今日からマネできる!鈴木あきえ流・食育メソッド“頑張りすぎない食育”とは

「好き嫌いが多い」「せっかく作ったのに食べてくれない」など、子どもの食事に悩んだ経験がある保護者は多いのでは。3人の子どもを育てる鈴木あきえさんも、子どもたちの食べムラや好き嫌いに悩んできたそう。そんな中で大切にしているのは、食べることを無理強いするのではなく、「楽しい!」という気持ちを育てること。日々の暮らしの中で実践している食育の工夫について、鈴木家のエピソードを交えながらお聞きしました。
好き嫌い克服のきっかけになる「○○体験」
さばき方を学んだ「釣り体験」が魚を残さず食べるきっかけに
わが家では食べ物に直接触れる機会を大切にしています。最近改めて「これも食育だな」と感じたのが、子どもたちとの釣り体験です。
以前訪れた施設では、魚をつかまえるだけでなく、スタッフの方が「これが心臓だよ」「これが骨だよ」と魚の体のつくりを見せてくれて、その後は自分たちで魚をさばき、焼いて食べるところまで体験したんです。
子どもたちにとってはかなり衝撃的だったようで、それまでは魚をあまり好んで食べなかったのですが、それ以来、以前より魚をよく食べるようになりました。

野菜嫌い克服に「収穫体験」や「家庭菜園」にも挑戦!
野菜も同じです。これまでサツマイモやシイタケの収穫体験をしてきました。自分で収穫した野菜を「どうやって食べようか」と話しながら調理すると、いつもよりおいしく感じるようで、苦手だったものも自然と食べられるようになりました。
トマトは今も苦手なので、克服のきっかけになればと思い、ここ2年ほど家庭菜園で育てています。食べることを好きになってもらうには、まず食べ物に興味を持つことが大切だと感じています。
子どもに料理を促すきっかけ作りと声かけのアイデアとは?
子ども向けの料理本との出会いで息子が一人で朝食を作るように
最近「これはいいかも」と感じているのが、子ども自身に料理をしてもらうことです。きっかけは、子ども向けの料理本でした。私から勧めるのではなく、子どもたちの目につく場所にそっと置いておいたところ、「この本、何?」と興味津々。
「子どもだけで作れるらしいよ」の一言から、兄妹で料理に挑戦するようになりました。親としてはつい口を出したくなるのですが、そこはぐっと我慢。「全部任せたよ」と見守るようにしています。
自分たちで作った料理は驚くほどよく食べるんですよね。最近では、チーズスクランブルエッグがお気に入りメニューで、何度も作るうちに自分たちだけで作れるようになり、「朝ごはんに作るね」と言ってくれることもあります。

「シェフ、ありがとう!」などの声かけで自信をつけさせる
料理を作ってくれた日は、「おいしい!」「助かった!」とたくさん伝えるようにしています。「シェフ、ありがとう!」と声をかけると、とてもうれしそうな表情を見せてくれます。
子どもたちの様子を見ていると、食べてもらうことばかりを考えるのではなく、自分で作る楽しさを知ることも大切なのだと感じます。家族に喜んでもらえた経験は、子どもたちの自信にもつながっているようです。

献立づくりや買い物も敢えて子どもたちに任せる!鈴木家の食育のポイント
食に興味のない子どもたち…献立を考えてもらうと!?
わが家の子どもたちは、どちらかというと食への関心が高いタイプではありません。だからこそ最近は、「食べる」だけではなく、「選ぶ」「考える」機会を増やせたらと思っています。その一つが、子どもたちに献立を考えてもらうことです。
ある時、「1週間のうち何日かは好きな献立を考えていいよ」とお願いしてみました。すると、お刺し身やご飯、おみそ汁など、子どもなりに一生懸命考えてくれたんです。全部をそのまま採用するのは難しいのですが、「じゃあ残りの日はどうしようか?」と家族で相談する時間も楽しいものになりました。
最近は、子どもたちと一緒にAIを活用して献立を考えることもあります。「僕たちにも分かりやすく教えて」とお願いすると、子どもたちも楽しみながら参加しています。「これは食べたい」「これは嫌だな」と会話しながら献立を決めることで、食事への関心も少し高まったように感じています。
食材選びやお金のやりくりの勉強に…「買い物」も学びの時間
買い物も、わが家では大切な学びの時間です。5歳の娘は、一緒に買い物へ行くと「どれがおいしそうかな?」と食材選びを楽しんでいます。きゅうりやトマトを見ながら、「どっちが新鮮かな?」と親子で話すこともあります。
長男は、お金のやりくりに興味があるタイプ。買い物をお願いする時は、「今日は1,000円でこれを買ってきてね」と予算を伝えることがあります。すると、「今日はちょっと高かったから、こっちにしたよ」と自分で考えながら買い物をしてきてくれるんです。
食べることだけでなく、献立を考えたり、食材を選んだり、お金のことを知ったり。そんな日々の経験も、わが家にとっては大切な食育のひとつになっています。
食への興味を育む読書時間も大切に。おすすめの食育本を紹介!
わが家では、食べ物のことや世界のことを知るきっかけとして、絵本を読む時間も大切にしています。子どもたちが小さい頃から何度も読んでいるのが『もったいないばあさん』シリーズです。食べ物のありがたさや「いただきます」の意味を、子どもにも分かりやすく伝えてくれるので、長く親しまれている一冊です。
最近、息子が興味を持ったのが、世界の子どもたちの暮らしを紹介する本でした。世界には、自分たちとはまったく違う環境で暮らしている子どもたちがいることを知り、「食べ物を残せるのって当たり前じゃないんだね」と驚いていました。

私が言葉で説明するよりも、本を通して知ったことの方が子どもたちの心に残ることもあります。本を読むことも、食への興味や感謝の気持ちを育むきっかけになると感じています。
それぞれのご家庭に合った方法で、無理なく楽しみながら、子どもたちと食に触れる時間を作っていけたらいいですよね。
取材・文/やまさきけいこ
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