40代で4500万円の住宅を購入したい。ローンを組んで大丈夫?

40代で4500万円の住宅を購入したい。ローンを組んで大丈夫?

5年後の住宅購入を希望していますが、そのときパパは47歳、ママは42歳。住宅ローンを組んで大丈夫? お金のプロがアドバイスします

今回の相談者

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37歳/会社員

S.Sさん

会社員のパパ(42歳)、長女(1歳)の3人家族。パパ・ママとも勤める会社に退職金制度はなし。パパは65歳、ママは70歳まで働くつもり。子どもの大学は私立文系を想定。パパの保険で大学資金を、つみたてNISAで娘の結婚資金を積み立てている。5年後に4500万円の注文住宅を購入したいが、ローンを組むには遅い年齢なので、可能かどうか知りたい。

家計簿 Check!

月間収入(手取り)

  • ママ

    250,000

  • パパ

    230,000

  • 児童手当

    15,000

月間支出

  • 住居費

    93,000

  • 保育料・教育費

    40,000

  • 保険料

    65,000

  • 水道・光熱費

    20,000

  • 通信費

    10,000

  • ママのお小遣い

    40,000

  • パパのお小遣い

    60,000

  • 食費

    80,000

  • レジャー費

    20,000

  • 日用品

    20,000

  • 奨学金返済

    13,000

月々の貯蓄

  • 現金、つみたてNISA

    34,000

ボーナス時収入(年間)

  • ママ

    800,000

  • パパ

    400,000

ボーナス時支出

  • 旅行など

    300,000

ボーナス時貯蓄

  • 貯蓄

    900,000

現在の貯蓄

  • 貯蓄

    2,000,000

ミニアドバイス

保険は貯蓄性重視とのこと。ただ掛け捨て部分は見直しの余地があります。削減して住宅の頭金に回し、住宅購入後は貯蓄で備えるほうがいいでしょう。医療保険やガン保険は会社員なら入院日額5000円でOK。またパパの死亡保障が200万円しかないので、就業不能保障保険を収入保障保険に変更しましょう。これらの見直しで月5000円ほど削減できるはずです。

advice 1 物件価格の2割の頭金と諸費用を5年で貯めて

5年後に4500万円の住宅購入ならば、頭金2割・900万と諸費用100万で1000万円を貯めたいところ。それには家計の引き締めが必須です。

削減したいのは、保険料、お小遣い、食費、日用品。奨学金の返済が今年の秋に終了したら、その1万3000円も貯蓄へ。上記のように削減すると、月5万3000円、ボーナス時の90万円と合わせて5年で768万円に。さらに3歳から保育料3万円が浮くので3年で108万円、現状の貯蓄現金2万5000円を継続すると5年で150万円。これらの合計で1026万円になります。

advice 2 住宅購入後は積極的な繰り上げ返済を

頭金を900万円入れて、3600万円を30年返済、金利1.5%で借り入れるとすると、月の返済は12万4000円。パパが47歳でローンを組むと完済は77歳なので、積極的な繰り上げ返済が不可欠です。

ただ、一人娘となると、ことさらに習い事や教育費もかけたくなるもの。パパの保険で大学資金の400万円を確保していますが、私立大学ではもっとかかります。子どもにお金をかけて繰り上げ返済が進まず、老後に残債が多く残ってしまうと、ママ・パパが60歳以降も頑張って働いたとしても、家計は苦しい状況になります

削減分を5年間貯め住宅購入資金に

支出 Before After
保育料・教育費 40,000円 10,000円(3歳~)
保険料 65,000円 60,000円
パパのお小遣い 60,000円 50,000円
食費 80,000円 60,000円
日用品 20,000円 15,000円
奨学金返済 13,000円 0円

result 教育費をかけたければ希望物件の再検討を

家計を引き締めることによって、希望する住宅が購入できる算段はつきましたが、教育費や老後資金には不安が残っています。ライフプランで優先順位を考えて、「子どもにお金をかけたい」となった場合には、物件価格を抑えるように、希望物件やエリアについて再検討してみましょう。

※この記事は、2021年6月発行の「ぎゅって首都圏版7月号」に掲載した記事を再編集したものです

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ファイナンシャルプランナー 氏家祥美

FP事務所「ハートマネー」代表。ファイナンシャルプランナー、セカンドキャリアアドバイザー。子育て世代からリタイアメント層まで、家族のお金とキャリアの相談が得意。オンライン相談も実施中。

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