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イヤだ着ない!子どもが園の制服を拒否…どうしたらいい?
新年度、真新しい制服を着て元気に登園する子どもたちの姿が見られますね!
けれど中には「幼稚園行きたくない!」と、毎朝制服に着替えさせるのに苦労しているママもいるようです。
特に週末にお休みした後の月曜日や、ゴールデンウイーク明けなどはこのような悩みが多くなります。どうしても子どもが制服を着てくれない時、私服やパジャマでも登園させるべきか悩んでしまいますよね。
そこで今回は、子どもが園の制服を拒否したらどうするか、元幼稚園教諭の私の考えをお伝えします。
制服を着ない!私服やパジャマで登園してもいい?
どうしても着替えてくれない場合は、私服やパジャマ姿でもいいので登園した方がいいと思います。
担任の先生に電話をするなどして、状況をあらかじめ説明しておきましょう。園の先生が私服での登園を許可してくれたら、あとは園に任せて、ママは小言は言わずに笑顔で送り出して大丈夫です。
みんなが制服を着ている中、ひとりだけ違った服装で登園すると、友達に「どうしたの?」「制服着ないとダメなんだよ!」「変なの!」などと言われてしまいます。そのように言われることを経験し、「やっぱり制服着ていこう」と思うことができます。
制服を着ないと「自分が困る」経験を
園で先生からお話してもらうことで気持ちが変わることも多々あります。「明日は行事があるから制服で参加してね!」「体操服でないとこの遊具はつかえないよ」など、園に通うようになってまわりの状況が把握できるようになってくると、「制服や体操服を着るのはなぜか」ということが子どもも具体的にわかります。
ママがいくら「みんなに笑われるよ」と話すより、自分で経験するのが一番です!
制服を着ないと、ママが困るのでなく、自分が困るのだというこがわかるような対応をしてくださいね。
制服を拒否する時の子どもの心理は?
ところで、子どもが制服を「着ない!」と拒否する理由はなんだと思いますか?
考えられる1つ目の理由は、園に行きたくない気持ちを表すため。
園生活に慣れていないため、心配ごとやイヤなコトがあったり、もっとママといたい気持ちがあったり…園に行きたくない気持ちを親にぶつけるため、制服を拒否して子どもにできる精いっぱいの反抗をしているのかもしれませんね。これさえ着なければ園に行かなくてすむ!と思っている可能性が。
考えられる2つ目の理由は、着替えがイヤだから。
家での着替えはママがそばにいて時間の融通もききますが、園について制服から体操服に着替えるのは一斉に決められた時間で行うため、着替えが遅い子は焦ってしまいます。早く終わった子から戸外遊びにでている場合、着替えが遅いことでいつまでも部屋に残り、遊びの時間が減ってしまう場合もあります。
先生は、自分で着替えることができることを目標としているため、着替えの遅い子に対して積極的に手助けはせず基本は見守っています。毎日の園での着替えは、着替えがゆっくりな子にとって苦痛に感じてしまうこともあるかもしれません。
子どもが制服を着ることを拒否した時は、まず普段の子どもの様子を思い出したり、園での様子を聞いて、子どもが制服を着たくない理由を考えてみてほしいと思います。
そしてその子どもの気持ちを先生に相談することで、園でも的確な対応をすることができます。
着替えが遅い子への対応策
登園したくないために着替えを拒否していた場合は、少しづつ園生活に慣れていくことで解決していきます。
でも、着替えが遅いことが根本の原因の場合は、苦手意識を克服するために、親子で取り組んでほしいことがあります。
親がとるべき行動は?
着替えのコツや時短方法を教える
自宅で着替えの仕方を確認しましょう。ボタンのはめ方、衣類の脱ぎ方、前後について、畳み方、ひとつひとつ着替えのコツを教えてあげてくださいね。
それでも、どうしても遅くなってしまうなら「時間がない時は真ん中のボタンは留めないでいいよ」「畳まず丸めてしまってもいいよ」など、時短方法を考えてあげるのも手です。
いずれ上手にできるようになるので、今は子どもが焦らないで済む方法を教えてあげてもいいと思います。この方法をとるときは、園で注意されてしまうことのないように、先生にもそのことを伝えておくと安心です。
手先指先を動かす遊びを
それと、手先指先を動かす遊びを普段からしているとボタンはめが早くなります。
折り紙などの製作もいいですし、細かいブロックなどのオモチャを用意するのも◎。楽しく遊んでいるうちに、いつの間にか着替えがスムーズになりますよ。また、洗濯ものを畳むお手伝いもおすすめです。
園の先生の対応は?
園では、子どもが着替えにネガティブになってしまっているのであれば、一時的に着替えの目標をさげ、サポートを増やし、少しづつレベルアップするように対応することができます。自宅で練習しても難しそうにしているのであれば、先生に相談してみてくださいね。
また、子どもの良いところ、得意なことを見つけて、自信を持てるよう促しています。
例えば、発表会の司会をしてもらったことや作った製作物をみんなの前でほめたり。その子の活躍できる場面を作り、それをやりとげたことを認めることで、本人が「ひとつくらい苦手なことがあったとしても大丈夫!」と感じられるように努めています。
園に行くことで楽しいことが見つかる
それにしても「制服を着ない!」というのは最強の反抗ですね(笑)。
ママが一番困るであろうその方法にたどり着くのは、とても賢い子なのだと思います。
あの手この手をつかってなんとか登園させる日、また時には私服で園に行く日があっても、大丈夫です。園に行くことで友達の影響も受け、楽しいことが見つかります。そして、「今日は〇〇する日だ!」と、進んで朝の支度をするようになっていきますよ。
今は大変ですが、制服を拒否をしていたことが懐かしく思える日がきっとやってきます。笑顔いっぱいの幼稚園生活になるよう応援しています!