あんふぁん 東京版 2025年7月号

- ページ: 16
- 子育て
ファミリー の
診断
年の差24歳の夫婦
定年後に生活していける?
今回の相談者は、積極的に投資している行動力のあるママ。
今後迎える収入減にどう対応すればいいのか、
お金のプロがアドバイスします。
家計簿
●月間収入
パパ
ママ
児童手当
FXなどの利益
228,000円
278,000円
20,000円
30,000円
合計 556,000円
●月間支出
住居費
101,000円
保育料・教育費
52,000円
保険料
(学資用のドル建て)
12,000円
保険料
(就労不能、
がん、
医療など) 40,000円
水道・光熱費
35,000円
通信費
16,000円
車費
21,000円
パパの小遣い
20,000円
ママの小遣い
20,000円
食費
(うち外食費2.4万)
94,000円
日用品、
レジャー費
30,000円
医療費
6,000円
合計 447,000円
POINT
1
価格変動資産比率が高め
預貯金を増やそう
アンテナを張り、投資を頑張っているのはい
いことですね。ただ、総資産の中で株やFXなど
の価格変動資産の比率が高いと、急落した時の
ダメージ大。家や車を購入予定なら、預貯金を
増やしたいところです。教育資金として検討中
の次の積み立ては、ドル建て保険ではなく、リ
スクの低い預貯金や個人向け国債で。3歳から
保育料が無償化する分も貯蓄しましょう。
●月間貯蓄
NISA、iDeCo
普通貯蓄
(児童手当)
普通貯蓄
●ボーナス(年間)
・収入
パパ
ママ
60,000円
20,000円
29,000円
550,000円
600,000円
合計 1,150,000円
●年単位の支出
旅行・帰省など
固定資産税
保険料
(火災)
その他
(お祝い、衣料)
●年単位の貯蓄
●現在の総資産
普通貯蓄
預金
株、FX、外貨
NISA
POINT
2
H.Mさん(51歳・会社員)
パパ
(27歳・会社員)、長男
(6歳)、次男
(3歳)
の4人家族、持ち家あり
相談内容
120,000円
86,000円
27,000円
400,000円
ローンはママ、携帯代はパパなどと分
合計 633,000円
ら投資しています。3年以内に戸建てへ
517,000円
の買い替えと車の購入、学資用の次の
担して、給与振込と支払いの口座を分
けて管理。各口座に一定額が貯まった
積み立てを検討中。まもなくママが在
650,000円
1,500,000円
3,100,000円
1,400,000円
ママの減収分は
家計の見直しでカバー
ママが減収するとボーナス分の貯蓄はできな
くなりますが、月間貯蓄は家計の見直しでキー
プが可能。光熱費と日用品費は1万円ずつ削減
し、食費は在宅勤務になるなら外食費込みで7
万円に収めたいですね。保険はリターンボーナ
ス付きを掛け捨てにすると1万円程度抑えられ
そう。年間支出のお祝いや衣料代が半分になれ
ば、月々の減収分をカバーできそうです。
宅勤務の嘱託社員になるため、月収が
7万円減りボーナスなしに。ママの定年
後に生活していけるかも心配です。
POINT
3
年齢差を心配しすぎず
メリッ
トに目を向けて
夫婦の年齢差があると定年の時期がずれるた
め、収入減少が穏やかな点がメリット。年金の
家族手当にあたる加給年金は配偶者が65歳に
なるまで加算されるため、年齢差の24年間分受
け取れます。子どもの大学進学時には、世帯年
収によって授業料などが減免になる「高等教育
の修学支援新制度」に該当する可能性も。制度
を注視しつつ、プラス面にも目を向けましょう。
教えてくれたのは…
前野彩さん
FPオフィスwill代表。
ファイナンシャルプランナー。働く女性や子
育て家庭を中心とした相談、講演などを行う。
著書に
「教育費の不安
にこたえる本」
(日経BP)
他多数。
相談者募集中
あ な た も FP に 家 計 簿 診 断 し て も ら い ま せ ん
か? 家計が厳しい、収入が上がらない、将来
が不安、管理の仕方が分からない…と悩んでい
る方、ぜひ応募してくださいね。
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診断結果
収支や貯蓄の仕組みを整理し、
全体像の把握を
現状では年間180万円近く貯蓄できていますが、家計の全体像が見え
ていないので不安を感じるのかも。支出はそれぞれの給与振込口座1本
ずつにまとめ、家計簿アプリと連携させると全体像を把握しやすくな
ります。家や車の購入費用は銀行貯蓄、教育費はNISA、老後資金は
iDeCoなど、目的別に自動で貯まる仕組みを作ると不安が減りますよ。
※2025年3月14日時点の情報です。法令・制度は変更になる場合があります
2025.7 東京
イラスト/二階堂ちはる
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