ぎゅって 首都圏版 2025年7月号

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- ら﹂には、目に見える﹁ちから﹂
子どもに育ってほしい﹁ちか
ことが難しい﹁ちから﹂は、生
てしまいがちです。目では見る
る﹁ちから﹂の方に期待を求め
れている根っこは、大風が吹い
きていく上での基礎、土台とな
ても倒れない土台であり、果樹
と、目では見ることが難しい﹁ち
べた﹂といった、いろいろなこ
の場合は、土の中の栄養を取り
る も の で す。 樹 木 に 例 え る と、
とができるようになる﹁ちから﹂
込み、甘く大きな実をつけるた
から﹂があります。
です。目では見ることが難しい
めの土台でもあります。幼児教
根っこになります。土の中に隠
﹁ ち か ら ﹂ に は﹁ 自 信 が 持 て る
育が根っこの教育といわれるゆ
目に見える﹁ちから﹂は、﹁逆
よ う に な っ た ﹂︵ 自 己 を 肯 定 す
上 が り が で き た ﹂﹁ 跳 び 箱 が 跳
る 力 ︶、﹁ 諦 め な い 気 持 ち ﹂︵ 目
私たち大人に求められている
のは、感受性を磨き、アンテナ
えんは、ここにあります。
を張り巡らせて、目には見えな
標に向かって頑張る力︶、﹁ちょ
トロールする力︶、﹁〇〇したら
い子どもの心の中、つまり﹁根
っ と 我 慢 し よ う ﹂︵ 感 情 を コ ン
喜 ん で く れ る か な ぁ﹂︵ 人 と う
っこの育ち﹂という宝物を感じ
まく関わる力︶といった﹁ちか
取ることではないでしょうか。
原田健次 先生
どちらの﹁ちから﹂も大切で
兵庫県神戸市
社会福祉法人 持子福祉会
幼保連携型認定こども園
持子保育園 園長
ら﹂です。
すが、ついつい大人は目に見え
今月の先生
育ってほしい
?
「ちから」とは
illustration omochi
!
に聞いてみよう
パパのお世話を受け入れてほしい
娘はママの時間がないときでも全て「ママがいい!」
となり、手の空いているパパでは嫌だと言います。ど
うにか「パパOK」になってもらいたいのですが、な
かなか厳しく困っています。
[3歳のママ]
無理強いはNG ! 夫婦で取り組んで徐々に慣らそう
パパに子どもと関わってほしいという気持ちは分かります
が、子どもが「ママがいい」と言っている以上は無理にパパ
を関わらせても拒否反応が強くなるだけ。
「ママがいい」とな
る時期は誰しもあるものなので、子どもを変えようとするより
は、ママとパパの役割を交代する方が簡単です。例えばママ
が朝食の片付けをしている間にパパに子どもの着替えをして
ほしかったのなら、パパが片付けをしてママが子どもの着替
えをすればスムーズ。3人ともハッピーですよね。
ママの身支度などパパと代われない場合は、まずは夫婦で
取り組んで途中からママが抜ける方法を試してみましょう。
ママがズボンを履かせたら「シャツからはパパと一緒に着替
えよう」とパパにバトンタッチ。最初から「パパと着替えてね」
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2025.7
現役保育士17年目。SNSの総フォロワ
ーは180万人を超えるインフルエンサー
として活躍。現在はSNSだけでなく、報
道番組からバラエティー番組まで幅広い
ジャンルのテレビにも出演し、
「いま一番
相談したい保育士」と紹介されることも。
とするよりは、
「パパはイヤ」という気持ちが薄まるはずです。
それでもパパを嫌がるようなら、ママが世話をしている隣で
パパは見守っていて。それだけでも子どもには「パパも一緒
にやってくれている」と感じられます。これらのことを毎日繰
り返していくと、パパとの関係性が育まれ、次第にパパにも
慣れていくでしょう。
「ママがやっていたけど途中からパパになる」
「ママが
やっているけどパパもそばにいる」など、はっきりと
分担をせずに、グラデーションを付けるのがコツです。
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