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幼稚園とは?幼稚園の1日やかかるお金など徹底解説

幼稚園とは?幼稚園の1日やかかるお金など徹底解説

「幼稚園」は満3歳から小学校入学前の子ども達が通う教育施設で、学校教育法に基づく「学校」です。幼稚園では年齢に適した環境のもと、心身と学びの健やかな発育を目指し、様々な活動を行います。
本記事では、わが子が幼稚園に入園した場合どんな1日を過ごすの? 先生はどんな人? かかるお金は? など気になる点を分かりやすく解説しています。子どもの園探しをしている保護者は必見ですよ。

幼稚園の目的

幼稚園には主に年少、年中、年長クラスがあり、年次に合った教育と心身の発達を育みます。幼稚園にはどのような目的があるのかを詳しく見てみましょう。

⚫︎文部科学省所轄の「学校」

幼稚園は文部科学省が管理する「学校」です。とは言っても教科書を使った勉強をするのではなく、主に遊びを通して様々なことを学びます。子ども達が初めて経験する集団生活と学校教育のスタートが幼稚園なのです。

⚫︎幼児期に適した環境と幼稚園教諭による指導で、心身の発育を助長する

幼稚園は幼児期に最適な施設・設備・園庭などを備えており、子ども達がワクワク楽しく過ごせる環境が整っています。
また、先生の存在も重要なポイント。専門知識をもつ幼稚園教諭がクラス担任となり、生活習慣、先生や仲間への信頼感、道徳観など生きる上で大切な基礎を子ども達に身につけさせます。

⚫︎教育のカリキュラムがあり、学習の基盤をつくる

各幼稚園で教育目標や方針を元に作られた独自のカリキュラムがあります。英語・体操・音楽・自然体験など、園によって特色のある内容が考えられています。
カリキュラムを通して、知ることや考えることの楽しさ、協力することの喜び、基本的な概念などを体感し、学習の基盤づくりをします。
例えば園庭で四季折々の植物を見て自然への興味関心を育んだり、クラスメイトと協力して運動会を成功させるなど。幼稚園での活動は、小学校で学ぶ各教科の基盤に繋がるのです。

1日のスケジュールイメージと年間行事

幼稚園の子ども達はどのような1日を過ごすのでしょうか。また、多感な幼児期はさまざまな体験をさせたいと考える保護者も多いようです。1年を通してどんな行事があるのかも知っておきましょう。

⚫︎1日のスケジュール

幼稚園によって少しずつ違いはありますが、大まかな流れとしては下記のタイムスケジュールで1日を過ごします。

7:30~早朝お預かり開始
8:30~登園。自由遊び
10:00~朝の会
10:30~午前の活動
12:00~昼食
13:00~午後の活動
14:00~帰りの会
14:30~降園
15:00~延長お預かり開始

活動内容は年少、年中、年長によって異なります。数や言葉の基礎知識、絵画制作、体操などの他にも、ICTや園外活動など園が設定するカリキュラムに沿って活動が行われます。

⚫︎年間スケジュール

幼稚園によって行事内容や開催する時期は異なります。「年間スケジュールを事前にチェックすることで役員会やバザーなどの有無を知るきっかけになった」という先輩ママも多いようです。ホームページに詳しく紹介しているので参考にしましょう。

このほかにもお誕生日会やお店屋さんごっこ、けん玉大会など、独自のお楽しみ行事もあるので園選びのポイントにするといいでしょう。

通園にかかるお金・コストは?私立と公立の違い

子どもを幼稚園に通わせたいと考えた時、気になるのが費用です。ここでは私立幼稚園、公立幼稚園それぞれにかかる費用を確認します。

⚫︎気になる費用。私立と公立でこんなに金額が違う

全国の私立、公立幼稚園でかかる年間費用の平均は以下の通りです。
私立幼稚園: 53万円
公立幼稚園: 22万円

このように倍近く金額の差があります。

⚫︎幼稚園費用、私立は「設置者」が設定。公立は「自治体」が設定

私立と公立では、なぜ費用が違うのでしょうか?これは幼稚園を運営するのが法人なのか自治体なのかという点が関係しています。
・私立幼稚園:運営元は学校法人などの民間事業者。設置者が金額を設定します。運営内容によって費用が異なります。
・公立幼稚園:運営元は各自治体。お弁当持参やスクールバスがないケースが多いことから、費用は低めです。

2019年から幼児教育費用無償化制度が始まったことで、私立幼稚園に通わせる金銭的な負担もだいぶ軽くなりました。保護者としては選択肢が広がりますね。

幼稚園の先生はどんなひと?

幼稚園の先生は正式には「幼稚園教諭」と呼ばれます。毎日の生活で子ども達と深く関わり合う重要なポジションと言えます。いったいどんな人なのでしょうか。幼稚園の先生の役割や仕事内容を解説します。

⚫︎幼稚園の先生とは

幼稚園の先生は、園ごとに決められたカリキュラムに沿って子ども達に適した教育を行います。園生活を通して子どもたちの協調性や社会性を育み、一人ひとりの「よさ」を引き出す役割も担っています。幼稚園の先生は幼児期の成長をサポートするキーパーソンなのです。

⚫︎どんな人がなれるの?

幼稚園の先生になるには国家資格である「幼稚園教諭免許状」の取得が必要です。大学、短大の幼児教育学科や専門学校などで幼児教育に関する知識を学びます。

⚫︎幼稚園の先生の仕事内容

仕事内容は通常の活動以外にもたくさんあります。以下に例を挙げてみました。

・教育カリキュラムに沿った指導
・活動の準備と片付け
・行事の準備
・書類作成
・送迎のサポート
・保護者対応
・預かり保育の対応
年長クラスの担任は小学校入学に向けて生活指導や文字、数の学習指導なども入ります。

子ども達が降園した後は翌日の準備や教室の整理整頓、夏休みや冬休みになると園児に手紙を書くなど仕事内容は多岐にわたります。

保育園、認定こども園との違い

わが子を預ける場所として幼稚園の他にも保育園認定こども園があります。しかし「存在は知っているけれど、違いが分からない」という方が多いようです。ここでは幼稚園・保育園・認定こども園の3つの違いを見てみましょう。

上の表からも3つの園の特色がお分かり頂けたのではないでしょうか。簡単にまとめると以下のようになります。

・幼稚園とは
学校教育法のもとで教育を受ける「学校」。各園が設定するカリキュラムに沿った活動が行われます。保護者は家庭の方針や子どもに合った幼稚園を自由に選ぶことができます。

・保育園とは
両親が働いている等の理由で保護者の代わりに保育を行う「児童福祉施設」。0歳から入園可能ですが、親の就労状況など条件や優先順位があり、必ず入れるとは限りません。

■保育園とは:詳しくはこちら

・認定こども園とは
幼稚園と保育園の両方の機能を持った施設。0歳から利用でき、親の就労状況に関係なく利用することが可能です。保育料は自治体が決めます。

幼稚園、保育園、認定こども園はそれぞれ特長や教育・保育内容が異なります。家庭の状況や、どんな環境で子どもを育てたいかを考えて選ぶことが大切です。

幼稚園の特色を知り、小学校生活につながる基盤を築こう

それぞれの幼稚園で特色のある教育を実施し、遊びを通してうまく人と関われるようになったり、自然の美しさや不思議さに気付いたりすることによって、その後の学習の基盤を作っています。
みなさんの家庭環境に合わせて、最適な園の選定に役立てば幸いです。

■参考資料

・公益財団法人 生命保険文化センター:幼稚園にかかる費用はどれくらい?

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