夏休みこそ!家にあるものでできるモンテッソーリ流お手伝い

夏休みこそ!家にあるものでできるモンテッソーリ流お手伝い

夏休みは、子どもがお手伝いデビューする絶好のチャンス。モンテッソーリ教育では、お手伝いは家族を助けるだけでなく、手先の発達や自主性、達成感を育む大切な「お仕事」です。おうちですぐに始められる、おすすめのお手伝いをご紹介します。

「夏休みになると生活リズムが崩れてしまう……」「家にいる時間が長くなって、何をして過ごそう?」そんなご家庭におすすめなのが、お手伝いです。モンテッソーリ教育では、お手伝いは単に「家族を助けること」ではなく、子どもの成長につながる大切な活動と考えられています。特別な道具を用意しなくても、毎日の暮らしの中には子どもの成長につながる仕事がたくさんあります。今回は、おうちですぐに始められるモンテッソーリ流のお手伝いをご紹介します。

お手伝いは「お仕事」

モンテッソーリ教育では、いわゆる教材を通した学びだけでなく、掃除や洗濯、料理などの生活の中にある日常的な家事も含めて「お仕事」と呼んでいます。大人にとっては毎日の家事でも、子どもにとっては「本物」を使って社会の一員として役割を果たす貴重な経験です。

お手伝いには、目に見える成果と、目には見えにくい成長の両方があります。例えば、机を拭けば机がきれいになります。花に水をあげれば植物は元気になります。これが、お手伝いによって得られる直接的な成果です。

一方で、その活動を繰り返すことで、指先を器用に動かす力や、順番を考えて行動する力、最後までやり遂げる力など、将来につながる多くの力も育っていきます。さらに、毎日同じ仕事を続けることで生活リズムが整いやすくなったり、「家族の役に立っている」という喜びや自己肯定感も育まれます。「ありがとう」と言われる経験は、「またやってみよう」という意欲にもつながっていくのです。

お手伝いをお願いするときのコツ

子どもがお手伝いを楽しめるかどうかは、大人の関わり方で大きく変わります。まず大切なのは、子どもが一人でも取り組みやすい環境を整えることです。例えば、台拭きは子どもの手に合った大きさのものを用意し、いつも同じ場所に置いておけば、自分で準備ができます。

お願いするときは、「○○を手伝ってほしいんだけど、お願いできる?」「一緒にやってみようか。」と、家族の一員として頼る気持ちを伝えるのがおすすめです。初めてのことは、大人がゆっくりやり方を見せ、一緒にやってみましょう。

そして何より大切なのは、失敗しても叱らないこと。水をこぼしたり、少し曲がって畳んでしまったりすることもあります。でも、それは挑戦している証拠です。

「ありがとう。」
「助かったよ。」
「最後までできたね。」

そんな言葉が、次の「やってみたい」につながります。

夏休みにおすすめのお手伝い

テーブル拭き

子どもの手に合った小さめの台拭きを用意し、いつも同じ場所に置いておきます。食事の前後や、飲み物をこぼした時などが活躍のタイミング。台拭きを濡らす、絞る、机を端から順番に拭く、洗う、干すところまでお願いすると、一つの仕事を最後までやり切る経験になります。蛇口が高くて使いにくい場合は、小さなバケツに水を入れて使うのもおすすめです。

布巾を濡らして絞ることも、子どもにとっては難しい作業です。

向き合って、机を拭いています。

洗濯物たたみ

靴下やハンカチ、子どもの下着など、小さなものから始めましょう。靴下のペアを探したり、ハンカチの角を合わせて畳んだりする活動は、よく見て手を動かす力を育てます。親子で一緒に洗濯物を畳む時間も、夏休みならではの良いコミュニケーションになります。

モンテッソーリのお仕事には汚れた布を洗う活動もあります。

洗った布を広げて干しています。

野菜洗い

ミニトマトやきゅうり、じゃがいもなどを洗うのは、小さな子どもでも取り組みやすいお手伝いです。自分が洗った野菜が食卓に並ぶと、食への興味もぐっと広がります。

ゆで卵の殻むき

指先を細かく使う楽しい活動です。殻がつるんとむけると達成感もあり、「もっとやりたい!」という声が聞こえてくるかもしれません。

植物のお世話

ベランダで育てている花や野菜への水やりや収穫もおすすめです。一度食べた豆苗を再び育てて収穫したり、ミニトマトの色の変化を観察したりと、毎日の変化を楽しめます。

鉢植えの水やりをしているところ。昨日より葉が伸びているのによく気がつきます。

花の種を植えたばかりの頃。早く芽が出ないかなあと心待ちにしています。

花の水替え

花瓶の水を替え、新しい水を入れるだけでも立派なお仕事です。小さなハサミで茎を水切りすると、花が長持ちします。花の様子をよく見る習慣も育ちます。

花瓶の水を取り替え、弱った茎を切っています。

綺麗に飾ってくれました。

玄関の掃き掃除・拭き掃除

ほうきを使って砂や葉っぱを集める活動は、全身を使う運動にもなります。ほうきやちりとりを使うのは子どもにとって楽しいもの。掃除が終わると玄関がきれいになり、「自分が家をきれいにした」という満足感を味わえます。

玄関のお掃除中。扉の汚れに気がついてゴシゴシこすっています。

おわりに

お手伝いは、「子どもにやらせるもの」ではなく、「子どもが家族の一員として活躍できる機会」です。最初は少し時間がかかるかもしれません。でも、毎日少しずつ繰り返すことで、子どもは驚くほど上達していきます。この夏休みは、ぜひ一つでも「あなたにお願いしたい仕事」を作ってみてください。きっと子どもにとっては、お手伝いではなく、大切な”自分の仕事”になるはずです。

ライター

モンテッソーリ教育堀田はるなの画像

モンテッソーリ教育 堀田はるな

モンテッソーリ原宿子供の家・モンテッソーリすみれが丘子供の家教員、保育士。アパレル業界、eコマース、金融など様々な業種でのマーケティング業務を経験後、教育の道へ転身。日本モンテッソーリ協会承認モンテッソーリ教員免許取得。著作「子どもの才能を伸ばす最高の方法 モンテッソーリ・メソッド」。

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