しっかり「甘えさせる」経験を。子育ての甘える・甘やかす違いとは

しっかり「甘えさせる」経験を。子育ての甘える・甘やかす違いとは

時短で、賢く、楽しく子育て。働くママでも、毎日たった5分からできる!知育や子どもの心と体を育てるノウハウを、SakuraEdu代表の荒井聖子さんに教えてもらいます。今回のテーマは「甘える・甘やかす」について。

子育ての甘える・甘やかす

同じ「甘」という字を使っていても、子育ての「甘える」は子どもがすること、「甘やかす」は大人のすることを表していますね。私は個人的に次のような違いがあるかなと考えています。

子どもが甘えることは…

乳児、幼児のうちは、親や周りの大人との信頼関係を築くため、心身ともに愛情が必要なときがあります。子どもの成長は急激に進むので、お兄さんお姉さんのようになったかと思えば急に赤ちゃん返りしたり、保育園で嫌なことがあって玩具を投げてみたり、動画をぼうっと見ていたり、本人がうまく言語化できなくても、心が荒れていることがあるでしょう。

そんなとき、温かい言葉とスキンシップなどで存分に甘えさせてあげることで、子どもの心は落ち着き、その繰り返しで精神的土台が作られていきます。これは、欲しい物を買ったり、お菓子を食べさせたりするなどの、物質的満足で代用することは難しいのです。

甘えるときにしっかり甘えさせることは、早ければ10歳過ぎから始まる思春期、そして一生の親子関係に関わる重要なことだと考えています。

子どもを甘やかすことは…

子どもに失敗させないように、ぐずらないようにと、1人でできることでも先回りして親がやってしまう場面をよく見かけます。

例えば着替え、荷物の片付け、食事のあれこれなど。そのとき、子どもが親に「これやって!」と指示を出していることも。子どもにいちいちやり方を教えて、1人でできるように見守るには時間と忍耐が必要なので、忙しいときに手を貸してしまうのは仕方ないでしょう。でも、いつかは自分でできる力が必要になるので、何もかも甘やかしていては子どもの成長を邪魔してしまうかもしれません。

「これやって!」は、すでにやってもらうのが当たり前になっているかもしれませんね。子ども達は大人が思っているよりも、色々なことがちゃんとできますよ。

子どもは時として、親の愛情を試すようにわがままを言うことがあります。そんなときはまず距離を詰めてしっかり顔を見て話を聞きましょう。不安そうなら抱きしめましょう。それを無くして先回りしてやってあげる、物を過分に買い与える、ご機嫌を取るなどの「甘やかす」アプローチは、一時の解決でしかありません。

精神的土台を築くのはしっかりと「甘えさせる」ことだと思います。土台が築ければ子どもは勇気百倍!で、自分に自信をもって成長していくことでしょう。

ライター

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モンテッソーリ教育・食育 荒井聖子

SakuraEdu代表 コドモンテワークショップ主宰 
目黒区民講座講師、幼児教室のコンサルティング、小学校受験指導をしながら、通算100回以上の企画開催。日本モンテッソーリ教育綜合研究所教師、NPO日本食育インストラクター1級などの資格を生かし子育て支援活動を行う。

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