友達が戸惑っても気付かない息子が心配です

子どもは集団生活の中でいろいろな経験をし、人との付き合い方を学んでいきます。「園は、友達とぶつかり合うための場所」と言う須賀義一さんに聞きました。

Question 友達が戸惑っても気付かない息子が心配です

4歳の息子は、友達に急に抱き付いて倒したり、荷物をぶつけたりしても、悪いことをしたという自覚がないようです。園の先生からは社会性の発達が遅いと言われました。専門家への相談が必要でしょうか?
[埼玉県・こたたん]

illustration ATFT GRAPHICS.

Answer 子どもの個性を理解して 関わり方を工夫してみましょう

昔は自然の中で野山を駆け回ったりして子どもは遊んでいました。おしくらまんじゅうや相撲など、子ども同士でぶつかり合う遊びもたくさんありましたね。でも今はそういう経験が少ないため、力の加減が分からなくて友達を倒してしまったりするのです。これは「感覚統合」が発達途中なためで本人に悪気はないので、叱られると否定されたという気持ちが積み重なり逆効果です。子どもの問題を直すというよりも、周りの大人が対応の仕方を知ることが解決の糸口になります。
 「感覚統合」の発達には個人差があり、走ったりする能力と同じように、育てて獲得していくものだといわれています。家庭では意図的に泥や砂、水や自然のものを使った皮膚感覚への刺激がある遊びや、追い駆けっこや相撲など身体的な接触がある遊びをたくさん経験させてあげましょう。
 また、「ぶつけられて痛がっているよ」「謝ってほしいと思っているよ」とお母さんが言葉にすることで、他者の感情を理解する力や適切な行動をする力も育ちます。絵を描いて説明することで理解しやすくなることもあります。
 最近は、発達に特徴を持った子どもへの関わり方を分かりやすく書いた本がたくさん出ていますから、お子さんの姿に近いものを探して一読されることをお勧めします。気になることがあれば、地域の保健所や保健センターに相談に行くのも非常に有効です。

ライター

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&あんふぁん編集部 &あんふぁん編集部

「子育ての迷いに、頼れるコンパスを。」子育て中のママ・パパの気持ちを楽にする記事を発信中。未就学児〜小学生を子育て中の現役ママ・パパも多い編集部です。

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