偏食、食べ過ぎ、おやつのこと…食の悩み、まるっと解決!

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偏食、食べ過ぎ、おやつのこと…食の悩み、まるっと解決!

さまざまな食べ物や味と出合い、食べ方や食事の楽しさを学ぶ幼児期。
食べられるものの種類が増えて成長を感じる一方、好き嫌いや食事の量など、悩みや疑問もたくさん生まれてきますよね。
今回は、“食”と“心”それぞれの専門家に、解決法をアドバイスしてもらいました。

イラスト/杉浦さやか

「悩み別アドバイス」

読者アンケートで寄せらせた、子どもの食に関する悩みの数々…。ここでは5つのカテゴリに分けて、管理栄養士の中村美穂さん、公認心理師の帆足暁子さんに、それぞれの視点からアドバイスをもらいました。

※あんふぁん読者アンケートから。2020年4/8~5/13実施。回答数391
帆足暁子さんの画像

帆足暁子さん

公認心理師、臨床心理士。一般社団法人「親と子どもの臨床支援センター」代表理事。クリニックでの約20年にわたる育児相談を通じて、多くの親子に寄り添う。

偏食

ママたちの声

[年中] 赤ちゃんの頃は何でも食べていたのに、食べず嫌いが激しくて困惑。
[年中] 偏食が激しく、炭水化物ばかりでも大丈夫なのか心配です。

from 中村さん

基本的に、極端でなければ大丈夫。経験や言葉の理解が深まっていくことで、変わってくると思います。気を付けたいのは、子どもが苦手な食材を食卓に出さなくなること。“世の中にはこんな食材がある”と見せ続けることが大事です。作ったものを食べてもらえない精神的ダメージはよく分かりますが、少しの間辛抱し、大人がおいしく食べます。

また、この時期“炭水化物ばかり食べる”子はよくいます。たんぱく質食品や野菜などを主食メニューで一緒に摂れるようにしたいですが、白米・白パンから胚芽・全粒粉入りの米やパンに変えてみるなど、炭水化物の種類を変えてみるのも一つの方法です。

from 帆足さん

食べられていたものが食べられなくなったり、食べ物にこだわる子どもはいます。味覚が発達したり、食感に敏感だったり、不安が強くて生活の中でも他にもこだわりが見られたり、子どもなりに理由があります。ですから、出生時の体重のパーセンタイル曲線から極端に逸脱していなければそのままでOK。ママと心の絆ができていたら、食べてほしい思いを伝えると食べてくれると思います。

野菜嫌い

ママたちの声

[年少] 家では食べない野菜も幼稚園では食べてきます。
[年少] 野菜をあまり食べず、味というよりは「野菜だから食べたくない」という先入観があり、新たな食材をなかなか食べてくれない。

from 中村さん

あれこれ種類が食べられない場合、あえて優先順位を付けるのであれば、カボチャ・ブロッコリー・パプリカあたりは栄養バランス的にもお薦めです。

“幼稚園では食べるのに、家では食べない”というのもよく聞きます。ということはそう、本当は食べられるんです(笑)。なので、まずは幼稚園で食べられていることを褒めて。それを繰り返して、「幼稚園でも食べられるならおうちでも食べられるよね~?」と誘導してみてはどうでしょう。あとは、料理をお手伝いしてもらったり、収穫体験してみるのもお勧め! 自分が作ったもの、触れたものは“食べてみたい”意欲が増します。

みんなの解決アイデア

●プリンセスになりたい娘には、「これを食べたらお肌がきれいになるよー」「髪の毛がサラサラになるよー」と美容ネタで釣ると食べてくれます(笑)。(奥野恵さん・大阪府)
● 娘2人は、1、2歳の頃は野菜や硬い食感の物が苦手で食べられず悩みましたが、食卓に出し続け、1口は食べるように勧めることだけをしてきました。その結果、徐々に食べられるようになりました。(川津純美さん・神奈川県)
● 苦手野菜克服のため、一緒に料理をすると自分が作ったからと頑張って食べてくれる。量は少なくても、だんだんと苦手意識が減っていきました。(中原由衣さん・東京都)

小食・多食

ママたちの声

[年長] 食が細く、未だに赤ちゃんのときの食器に軽く盛るだけの量です。
[年長] 「よく食べる」と「食べすぎ」のボーダーラインを知りたい。

from 中村さん

3~5歳の子どもが1日に必要なエネルギー量は約1300kcal。“食べすぎかも”と思っていても、体重が肥満傾向になっていなければ大丈夫。反対に、小食の子どもに毎食一定量を必ず食べなさいというのもムリな話です。体の反応(消化不良やおう吐などをしないか)、便の状態、そして体重変化を見て、その子にとっての適量をみていきましょう。

食べ過ぎ対策としては、食事をフルコース形式で1品ずつ出すのも一手。小食の子は、少量でも栄養価の高いものにしたり(ごはんをお餅に、牛乳をチーズになど)、見た目をかわいくするなどの工夫が有効です。

みんなの解決アイデア

●好きなお弁当箱を使う。家での食事にもお弁当箱を使うことがあります。気分が変わるし食べやすいみたいです。(内田かな子さん・埼玉県)
●野菜たっぷりのみそ汁から食卓に出し、白いご飯でおなかいっぱいになる前に野菜がとれるようにしています。(石川まいさん・神奈川県)
●今、小学生の娘が幼稚園まで小食で食べるのもすごく遅くて悩んでいたのですが、大きくなるにつれて自然と早く食べられるようになり量も増えました。悩み過ぎず成長を待つことも大切なのかなと思いました。(嶋村智子さん・埼玉県)

おやつ 間食

ママたちの声

[年少] お菓子が好きでご飯をあまり食べない時があります。
[年中] 夕食後や寝る間際におやつを欲しがるときの対応に悩んでいます。

from 帆足さん

寝る前のおやつに関しては、常習化していないかどうかがポイント。それがいつものことであれば、食生活のリズムができていないと思うので、朝昼夕の食事の内容の見直しが必要かもしれません。また、一度「ダメ」と言ったにもかかわらず、根負けして与えてしまったとしたら、「ダメ」の意味が分からず、泣きわめけば主張が通ると子どもに思わせてしまいます。今は大変でも、一度ダメと言ったことは貫き通すようにしましょう。

from 中村さん

おやつ=お菓子ではありません。体が小さく、消化機能も十分でない子どもが、必要なエネルギーを補給するために朝昼夕の食事に加えて食べるものというふうに捉えるようにしましょう。お薦めは、甘味・塩味の強すぎないもの。

保育園で出される間食(補食)は、おにぎりやお芋など、“食事”と呼んでもいいようなものが多くあります。
夕食の後や寝る前におやつを欲しがる子は、それまでの食事の量が足りていなかったり、夕食から就寝までの時間が長いなど、複合的な要因も考えられるので、全体的な生活リズムや食事量のバランスを見直してみましょう。

食べ方マナー

ママたちの声

[年長] 3歳くらいからテレビを見ながら食べるようになり、テレビに集中すると自分で食べません。
[年長] 手でつかんで食べたり、音がひどかったり。そろそろマナーを学んでほしい。

from 帆足さん

子どもは成長と共に自我が養成され、自分のやり方を通そうとします。その上、テレビは集中させるものですから、見ながら食べるのは難しいです。それに食事を他者と会話をしながら食べるのは人間だけ。ですから、食事中はテレビを消して家族で一緒に楽しみたいものです。気を付けたいのはモデルとなる大人の食事マナー。つい、食事中にテレビやスマホに夢中になっていませんか? 食事の楽しさを育てるのは子どもの頃から大切です。

食べ方のマナーも、日々の積み重ね。1歳頃から発達に合わせてできることを伝えていきます。4、5歳でも気付いた時から、一緒に楽しく食べながら少しずつ伝えていきましょう。

from 中村さん

一回の食事の時間は、おおよそ30分が目安。30分を超えると子どもの集中力的にも難しく、大人も付き合うのが大変ですよね。小学校の給食は20分程度しか時間がない場合もあるので、年長でもすごく時間がかかっている子には、少し食事を早めさせる声掛けや働きかけが必要だと思います。時計も読めるようになったら、「この針が6に来るまでね」など、時間目標を持たせてみるといいでしょう。

お箸の使い方や食べ方のマナーも、繰り返し声を掛けていくしかないと思います。マナーは人と気持ち良く食事をするために必要なもの。しっかり言葉で伝えつつ、実践していくことで身に付けられます。

ライター

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&あんふぁん編集部 &あんふぁん編集部

「子育ての迷いに、頼れるコンパスを。」子育て中のママ・パパの気持ちを楽にする記事を発信中。未就学児〜小学生を子育て中の現役ママ・パパも多い編集部です。

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