長い夏休みを乗り切る秘訣! 「好き」を生かした家族の時間割作り

もうすぐ夏休みが始まりますね。今回は、スクールカウンセラー、発達凸凹コンサルタントの立場から、親子が無理なく過ごせる時間割の作り方をお伝えします。
長期休みって大変
長い長い夏休みが始まりますね。子どもの頃は楽しみでたまらなかった夏休みですが、親になると「どうやって乗り切ろう」「自分の時間が減ってしまう」と少し憂鬱な気分になる方もいると思います。
子どもにとっては、家で過ごす時間が長くなると「いつ何をしてもいい」状態であり、自分のペースで過ごすことが増えやすくなります。
一方で、私たち親からすると「宿題は朝のうちに取り組んでほしい」「動画やゲームの時間は守ってもらいたい」といった日々のスケジュールや家庭のルール、「宿題は計画的に進めて欲しい」「帰省までには〜〜ページまで取り組んでもらいたい」といった長期休み全体を頭に入れた理想のスケジュールがありますよね。
親子で思い描く夏休みの過ごし方にズレがあるままだと、ストレスになってしまいます。そこで今回は、親子それぞれの性格や「好き」をいかした家族の時間割づくりをお伝えします。
「好きをいかす」とは?
日々の暮らしのなかで、お子さんはどんなことをしている時間が好きでしょうか?
・体を動かして遊ぶことが好き
・工作に集中できる時間があると落ち着く
・暇さえあれば、本を読んでいる
・動画やゲームに熱中している
など、それぞれの姿を思い浮かべることができると思います。今回お伝えする「おうち時間割」づくりは、子どもの「好き」な時間を確保しながら作ります。
でも、なかには好きなことに没頭するあまり「切り替えができない」という困りごとがある方もいるかもしれません。そういった場合には、「移行時間」を時間割に設定すると、心に余裕ができるのでぜひ取り入れてもらいたいと思います。
時間割づくりの3つの柱
実際に、時間割を作るための3つのポイントをお伝えします。時間割を作るときは、紙に書き出すことをおすすめします。1日の流れを客観的に捉えることができますよ。
生活リズムの軸を決める
起床、食事、就寝など、毎日の暮らしの基本となる生活リズムを決めます。「張り切って早起きしよう」など、無理をするのではなく、毎日続けられる時間をイメージすると良いですよ。
子どもの「好き」を組み込む
先ほど取り上げた、子どもの「好き」に注目し、時間割に組み込みます。「はっきり決まっているわけではないけれど、夕飯後〜〜することが多いな」「〜〜の時間に“ママ遊ぼう”と言われる」など何となく続いている習慣も組み込むと良いでしょう。
ママの「楽ができるポイント」をあらかじめ確保する
長い夏休みで疲弊しないために、「これだけは必ずやる」というご褒美タイムや、楽ができるように「やらなくていいこと」を書き出してみます。
具体的には
・お昼ご飯はお弁当にする
・夕方、ママの一人時間がほしい
など、負担を軽減する方法や、休憩できる時間をあらかじめ決めて時間割にします。お互いに無理なく過ごせるようそれぞれの時間を確保し、共有することがこの時間割づくりのねらいです。
時間割の工夫例
お子さんの「好き」をいかしつつ、実現可能な例を紹介します。
動くことが大好きな子のケース
活発なお子さんの場合は、朝イチで体を動かす時間を確保します。
・ラジオ体操
・家庭用トランポリンでジャンプ
・涼しいうちに公園に行く
体を動かすことが好きな子は、エネルギーを発散させてから静かな活動(宿題、読書)に移行すると落ち着きやすくなります。「忙しくてそんな時間は取れません」と思うかもしれませんが、数分でも良いので体を動かすことを心がけると良いですよ。
静かな時間が好きな子のケース
旅行や帰省など、夏休みは特別なイベントがありますよね。でも「人混みは苦手だし、家にいるのが一番好き」というタイプのお子さんもいると思います。いつもと違うイベントは、周りからの刺激も多く疲れやイライラの原因になることもありますよね。
・空いている時間帯
・無理のないスケジュール
を意識して計画を立て、1日のどこかに「刺激の少ない落ち着ける時間」を意識して取り入れると良いでしょう。
夢中になりやすい子のケース
好きなことに夢中で、ご飯や宿題が後回しになってしまう場合は、毎日時間を確保したうえで「いつの時間がいいか」親子で話し合います。親が一方的にルールを与えるだけでは、うまくいきません。
「〜〜が終わったらテレビOK」
「○時からはゲームの時間」
など、始まるタイミングだけでなく「ゲームの時間は〜分間」「テレビを見るのは○時まで」など、終わりのタイミングも話し合えると良いです。口約束ではなく、時間割として「見える化」すると、お互い過ごしやすくなりますよ。
特別な日の対策を立てる
毎日のおおまかな時間割ができたら、お盆の帰省や家族旅行、来客など、いつもと違う日の対策を立てます。
・子どもに事前に予告するか、しないか
・予告する場合はどのように伝えるか
・イレギュラーなスケジュールのなかで「落ち着けること・場所」を確認する
「いつもと違う」に備えることで、子どもの負担を軽減することができます。そしてそれは、子どもを支えるママの負担をも減らすことにつながります。
60%をめざそう
時間割を作るときは、完璧をめざさなくて大丈夫です。60%できたら自分に「花丸」をつけましょう。お子さんの「好き」を確保しながら、ママ自身も無理なく「やらないこと」を決められる夏休みを過ごしてもらえたら嬉しいです。
ナビゲーター
担当カテゴリー
子どもの健康・発達
公認心理師・スクールカウンセラー・発達凸凹支援コンサルタント 西木 めい
大学教育学部(特別教育専攻)卒業。小学校の通常学級の担任を8年、特別支援学校(小学部) の担任を5年、自治体の就学支援委員会(就学相談)の調査員、特別支援教育コーディネーターを経験。
「優秀な同僚の先生たちが、保護者と揉めて心を病んで、どんどん学校を辞めていく現状」を見て、専門職であるスクールカウンセラーになることを決意。現在は、小学校と中学校のスクールカウンセラーとして、親子や先生のカウンセリング、学校内の環境調整のコンサルティング、不登校や登校しぶりの再登校のサポートなどを行う。
一方で、SNSを通じた「発達凸凹支援コンサルタント」として、これまで2300人以上のママ・パパ、先生のお悩み解決コンサルを行いながら、発達凸凹っ子のママや、子どもの不登校・登校しぶりに悩むママに向けたオンライン講座、小学校の保護者100名以上が集まる子育て講演会などを開催。特別支援教育が「教育の一番の根本」であることを啓発している。2児の母。著書に『発達障害のある子を支える担任と保護者の連携ガイド 』(明治図書)がある。




























