子どもの「困った行動」の裏側にあるものとは? 気持ちを理解する新しい視点

子どもの「困った行動」の裏側にあるものとは? 気持ちを理解する新しい視点

子どもを見ていると、「どうしてこんなに同じ遊びを繰り返すんだろう」「こんな遊び、意味あるのかな?」そんな風に感じること、ありませんか。けれど実は、遊びの中で子どもは、将来の学びや人間関係を支える、とても大切な力を育てています。今回は、つい親が不安になってしまいがちな「子どもの困った行動の原因」について解説します。

子どもの行動に「困った」と感じたことはありませんか?

子育てをしていると、子どもの行動を見て「どうしてこんなことをするのだろう」「何度言っても同じことを繰り返す」と感じることがあるかもしれません。

私たちはつい行動だけを見てしまいますが、子どもの行動には必ず何らかの理由があります。今回は、「行動の背景を見る」という視点から、子どもを理解するための見方について考えてみたいと思います。

行動だけでは「理由」はわからない

子どもの行動を見ていると、次のようなことを感じることがあるかもしれません。

  • 落ち着きがない
  • こだわりが強い
  • 不器用だ

しかし、これらの行動だけを見て理由を判断することはできません。大切なのは、「なぜその行動が起きたのだろう?」という視点で、その背景を考えてみることです。

「いつ」と「どこで」を見てみよう

子どもの行動を理解するためには、「いつ」と「どこで」という視点が役立ちます。例えば、子どもが怒ったり泣いたりしたときは、「その前に何があったのだろう?」と考えてみます。おもちゃを取られたのかもしれませんし、苦手な活動が始まったのかもしれません。

また、「その後どうなったのだろう?」という視点も大切です。困ったときに泣いて助けてもらう経験が続くと、「困ったら泣く」という行動が増えることがあります。一方で、「手伝って」と伝えたときに助けてもらう経験が増えると、「言葉で伝える」という行動が増えていきます。このように、子どもは毎日の経験を通して行動を学んでいます。

行動の後に起きた出来事(結果)は、次の行動にも影響します。そのため、「何がきっかけだったか」だけでなく、「その後どうなったか」を見ることも大切です。

子どもたちは一人一人違う育ち方をします。だからこそ、行動だけで判断するのではなく、「なぜその行動が起きたのだろう?」と考えてみることが大切です。その視点が、その子らしさを理解する第一歩になります。

その場の行動だけではなく、その背景にあるものを考えてあげてみましょう。

おわりに

子どもの行動には、必ず何らかの理由があります。行動だけを見て判断するのではなく、その前後の出来事や環境にも目を向けることで、子どもへの理解はより深まっていきます。

「困った行動」を減らそうとする前に、「その子は何を伝えようとしているのだろう」と考えてみてください。その小さな視点の変化が、子どもとの関わり方を変える第一歩になるかもしれません。

次回は、「感覚と運動のつながり」をテーマに、なぜ姿勢が崩れたり、運動が苦手になったりするのかについて考えてみたいと思います。

【参考になる情報】
「発達の気になる子の『困った』を『できる』に変える ABAトレーニング」小笠原 恵, 加藤 慎吾 著(ナツメ社)
こころとからだの発達ラボHP(https://cocokara-labo.jp/)

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担当カテゴリー

子どもの健康・発達

アスレティックトレーナー 広瀬統一

早稲田大学スポーツ科学学術院教授。専門はアスレティックトレーニング、トレーニング科学ほか。1974年生まれ。早稲田大学人間科学部スポーツ科学科を卒業後、東京大学大学院総合文化研究科で博士課程修了(学術博士)。早稲田大学にて教鞭をとるかたわら、Jリーグユースチームやサッカー女子日本代表チームのフィジカルコーチを歴任。著書に「女子の体幹レッスン」「大人女子の体幹ストレッチ」(いずれも学研プラス)などがある。

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