子どもの体験学習が不足していると感じたら、身のまわりを見てみよう!
時短で、賢く、楽しく子育て。働くママでも、毎日たった5分からできる!知育や子どもの心と体を育てるノウハウを、SakuraEdu代表の荒井聖子さんに教えてもらいます。今回のテーマは「体験学習」について。
体験学習が不足している?
この3年間の乳幼児の子育てはとても大変だったことでしょう。仕事や生活に不安を感じながら行動制限に従い、子どもによくある発熱にも毎回心配したと思います。
そして子どもの成長のため、たくさんの体験学習をさせたいと考えながらなかなか実現できないことも多かったでしょう。実際に子どもたちと接していると、体験学習が少し不足しているかな? と感じることがあります。
祖父母や親戚との交流が少なかった、季節の行事や海や山での野外活動ができなかった、博物館・動物園・水族館・遊園地などの施設に行けなかった…。
でも、体験学習ができなかったと残念に思う時間はありません。乳幼児の成長は待ったなしです。特別なことでなくとも、いつかより今、身のまわりでできることをどんどんやってみましょう。
安・近・短の体験学習
モンテッソーリ教育では、子どもが特に敏感になり夢中になることの1つに小さい物が好きという特性があげられます。海が広がり船や海鳥が見えるような広い公園に連れて行っても、子どもは足元の砂利、蟻、水たまりで熱心に遊んでいる、これは私の実体験ですがよくあることだと思います。
この特性を生かして、安・近・短(お金がかからず近場で短時間)の体験学習をしてみませんか。
安・近・短の体験学習
- 土や砂を掘ったら温度の違いや幼虫を発見できるかな?
- 蟻の行列はどこまで続くのかな? どうやって餌を運ぶのかな?
- 近くの池や川にはどんな生きものがいるかな?
- 桜の木は四季でどう違うかな?
- 張っていた氷はどうなるかな? 家の氷で実験したら?
- 果物の汁や酢であぶり出しができるかな? (※アイロンでできます)
- 球根を育ててみたらどんな花が咲くかな?
- 店に並ぶ旬のものを観察したら?
- 味噌汁を作る名人になれるかな?
- 近所に生えている木や植物はどんな種類があるかな?
- 公園の遊具で新しいゲームを考えたら?
- 鉄棒に何秒ぶら下がれるかな?
- 砂利に大きな絵や文字を書けるかな?
日常には発見や体験があふれている
大人にはさもない日常の「?」でも、新しい発見や体験になることがたくさんあります。慣れてきたら「どうして? どうやったら? 」を一緒に考えてみると良いでしょう。押し付けるのではなく、子どもの目が向くように言葉がけをして、興味を持ったら一緒にやってみる、これだけです。
みの虫について学ぶため4歳児に図鑑を見せたところ、「この前、公園でみの虫を見つけたよ! 」と、中に幼虫がいることもよく知っていて、誇らしく教えてくれました。小さいものをしっかり観察しているのですね。ぜひ、日常の身近な体験学習を増やしていってくださいね。