ性を含み、自分で考える、試すための間を与えないという弊害があります。
また、小学校高学年や中学生になると、通学や塾で体力を使い、宿題・クラブ・習いごとなど忙しい毎日を送っている場合があります。ようやく帰宅してちょっと休憩…と思ったところに「はやく!」と言われれば、何も考えずに従うか反発するかになるでしょう。
「言うことをききなさい!」
これも「はやく!」と同じで、「考えないで、試さないで、大人の言う通りにする」という、子どもの思考力や集中力を阻害するメッセージを含みます。自分で考えて行動するのが苦手な指示待ち人間になってしまうかもしれません。
「もっと頑張って!」「なんでできないの!」
頑張っている子どもは親にとっても誇らしく、つい高望みをしがちです。はたから見たらもっと頑張れると思っても、本人は精一杯のことがあります。子どもは喜ぶ親の顔が見たい、期待に応えないと叱られる、などと純粋な気持ちからつい無理をしてしまうことがあります。
できないことを責められるのは大人でも辛いことです。代わりに「いつも頑張っているね」の一言を。これから大人になるにつれ、人間関係など頑張ってもうまくいかない状況もきっとあります。
「騒がないで!泣かないで!」
子どもが騒いだり泣いたりするには理由がありますが、時には理由がわからずぐずっている場合もあるでしょう。感情表現を叱りつけることは、「感情を抑え込め」というメッセージを含んでしまうおそれがあります。
幼児を対象にした留守番実験では、親と離れる時に泣く子は、泣かない子に比べてストレスホルモンの数値が低い傾向にあるそうです。一見、我慢強く手が掛からないと思われても、ストレスを溜め込んでいる場合があるかもしれません。
子どもに寄り添った声かけを
口をついて出る言葉も、分析してみると子どもに様々な影響を与える可能性があります。かける言葉は子どもを育てます。もし習慣的に言ってしまっている場合には、少しおおらかに構えて、子どもの様子をよく見てみましょう。
なんでもかんでも全てをうまくこなしていく子はいません。いま大人に都合の良い子より、将来的に自分で考えて行動できる子に!ぜひ参考にしてみてくださいね。