卓球や生演奏などの「本物の経験」で「生きる力」を育む。都内で8園を運営する「ふたばクラブ保育園」

保育園や幼稚園を取材して、園の理念や特色を紹介するコラム「園のこころ」。今回は、東京都港区にある認可保育園「ふたばクラブ東麻布保育園」です。園長の本多奈津希さんと、園を運営する双葉教育株式会社専務取締役の岸本愛華さんにお話を聞きました。
保育活動で「生きる力」と「育てる力」を大切に
――「ふたばクラブ」の理念を教えてください。
岸本さん:「生きる力」と「育てる力」を大切にすることです。
AI時代に求められる「生きる力」を育むには、「本物の経験」が必要です。自分の五感を使う体験は、AIにはできないことです。子どもたちには、保育園での活動を通して、いろいろな「本物の経験」をしてほしいと思っています。そして、ただ経験するだけでなく、たとえばサツマイモ掘りをしたら、その様子を絵に描いたり、スイートポテトを作ったりして、経験したことを次の活動につなげていきます。
また、私たちは創業当時から「次世代を育てる力」を大切にしています。子どもたちにも、小さいうちから「自分の経験を次の世代に引き継ぐ」という意識を持ってほしいと思っています。
本多さん:年上の子たちは小さい子のお世話をするのが好きで、食事の準備を手伝ったり、一緒に遊んだり。何か困ったことが起こったときも、子ども同士で声をかけ合って助け合っています。そこから遊びにつながることもあるので、職員は気づいていても手を出し過ぎないように心がけています。

子どもたちの自発的なアイディアを形にする
――子どもたちの自主性を大事にされているのですね。
本多さん:そうですね。当園では行事にも力を入れていますが、先生が考えた企画に子どもたちが参加するのではなくて、子どもたちにも企画を考えてもらいます。夏祭りなら、「アクセサリーを作って売りたい」「ゲームコーナーで射的をやりたい」など、子どもたちから出てくるアイディアや希望を、みんなで作り上げていきます。当日は、子どもたちも職員も浴衣を着て、思いきり楽しみます。
――虫かごや水槽がありますが、生き物を育てていらっしゃるのですか。
本多さん:はい。カブトムシやクワガタは、職員が公園で捕ってきました。カタツムリは、保護者の方が「道で見かけました」と持ってきてくださったんです。子どもたちが有栖川公園で釣ったザリガニもいます。子どもたちは、名前を付けて声をかけたり、「何を食べるんだろうね?」と調べてエサをあげたりしています。
岸本さん:鈴虫も鳴いていますよね。
本多さん:はい。鈴虫は卵から育てたんですよ。
屋上ではプランターで野菜も育てています。今の時期は、ピーマンやナスなどの夏野菜ですね。大きく育ったら、子どもたちが収穫して調理師のところへ持って行き、おやつにいただきます。ピーマンが苦手な子も、自分が育てたものなら食べられるんですよね。
「0歳からのコンサート」で本物の音に触れる
――ふたばクラブならではのイベントがあるそうですね。
岸本さん:「0歳からのコンサート」を毎年開催しています。ふたばクラブの園児だけではなく、子育て中のママ・パパもたくさんご来場くださいます。昨年度は満員御礼で、今年はさらに大きなホールで開催することになりました。
当社が、慶應義塾大学発のベンチャー企業としてスタートしたという経緯もあって、慶應義塾大学のウインドアンサンブル(吹奏楽団)が、子ども向けの楽曲を演奏してくれます。生演奏は迫力があって、子どもたちはキラキラした目をして聴いています。小さい子も、約1時間の演奏中は集中しています。子育て中のママ・パパにとってもリフレッシュにつながるといいなと思っています。
本多さん:演奏の後、楽器に触らせてもらうことができます。子どもたちと保護者からも大好評ですし、学生にとってもいい経験になっていると思います。子どもたちは、優しいお姉さん、お兄さんが大好きなんですよ。
岸本さん:今年は、9月7日に杉並公会堂大ホールで開催します。入場無料ですので、お近くの方はぜひいらしていただきたいです。※ホームページから事前申し込みが必要。

園長の声から、幼児向け卓球プログラムを開発
岸本さん:慶應義塾大学と共同開発した幼児向け卓球プログラム「幼児卓球オンチャイム」も、ふたばクラブならではのカリキュラムです。暑くて外で遊べないときでも園内でスポーツをすることができます。
専用の卓球台は、普段は子どもたちが給食を食べるときに使う給食テーブルになります。4台を合体させると卓球台になります。ラケットは軽くて表面がスポンジ状になっていて、万が一当たってもケガをする心配が少ないです。
本多さん:年に一度、全国大会があって2歳児から出場します。1年間一生懸命練習して試合に臨むので、負けると悔しくて泣いてしまう子もいます。その子をなぐさめる子もいて、その姿に成長を感じますね。保護者の部や職員の部もあって、毎年盛り上がります。
岸本さん:第3回は2027年1月28日に開催が決定しています。場所は第2回と同じ「駒沢オリンピック公園総合運動場 屋内球技場」です。一般の方も参加可能なので、ご興味のあるかたはお問い合わせください。

昨年の会場(駒沢オリンピック公園総合運動場屋内競技場)

昨年優勝したパパ。大人も全力で楽しみます

入賞者には本格的なメダルやトロフィーが授与されます
子育ての楽しさを、行事を通して保護者と共有
――最後に、子育て中のママ・パパにメッセージをお願いします。
本多さん:子育てを楽しんでいただきたいですね。ときどき保護者の方に「大変な仕事ですね」と言っていただくのですが、大変というよりは、子どもたちとの時間を楽しませてもらっています。子どもたちはみんなおもしろくて、一緒にいるととっても楽しいです。
当園では、運動会や「幼児卓球オンチャイム」の全国大会に保護者の方の出番を作り、全力で盛り上がっていただいています。ママやパパが本気でがんばっている姿を見ると、子どもたちは本当にうれしそうなんです。行事を通して、保護者の方にも「子育てって楽しいな」と思ってもらえるといいなと思っています。
【ふたばクラブ東麻布保育園】
所在地:〒106-0044 東京都港区東麻布1-5-6
アクセス:大江戸線赤羽橋駅 徒歩5分
TEL:03-5797-8728(月曜~土曜7時30分〜18時30分(延長保育19時30分まで)
運営:双葉教育(株)
定員数:59名(合計)



























