子どもの発達が気になる…「うちの子、ちょっと遅いのかな…?」そんな不安を感じるママへ 

子どもの発達が気になる…「うちの子、ちょっと遅いのかな…?」そんな不安を感じるママへ 

助産師として多くの親子と関わりながら、プライベートでは12人の子どもを出産したHISAKOさんが『がんばらんでええ!』『テキトーでええ!』を合言葉に、キレイゴト抜きの方法論でみなさんの心を軽くするコラムをお届けします。

比べる必要はないと、頭では理解しているけれど…

子どもが小さいうちは、成長や発達について周りと比べてしまいがち。「え?まだ〇〇できないの?」周囲の何気ない一言に、ガーン!ショックを受けたことがある人も多いのではないでしょうか。そして次にくるのは、「これって私のせい?」という罪悪感ですよね。

うちの子、発達がゆっくりかも…。周りの子はもうできてるのに…。ひとたび不安スイッチが入ってしまうと、ひたすら周囲の子とわが子を見比べ検索魔に。子どもの成長は個人差が大きく、「みんな違ってみんないい!」「大切なのは人と比べることではなく、わが子のペースを見守ること!」って、頭では理解していても、心が置いてきぼりになりますよね。だって、ママだもの~ (みつを風)。

子どもの成長は十人十色!

だけどやっぱり、助産師としてたくさんの子どもたちに関わり、12人育ててきた経験から断言できるのは、子どもの成長スピードは笑っちゃうぐらい十人十色だということです。歩く時期、話し始める時期、数字や文字に興味を持つ時期、かんしゃく、こだわり…すべてが「うちの子、大丈夫?」と心配のタネになりがちだけど、はっきりと「〇カ月になったらできる」という基準はありません。

よく考えてみると、大人になってから「あの人、3歳まで喋らなかったらしいよ」なんて話題になることはありませんね(笑)。早く歩き始めたから身体能力抜群になるわけじゃないし、言葉が遅かったから、将来コミュニケーションが苦手になるわけでもありません。

例えば「1週間後に〇〇に集合!」という場合。最短手段でも、のんびり寄り道しても最終的にそこに到着できればいいわけです。子どもの成長発達もそれと同じ。育児は長距離マラソンなので、みんなと同じペースで走る必要はありません。「一見のんびりに見えるけど、あなたのペースで行くんだね」ぐらいの気持ちで見守ってもいいんじゃないかな。

ペースはそれぞれ!わが子の小さな変化を見つけよう

比べるのなら、周りの子じゃなくて、わが子の2カ月前と現在を比べてみましょう。ちょっと前にできなかったことが今はできるようになっていませんか?昨日はおもちゃを投げていたのに、今日はそっと置けた。言葉はまだ少ないけど、目を見て笑いかけるようになった。そんな小さな変化を見つけて「おっ!成長してる!」と喜べたら、それが一番の安心材料です。

私の第11子は、1歳直前までズリバイもハイハイもしませんでした。急につかまり立ったかと思ったら、その日のうちに歩き出し、「なんだそれ!」って、ビックリしました。でもそれが「彼女のペース」だったんです。

成長の個人差は「個性」、SNSとは上手に付き合おう

SNSなどで他の子と比べてしまうのは本当に時間の無駄なんだけど(笑)、もしやめられないのなら、いっそのこと、脱SNSじゃなくて、「よその芝生は青く見えるもの」「写真や動画はほんの一瞬を切り取ったもの」「その裏側ではみんな同じように悩み奮闘している」と心の中で唱えながらSNSを見るっていう方向に切り替えてみるのはいかがでしょう?

もう一度言いますよ。他の子と比べることに何の意味もありません。子どもの成長には個人差があるので、多少の遅れは「個性」と考えてOKです!個性を奪ってしまったら、その子じゃなくなっちゃう~!

「できたらいいな〜できんけど!」でOK!不安な時は専門家に相談を

とはいえ、個性を受け入れ、らしさを愛せるカッコいいママに急に変身できるわけじゃないから「できたらいいな~できんけど!」って、認めてしまうのもアリだと思います!どうしても不安でたまらないときは、一人で抱え込まずに小児科医、保健師、子育て支援センターなど専門家に相談してみましょうね。「発達ゆっくり=問題」ではなく、「その子に合った関わり方を知るチャンス」と考えるアドバイスをもらえたりして、少し気持ちがラクになりますよ! 

「個性」を大事に、その子のペースを見守っていきましょう

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子育て支援

助産師 HISAKO

1974年生まれ。看護師・助産師資格取得後、総合病院、産婦人科クリニック勤務を経て2006年大阪市阿倍野に「助産院ばぶばぶ」開設。同院での母乳育児支援・育児相談を中心に、大阪市育児支援訪問・妊婦教室を15年にわたり担当。政府や自治体依頼による講演活動や、日本全国の幼小中高校、大学、各発達段階に合わせた教育現場における出張授業「いのちの授業(性教育授業)」を展開。プライベートでは1998年から2020年の間に12児を出産。2020年沖縄県うるま市に移住、助産院移転。YouTube登録者数約57万人『【12人産んだ】助産師HISAKOの子育てチャンネル』を配信中。

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