【パパコラム】「パートナーに頼みにくい」から脱出するには? ワンオペ感を減らすヒント

【パパコラム】「パートナーに頼みにくい」から脱出するには? ワンオペ感を減らすヒント

&あんふぁんをご覧の皆さん、こんにちは!“パパって最高!”な社会を目指す子育てポータルサイト「パパしるべ」編集長の杉山錠士です。パパ歴は22年。早くも長女が孫を生んだので40代にして新米おじいちゃんでもあります。

パートナーに「頼めない」ことが、ワンオペを生み出している?

「夫婦で家事育児の負担が偏ってしまう」という声をとにかくたくさん聞きます。「ワンオペ育児(家事)」が社会問題化してから、少しは変わっているのかもしれませんが、劇的な改善ができている人はそれほど多くなさそうな気がします。感覚的には「ほぼワンオペ育児(家事)」だと感じている人は多そうですよね。もちろん、そこにはいろいろな要因があると思います。まず負担を抱え込みがちな人には「自分でしなきゃ」という思い込みのようなものは少なからずあると思いますし、さらには実際に手を出しすぎちゃうということも、きっと要因の一つ。

かく言う僕もまた負担を抱えるタイプの人。子育て開始から20年以上その思いと向き合っている状況だったりします。

僕にとって大きな要因だと思うのは「頼めない」ということだと思っています。これは家事育児だけでなく仕事などでも同じ。では、なぜ頼めないのか?自分なりに掘り下げてみました。

「相手に頼む」よりも「自分でやる」ほうがラク

みなさんは、人に何かを頼むときに何を考えていますか? 僕はまず、頼むための精査が始まります。「誰に?」「何を?」「いつ?(どんなタイミングで?)」「どうやって?」英語で言うところの「5W1H」的なヤツですね。まあ「誰に?」に関してはここではパートナー一択なので置いておいて、残りの3つが難関です。

「何を?」は、一見簡単そうに見えます。家事であれば「洗濯」や「洗い物」などですね。こういった日々のちょっとした家事も、相手にとってやりたくないことやできないことであれば、頼むことに躊躇しちゃいます。「これ、パートナーはできるかな?」と疑問を持ってしまうとまた躊躇しちゃいます。さらには、「これを頼んだところで自分が納得いくようにやってくれるかな?」と思ってしまうと、またまた躊躇しちゃうのです。

続いて「いつ?」についてもほぼ同じ。「今、頼める余裕があるかな?」とか「疲れてるだろうな」とか考え始めると、頼むタイミングをつかめない。きっと正解はほぼないのだと思うのですが、考えてしまうのだから仕方ない。そして「どうやって?」もまた難しい。「お願い」「やっておいてもらえる?」という聞き方でよいのだと思いますが、「なんでこっちが下に出ないといけないの?」という妙なプライドも出てきたりします。どうしてもやってほしいときは、相手が断れないような頼み方をするときもあるのですが、それをしている自分が嫌になったりもします。

「頼み方」を考えすぎて、自分を追い詰めているかも?

基本的に「頼む」は「断られる」という可能性をはらんでいます。当たり前のことですが。

断られたときには、前述した「何を?」「いつ?」「どうやって?」のどれかを自分がミスった気がしてへこみます。もしかしたらこっちのミスではないのかもしれませんが、そう捉えてしまうのです。さらに自責を通り過ぎると、相手への不満になったりします。そうなると、もう頼むことすら嫌になります。

「なぜ、ちょっとしたことを頼むのにそんなに考えるのか?」と言われると、きっと自分が頼まれたときのことを想像してしまうからだと思います。「自分だったらこうやって頼まれたら承諾する」という一定のラインがあるように感じるのです。結果的に、いろいろ考えている間に自分でやった方が精神的にはラクだと感じてしまうわけです。が、結局それで不満を抱えているのですから、決してラクにはなっていなくて、むしろ自分を追い詰めているように感じます。

そこで、最強に頼み上手な僕の妻に「なぜ、そんなに頼めるのか?」と聞いてみたことがありました。すると、「まず頼んでみればいいじゃん」とシンプルな回答。こちらからすれば、「それができないんじゃい!」と腹も立ちますが、言われてみれば確かにそうかもしれない。最初のうちは、きっと妻は僕が考えている「何を?」「いつ?」「どうやって?」は完全に無視で、考えずに頼んでいるだけだと思って「そういう頼み方を自分はしたくない」と思っていた時期もありますが、どうもそういうことではないようです。妻なりにちゃんと考えているんです。

「頼みごと」は、信頼関係の上に成り立っている

妻と僕の頼みごとをするときの大きな違いは、「この頼み方は『ベスト』か『ベター』か?」の考え方。僕を含む「頼めない人」は、どうも「ベストな頼み方」を探しがち。だからなかなか答えが見つからない。でも妻はある程度バッファのある「ベターな頼み方」でいいと思っているのでサクッと頼める、そんな気がします。「ベスト」を断られたらへこみますが、「ベター」が断られても「まあ、だよね」くらいで傷は浅く済む。

また、こちらで考えている「ベストな頼み方」は、あくまで自分よがりなもので、相手にとって「ベスト」かというと必ずしもそうではないことが多い。だったら「とりあえず頼んでみる」というのもうなずけます。そして、この「とりあえず」を積み重ねていくうちに、「ベター」の精度は上がっていくように感じます。要は、妻は日々、無意識に「頼む練習」をしているわけで、結果的に「頼み上手」になっているのでしょう。(実際にそうかはわかりませんが)

そして、もう一つ。どうやら僕のようなタイプに最も足りないのは、相手への「信頼」なのではないかということです。これは「相手が頼んだことをやってくれるかどうか?」や「相手がこちらの想像した通りにやってくれるかどうか?」ではありません。「頼んだことで自分を嫌いにならないか?」や「断られたことで関係が悪くならないか?」という意味です。きっと本当の信頼関係があれば、「頼む」とか「断られる」ということがあっても、別に関係は悪化しないはず。そう考えると、妻が僕に頼むのは「やってくれる」と単に期待しているからではなく、「断られたところで問題ない」と全幅の信頼を寄せているからなのでは、と気付いたのです。

うーん。結局のところ「こっちが悪いのか!」とモヤモヤが増えたような気がしますが、少なくとも考えすぎであることは間違いなさそうです。頼むために相手のことを考えるのは、きっと気遣いとして大事だし、それをおろそかにしないことはいいところなのだと思いますが、僕は「頼む」ことを練習をしないとうまくはなれないのかもしれません。

「頼み上手を目指す!」もしくは「頼めない自分を変える!」ためにはやっぱり練習は必要なんでしょう、きっと。とはいえ、いきなり全力で頼みまくることは気が引けるので、「自分はこれをやるから、あなたはこれをやって」くらいのイーブンっぽさを残して罪悪感を薄めながら、少しずつ頼む回数を増やしていこうと思います。

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担当カテゴリー

学び・遊び・教育

兼業主夫放送作家 杉山錠士

1976年、千葉県生まれ。兼業主夫放送作家(株式会社シェおすぎ所属)。子育てポータルサイト「パパしるべ」編集長。ファザーリング・ジャパン会員。アドラー心理学勇気づけ勉強会ELMリーダー。品川区内小学校の現役PTA会長。22歳と14歳という年の離れた2人の娘を持ち、1歳の孫を育てる兼業主夫放送作家として、「ちょうどいいラジオ」(FMヨコハマ)「宮﨑薫のHump Night With Me」(TOKYO FM)などFMラジオを中心に情報番組、子育て番組などの構成を担当。「日経DUAL」をはじめWEBメディアでは各種コラムや記事を執筆。地域ではPTA会長やパパ会運営を歴任。FJ内プロジェクト「秘密結社 主夫の友」では広報を担当。「日大商学部」「筑波大学」や大田区両親学級、品川区男女共同参画課などで講演を実施。著書に「新ニッポンの父ちゃん~兼業主夫ですが、なにか?~」(主婦の友インフォス情報社)「急に『変われ』と言われても」(共著:熊野英一 小学館クリエイティブ)

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