【パパ旅】座席指定ができない? 新運賃が話題のANAを利用して北海道へ帰省旅!

旅行作家の吉田友和さんによるコラム。小学生のお子さんがいる吉田家。ママは出張が多いので、パパと子どもだけで過ごす日も。「ならば、旅をすればいい!」そんな吉田さんが語る「パパだけ子連れ旅」、今回は新運賃が話題のANAを利用して、北海道へ帰省旅!
小学生の娘2人を連れて北海道へ行ってきた。といっても、旅行ではなく帰省である。5月末、運動会の振替休日を利用して2泊3日。ママはアメリカ出張で10日ほど家を空けていて、バアバに娘たちの世話を焼いてもらえるのは助かる、などという魂胆もあった。道内にある実家へは年に一度ぐらいのペースで帰っているが、お正月に帰省することはない。その時期は大変混雑するし、飛行機代も高騰する。うちの両親も「雪の多い時期はむしろ来られても困る」というスタンスなので、雪もすっかり解けてなくなった頃合いを見計らいつつ足を運ぶのがいつものパターンだ。
座席を選べない!? ANAの新運賃について
北海道の実家へ帰る際はいつもANAを利用してきた。というより、帰省に限らず国内線に乗るときはJALしか就航していないような場所へ行くときを除けば、ほぼ毎回ANAだ。かれこれ15年以上、ANAのSFC(スーパーフライヤーズカード)という会員を継続していて、わが家では飛行機に乗るならANA一択という状況になっている。ところが、長年続いたその状況も遂に変化しそうな気配が漂い始めた。ANAの国内線運賃が2026年5月19日より刷新されたためだ。方々でニュースにもなっているのでご存じの方も多いだろうが、ネットを見ていると厳しい意見が多数派のように思える。
とりわけ子連れで飛行機に乗る家庭への影響は大きい。「シンプル」という、いわゆる割引運賃で購入した場合、出発24時間前にならないと座席指定ができないルールになったからだ。これまでは、どの運賃なのかは関係なく、予約と同時に自由に座席が指定可能だった。ところが新運賃では、事前に座席指定をしたい場合は割高な「スタンダード」運賃以上を選ばなければならなくなった。
事前に座席指定ができないとなると、家族でも席がバラバラになってしまう可能性が出てくる。子どもと一緒に座れないと困るという人は多いだろう。わが家の場合は娘たちがもう小学生なので、最悪席が離れてもなんとかなるような気もするが、未就学児の小さい子を連れて乗る家庭にとっては大きな問題であることは想像できる。
実は、北海道へ帰る前の週にも、別件で自分一人でANAの国内線に乗る機会があった。新運賃に切り替わって最初の週末だった。座席指定が可能になる出発24時間前の時点では、見事に3席並びの真ん中座席しか空席が残っていなかった。便数の少ない路線でほぼ満席の便だったから、「まあ、そうなるよなぁ」とあきらめの境地になった。
ならば、もう仕方ないのでお金を多く払って座席指定が可能な運賃を選べばいい、という意見もあるかもしれないが、新制度に慣れるまでは少なからず抵抗感がある。具体的な料金は日時や便によって変動するが、大人1人+子ども2人の計3人で羽田〜新千歳の往復を買おうとしたら、座席指定可能な運賃と指定不可運賃の金額差が2万円以上にもなっていた。感じ方には個人差があるだろうが、プラス2万円は痛いというのが正直なところだ。
「ゆっくりルームに行かないの?」
そんなこんなであれこれ思案した結果、今回は往路のみANAではなくエア・ドゥで予約することにした。「北海道の翼」として知られるエア・ドゥはANAとの共同運航便を就航しており、それら共同運航便に関しては、ANAとエア・ドゥのどちらで予約しても乗る飛行機自体は同じである。それでいて、エア・ドゥなら一番安い運賃でも座席指定ができるのがメリットだ。同じ便で料金を比較してみると、なんとエア・ドゥで予約をする方が、ANAの最安運賃(座席指定ができない運賃)で予約するよりも安かった。だったらエア・ドゥでいいじゃん、となったわけだ。
座席指定ができなくて、なおかつ値段も高いとなれば、もはやANAを選ぶ理由はないようにも思えるが、あえてANAを選ぶメリットもある。わが家の場合はSFC会員なので、ANAで予約していれば飛行機に優先搭乗でき、到着後に荷物が早く出てくるなどいろいろと利便性が高いのだ。そして、なんといっても空港ラウンジを利用できるのが大きい。わが家では、空港に着いて手荷物検査を通過したらまずラウンジへ、という流れが長年習慣化している。娘たちも、それこそ赤ん坊のころからラウンジ(羽田にはキッズルームもある)に通い続けていて、いまでは「ゆっくりルーム」と勝手に名付けているほど身近な存在だ。
今回はエア・ドゥで予約をしたため、ラウンジへは入ることができない。案の定、羽田へ着いたら「ゆっくりルームに行かないの?」と娘たちに問い詰められた。適当にごまかしてもバレるので、「今日はANAじゃないんだよ」と素直に事情を話した。当初は少し不服そうだったが、搭乗してみると機内サービスの飲み物ラインナップにあったエア・ドゥ独自のオニオンスープがおいしかったようで、機嫌を直してくれたのだった。

空港内のカーシェアならサクッと出発できる
実家が北海道と言うと、「札幌ですか?」とよく聞かれるが、そんなに都会ではない。というより、むしろドが付くほどの田舎である。一応電車でも行けるが、本数が壊滅的に少ないため移動は車が無難。新千歳空港に着いたらレンタカーを借りるのがお約束だ。新千歳空港でレンタカーを借りる場合、空港内のカウンターで受付後に、シャトルバスで空港近郊にあるレンタカーの営業所まで送迎してくれる仕組みになっている。車自体はその営業所で借りて、返却もそこで行う。この仕組み自体は大手、中小を問わずどのレンタカー店もだいたい同じだ。実はこれが結構面倒で、無駄に時間がかかるので不満に思っていた。
今回は小学校の運動会が終わってから家を出たので、新千歳空港へ着いた頃にはもう17時を過ぎていた。ここから車を借りたりなんだりしていたら、実家に着くのが夜遅くなってしまう。そこで一計を案じた。レンタカーではなく、カーシェアを利用することにしたのだ。初めての試みだったが、結果的にこれが大成功だった。
新千歳空港のターミナルビルを出てすぐ目の前にある立体駐車場の屋上階が、カーシェア専用スペースになっている。カーシェアなので、車を借りるのに現地での手続きは不要。キーは車内にあって、会員カードを車にかざせばドアは解錠される。どこも寄り道しないのなら、到着ロビーに出てから5分後にはもう車で出発できてしまう。さらにいえば、返却時に給油する必要もない。これもレンタカーとの大きな違いだ。飛行機の時間がギリギリに迫っているときなどに、ガソリンスタンドを探し回らなくて済むのはありがたい。
一応、デメリットもある。レンタカーと比べると台数が限られるため、タイミングによっては予約が取りにくい可能性はあること。我が家も最初予約しようとしたときは満車で、数日待って再びチェックしてみたら空車が出ていたので急ぎ予約したのだった。ともあれ、いつものレンタカーと比べると拍子抜けするほど手軽だと思った。もっと早くこの方法にすればよかった。
北海道で楽しかったこと3選
あくまでも帰省なので、旅行とは行動範囲が少し違ったものになる。観光地へ行くようなことはまずない。では、今回の北海道は何が楽しかったのか--娘たちに3つずつ挙げてもらった。すると、示し合わせたように二人ともまったく同じ回答だったから笑ってしまった。
まず、原っぱが楽しかったという。原っぱというのは、実家の近くにある文字通り単なる「原っぱ」なのだが、本州で想像するような原っぱとはスケールがだいぶ違う。ドドーンとはるか遠くまで広がっていて、とにかく大きい。途方もなく広い緑の大地に身を置くと、外国へ来たような気分になれるほどだ。これもまあ、「北海道あるある」のひとつといえるかもしれない。
続いて、ご飯がおいしかったという。バアバのご飯は、いかにも田舎料理といった感じだが、幸い子どもたちの口に合わないということはなかったようだ。そもそもの素材の味がいい、ということもあるだろう。北海道は、野菜も魚も乳製品もおいしい。昔から「北海道へ行くと太る」などと言われているが、さもありなんと思うのだった。
最後に、買い物が楽しかったという。都会っ子らしい思考だなぁと苦笑する。田舎なので買い物できるスポットは限られている。というより、ほぼイオンぐらいしかないのだが、帰省するたびにイオンでおもちゃなどをバアバが買ってくれるので、子どもたちも大喜びなのである。


今回のまとめ
なんだかんだいって実家はやはり気楽で、2泊3日はあっという間だった。帰りはANAである。平日の月曜(運動会の振替休日)なので、空いているだろうと事前座席指定不可の格安運賃で予約したら、見事にガラガラだった。出発24時間前の座席指定できるタイミングに合わせて待機していたが、まったく問題なく横並びで3席指定できて一安心。
新千歳空港は、まるでショッピングモールのような充実ぶりで、驚くほどいろいろなお店が入っている。温泉やゲーセン、映画館まである。少し早めに空港に着いたので、行列に並んでカルビーのポテりこを買い食いしつつ、ガンダムベースで新千歳空港店限定商品を買うというパパの私的用事を済ませつつ、ANAのゆっくりルーム(ラウンジ)でゆっくり過ごしたのだった。

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