モンテッソーリ教育に学ぶ、子どもの自己肯定感の育て方とは?
時短で、賢く、楽しく子育て。働くママでも、毎日たった5分からできる!知育や子どもの心と体を育てるノウハウを、SakuraEdu代表の荒井聖子さんに教えてもらいます。今回のテーマは「自己肯定感」です。
成長の助けとなる自己肯定感
子どもを育てる時、家庭で何かしら目標があると思います。例えば学力や体力、語学力、そろばん、サッカー、バレエ、美術、音楽など…好きなものや得意なものを身につけてほしいと願い、そのチャンスの場を作る人も多いかもしれません。
このような中、あわせて身につけてほしいのは自己肯定感です。幼児期とは違って、学校にあがり社会に出れば、うまくいかないことやつまずくことが多々あります。そんな時に助けになってくれるのは、自己肯定感ではないかと思うのです。
子どもは失敗と成功を重ねながら学んでいく
モンテッソーリ教育は、
- 子どもには自分で伸びる力がある
- 周囲の大人は環境を用意してやり方を見せたら、あとは見守る
- 子どもは自らチャレンジして、失敗と成功を重ねながら学んでいく
という考えに基づいています。
失敗や成功を重ねることで、やがてできるようになった自分に自信が持てるようになります。そして失敗をおそれずチャレンジする力も付くでしょう。それは大人も同じですね。
例えば「水を注ぐ」という活動で考えてみましょう。注ごうとしてジャーとこぼしてしまうのは定番ですが、子ども達の大好きな動きです。大人は後片付けが大変だからと、ついつい手を伸ばして先に注いでしまいます。
でも、風呂の中に水差しと器(いずれもプラスチックの簡易なものでOK)を準備して気がすむまで注がせる、またはバットのように縁のあるトレーに水差しと器を準備して少量の水から注がせてみるなど、失敗と成功を繰り返せる状況を用意すれば、やがてじょうずに水を注げるようになります。
実際に繰り返しチャレンジする子ども達を数多く見てきましたが、初めはこぼしてしまう子でも、段々じょうずになり、うまく器に注げた時には嬉しそうな顔をして満足気です。大人が想像するより驚くほど早く習得します。
自信を持てば、自己肯定感は自然と育つ
この時、見守っている大人は「1人で頑張ったね!」と声をかけてあげましょう。過剰に褒められるより、子どもは自分でできるようになったことが、何よりも誇らしく嬉しいからです。
長年、幼児に関わって実感するのは、子どもにおだては通用しないことです。子どもが自分を認めて自信を持てば、自己肯定感は自然と育ちます。そしてそれは、社会に出て自分で歩んでいく強い力となることでしょう。