ベストシーズンの礼文島!子ども3人とトレッキングで絆深まったワケは
わが家の3人の子どもたち、一番上の娘が今年は中学生になりました。
中学に入ったら、今以上に忙しくなり、もう家族旅行にはついてきてくれないんじゃないかという思いから、昨年の夏休みに「長期の家族旅行はこれが最後!」のつもりで北海道の礼文島に行ってきました。
礼文島で子どもたちと歩いたトレッキングコースと、見どころや難易度を紹介します。
なぜ礼文島? 小学校最後の夏休み、礼文島へ
以前、北海道キャンプ場についてレポートしたことがありますが、北海道好きのわが家。1年おきに家族で北海道旅行に行っていました。これまで道内いろいろとまわってきた経験から、住まいである京都から札幌近郊なら2泊3日で行けます。でも、今回は長期間休める時にしか行けない場所、ということで最も時間のかかる利尻・礼文島をめざしました。
しかし両島をまわるには4泊5日ではなかなか厳しいため、両島とも訪れたことのある夫婦の意見が一致し、小学生でもそれほどきつくなく、かつ達成感のあるトレッキングをメインにした礼文島への旅を企画しました。
礼文島の魅力
礼文島は日本最北の離島で、ベストシーズンといわれる5月~9月には、いろいろな花が咲き乱れます。それが「花の浮島」と呼ばれるゆえん。本土では標高の高いところでしか見られない高山植物も礼文島では標高0mから咲いていると言われています。
そんな花畑の中を歩くトレッキングコースは多彩で、適度な高低差で初心者から歩けるコースから、海の景色や岬を楽しむコース、体力勝負のロングコースまで、狭い範囲内で参加者の体力にあわせて選択することができます。
子どもたちがどのくらい歩けるのか様子を見ながら、ステップアップすることができるのです。
達成感や絶景…私たちが選んだのはこのコース
礼文島には主なトレッキングコースが6つ設定されています。
初日:礼文林道コースから桃岩展望台コース
中日:岬めぐりコース
最終日:礼文岳コース
礼文林道コース・桃岩展望台コース
【難易度】
もっとも高い場所で標高250mまでで、比較的ゆるやかなコース。桃岩展望台付近は、整備された木道があり歩きやすい。トータル約13.5km、所要時間は約6時間。
【魅力】
山道を抜けた先に見える利尻山、高いところから見渡す海の広がりを満喫できる。散策気分で花畑の中を歩く、礼文島を代表するコース。
【子どもと歩くには】
コースとしてはそれほどきつくはないが、前半は景色がひらけていない山道なので、子どもの歩く気力をいかに継続させるかが課題。途中、利尻山や海、花畑の景色が広がってくると、子どもたちもやる気が出てくるはず! 小さい子や体力に自信がない場合は、「礼文林道」と「桃岩展望台」の2つのコースとして分けて歩くことも可能。
★わが家レポート
夫婦ともども子どもたちにぜひ見せたいと思っていた景色ですが、霧がひどく、前がまったく見えない状態でした。残念ながら、真っ白の中で写真撮影をして帰ってきました。
自宅に戻ってから、以前に夫婦で行った時の美しい写真を見ながら、そのあまりのギャップに家族で笑ってしまいました。
岬めぐりコース
【難易度】
標高は200m以下だが、アップダウンのあるコース。トータル約13km、所要時間は約5時間。
【魅力】
礼文島で最も美しいと言われている海「澄海(すかい)岬」、礼文島の最北端「スコトン岬」を通るコース。木道、舗装路、山道と、いろいろな道を歩きながら、変化の多い景色を楽しむことができる。
【子どもと歩くには】
時間に余裕をもって出発し、随所にある景色のよい展望地でたっぷりと休憩をとること。急坂や見通しの悪い場所もあるので要注意。
★わが家レポート
初日、濃霧の中をなんとか歩ききり、2日目はもう少しアップダウンのあるところをと選んだこのコース。結構な急坂もあり昨日の疲れも残っていたので、子どもたちは半泣き状態…。励ましながら歩いていると、底まで見えそうな青い海や遠くまで見渡せる水平線が見え、笑顔に。休憩するたびにきょうだいでおにごっこをしては、「日本最北端のオニゴ」と言って楽しんでいました。
礼文岳コース
【難易度】
礼文島で最も標高の高い礼文岳山頂(標高490m)を目指す片道約4.5kmのコース。往復約4時間。ひたすらの登り道。低木の中を歩く道は見晴らしが悪いため、モチベーションの維持が課題。
【魅力】
疲れ果てた頃に、島の最高峰から眺める景色は壮大で、疲れを吹き飛ばしてくれる。天気がよければ利尻富士だけでなく、サハリンの島影まで見えるそう。
【子どもと歩くには】
何といっても見通しの悪い中歩かせることが大変。とにかく、頂上目指して「がんばるぞ!」という気持ちを持たせ続けることが大事。わが子の体力を見定め、チャレンジするかを検討して。
★わが家レポート
ひたすらの登り道、景色も見えない…となると途中で「疲れた、もう歩けない」とへこたれることも。手を変え品を変え励まし続け、飴やおやつなどのご褒美を小出しにしながら、なんとかクリアしました。
そして目的地に着いた時には、思いっきりきれいな景色をさらに大げさに表現することも親の大切な役目だと感じました。それが子どもたちの達成感につながります!
頂上で食べたおにぎりのおいしかったこと! 子どもたちの「気持ちいい~!」の笑顔がまぶしかったです。
行ってよかった礼文島!
今回のトレッキングがメインの旅は、子どもたちをいかに歩かせるか、が大きな課題でした。
その中で子どもたちが、つらい気持ちは自分だけではない、きょうだいみんなも疲れているんだということに気づき、お互いに励まし合いゴールを目指せたことで、結束も強くなったような気がします。これは想定外の収穫でした。
何よりも、がんばった先にある達成感を感じてもらえたのは、これからの生活の中でも何かしら役に立つのではないかと感じます。
中学生になり、家族旅行もままならないようになったわが家ですが、これからはなかなか行けないであろう最果ての地で、家族の思い出がたくさんできました。
子どもが少し大きくなって、親離れする前の思い出作りにこんな旅もオススメです。