「学校どうだった?」に答えないのはなぜ?学校のことを話さない子どもの気持ちとは

子どもが学校でどんな一日を過ごしたのか、親としては気になるもの。「学校どうだった?」と声をかけても、ひと言で会話が終わってしまい、少し寂しく感じたり、「聞き方がよくないのかな」と迷ったりすることはありませんか。
学校のことを話さない子どもは、どのような気持ちでいるのでしょうか。今回は、子どもが話したがらない背景とともに、家庭で取り入れたい会話のコツを紹介します。
「学校どうだった?」に答えない子どもは、どんな気持ち?
学校の様子を「どうだった?」と聞いても、「普通」「別に」「忘れた」とひと言で終わってしまうと、親としては不安になってしまいますよね。なかなか学校のことを話してくれない理由には、次のようなものがあります。
- 意識が学校外での楽しいことに切り替わっており、学校のことはかなり忘れている
- いろいろあったけど何を答えたらよいか分からない、うまく言葉にできない
- 怒られたり、うるさく言われたりするのが嫌だから話したくない
- 心配をされたら嫌だから話したくない
- 大切な出来事は自分のなかにしまっておきたい
親は「言いにくいことがあったのでは」と疑ってしまいがちな状況でも、実は子どもにとって「学校のことより、目の前のゲームのほうが大事!」といったように、過去よりも現在や未来を見ているだけ、ということはよくあります。
それに、学校では日々さまざまな出来事が押し寄せているため、そのうちのどれを選び、どう言葉にして話すかを考えるのは、子どもにとってとても複雑な作業です。結局うまい考えが浮かばず「別に」で済ませてしまうケースも多いのです。
もしもあなたが以前に、子どもの話を聞いて小言を言ったり、盛んにアドバイスをしたりしていたなら、親の反応を見越して学校の話を避けているのかもしれません。それでなくても、年齢を重ねるにしたがって親から精神的に自立し、さまざまな出来事を自分のなかにしまい込み始める年齢です。
学校の話をしないこと自体を「心配な状況」としてとらえず、まずは会話が増えるよう試してみましょう。
学校のことを話さない子どもとの会話のコツ
子どもが学校のことをなかなか話してくれないとき、心配な気持ちからであっても「もっと話させよう」と親が頑張ってしまうと、逆効果になることもあります。子どもが無理なく話せるように、声をかけるタイミングや聞き方、話してくれたときの受け止め方を工夫してみましょう。
以下では、おすすめのポイントをいくつかご紹介します。
帰宅直後はひと息。子どもが話しやすいタイミングを選ぶ
帰宅してすぐの時間は「ひと息つく時間」と位置づけて、学校での過ごし方を聞くのはもう少し後に回すのがおすすめです。
子どもが「ただいまー」と帰ってきてすぐ、ランドセルを置くか置かないかのうちに「今日は、学校どうだった?」と聞いてしまうケースがよくあります。ところがこの時間、子どもはすでに遊びや好きなことへ気持ちが向いていて、学校のことを聞いても上の空になっている場合があります。「今、学校のことを思い出すのも面倒くさい」と感じたり、何を答えるかすぐに思い浮かばなかったりして、「別に」「普通」と返していることもあるでしょう。
学校について訊ねるタイミングとしておすすめなのが、おやつを食べているときや夕食後など、子どもがくつろいでいる時間です。また面と向かってよりも、親が家事をしながら話しかけたほうが、学校について話しやすいと感じる子もいるでしょう。
いくつかのパターンを試してみて、わが子にとって話しやすいタイミングを把握できれば理想です。
「学校どうだった?」を、答えやすい具体的な質問に変える
学校のことを聞きたいときは、具体的に何を聞いているのかを明確にし、答えやすい形で質問するよう心がけてみましょう。
実は「学校どうだった?」というのは、子どもにとって非常に答えにくい質問です。1日の間に起こる多くの出来事のなかから、何をピックアップして答えればよいかを迷った結果、「別に何もなかった」と答えてしまうこともよくあります。
おすすめは「今日、何の授業があったの?」と聞いてみることです。この質問なら、「国語と、算数と、体育!」など、子どもがとても楽に答えられます。また時間割を聞けると、親の側から「体育では何をしたの?」といったように話題を広げやすいのもメリットです。
「何をしたか」の答えから、うまくできたか、そうでないか、チームメイトは誰か、得意か苦手かなど、さまざまな話ができます。このように話題を広げる前フリとして、まずは答えを用意しやすい質問を投げかけることを心がけてみましょう。
話してくれたら、アドバイスの前に気持ちを受け止める
子どもが学校での出来事を話してくれたら、まずは関心を持って耳を傾けましょう。うれしい話なら一緒に喜び、努力したことならその頑張りを褒め、苦い経験なら「それは嫌だったね」と寄り添います。何気ない話も、「そうなんだね」と受け止めるだけで十分です。
よく親がやりがちなのが、子どもにアドバイスをしてしまうことです。「もっと、こうすればよかったんじゃない?」といった提案は、状況によって子どもに「自分を否定された」と感じさせてしまうこともあります。繰り返すと、子どもにとって話をする時間がダメ出しをされる時間となるため、やがてその日の話をすること自体を嫌がるようになるかもしれません。
子どもがアドバイスを求めているようなら、一緒に対応を考えましょう。話を聞いてほしい様子でも、すぐに解決策を示す必要はありません。助言が必要だと感じたら、まずは気持ちを受け止めたうえで「どうしたらいいか、一緒に考えてみる?」と尋ねると、子どもの意向を確かめられます。
子どもが安心して学校のことを話せる関係を育もう
学校のことを話さない理由は、子どもによってさまざまです。話が少ないことだけで、心配しすぎる必要はありません。ただ、普段から学校のことを話す機会が少ないと、いざ伝えたいことができたときに、どう切り出せばよいか迷う子もいるでしょう。日頃から話しやすいタイミングや、答えやすい聞き方を探しておくとよいですね。
大切なのは学校での出来事をすべて把握することではなく、子どもが「話したいときに聞いてもらえる」「困ったときには相談できる」と感じる関係を育むことです。普段の学校に関する会話は、ひとこと、ふたことだけでも大丈夫。何気ない話に耳を傾け、一緒に喜んだり、気持ちに寄り添ったりする、小さなやりとりを大切にしていきましょう。



























