「周りに遅れてしまうのでは…」と悩むママパパへ。早期教育より本当に大切なこと

「周りに遅れてしまうのでは…」と悩むママパパへ。早期教育より本当に大切なこと

助産師として多くの親子と関わりながら、プライベートでは12人の子どもを出産したHISAKOさんが『がんばらんでええ!』『テキトーでええ!』を合言葉に、キレイゴト抜きの方法論でみなさんの心を軽くするコラムをお届けします。

早期教育が「子のため」ではなく「親が安心するため」のものになっていませんか?

 「あの子は英語を始めたみたい」「習い事をさせていない私は親失格?」子育て中の方々から、そんな不安や焦りの声をよく耳にします。かつての私も、「いろいろな経験をさせなきゃ」「世間の流れに乗り遅れたら、子どもの将来に取り返しのつかないことになるかも」と、焦る気持ちに押しつぶされそうでした。

気づけば、「そもそも、なぜ習い事をするのか?」という本質はどこかへ消え、「習い事をさせているかどうか」が、私にとっての「母親として責任を果たしているかの証明」になっていました。子どものためだと思っていたけれど、本当は、そうすることで私自身が安心したかっただけだったんですよね。

 あれから20年以上の時がたち、12人の子どもを育てる今だからこそ、心から確信を持って言えます。本当の意味での早期教育とは、「早く字が読める」「早く計算ができる」といった、知識を詰め込んで“人より早くできる子”を育てることではないと思います。私たちが本当に育てたいのは、「やってみたい」と思える純粋な好奇心や、「もう一回やってみよう」と自ら一歩を踏み出す挑戦する気持ち、そして失敗しても安心してまた立ち上がれる心の土台です。

その土台がしっかりと育っていれば、その後に必要な知識や技能は、その子にとってのベストなタイミングが来たときに、驚くほど自然に吸収されていきます。だからこそ、習い事にも始め時の正解などないのです。

私も陥ってしまった…「習い事にまつわる3つの落とし穴」とは?

子どもの脳は、生まれた瞬間から毎日が学びの連続です。抱っこされるぬくもりを全身で感じること。パパやママの笑顔を見て一緒に声を上げて笑うこと。温かい食卓を囲むこと。外へ出て風のにおいを感じること。五感をフル活用して、「楽しい!」「おもしろい!」「きれい!」「不思議だね!」と心を動かす体験の積み重ねこそが、子どもの心を豊かに育てていきます。つまり、乳幼児期に一番大切なのは「何を習わせるか」ではなく、安心できる大人のそばで、五感を使って毎日をたっぷり味わい、心がワクワクしたり感動したりすることなんです。

ここで、かつての私が陥ってしまった、習い事にまつわる「3つの落とし穴」をご紹介しましょう。

一つ目は、周りと比べること。「あの子はもう字が書ける」そんな情報を見ると焦ってしまいますよね。でも、子どもの発達スピードは一人一人違います。わが家の子どもたちを見ても、向いていることや開花するタイミングはさまざまでした。

二つ目は、親の期待が大きくなりすぎること。せっかく始めたのだから上達してほしい、長く続けてほしいという親心が強すぎると、子どもは「失敗できない」というプレッシャーから、習い事がまるで罰ゲームのようになってしまいます。

三つ目は、予定を詰め込みすぎること。実はソファでゴロゴロしたり窓の外をぼうっと見つめたりする時間は、脳がその日の情報を整理し、次の意欲を育むための大切な時間なのです。

習い事で子どもを比べたり過度に期待しすぎたりしていませんか?

子どもに必要なのは、習い事よりも安心できる環境をつくること

子どもが本当に必要としているのは、「早くできるようになること」よりも、「自分のペースで大丈夫」と思える安心できる環境です。その土台がある子は、自分から一歩を踏み出し、失敗してもまた立ち上がって挑戦する力を育んでいきます。難しく考えず、子どもと一緒に五感をフル回転させて泣いたり笑ったりの機会を増やしてみましょう! 

「周りはもう始めている」という焦りに振り回されなくても大丈夫。大切なことは、今日も一緒に笑顔で過ごし、おいしいごはんを食べ、たくさん遊んで「楽しいね」と心を通わせる時間を積み重ねること。そして、それぞれのタイミングでワクワクできる習い事に出会えたら最高ですね!

子供も親も、自分のペースで習い事を楽しめるといいですね!

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子育て支援

助産師 HISAKO

1974年生まれ。看護師・助産師資格取得後、総合病院、産婦人科クリニック勤務を経て2006年大阪市阿倍野に「助産院ばぶばぶ」開設。同院での母乳育児支援・育児相談を中心に、大阪市育児支援訪問・妊婦教室を15年にわたり担当。政府や自治体依頼による講演活動や、日本全国の幼小中高校、大学、各発達段階に合わせた教育現場における出張授業「いのちの授業(性教育授業)」を展開。プライベートでは1998年から2020年の間に12児を出産。2020年沖縄県うるま市に移住、助産院移転。YouTube登録者数約61万人『【12人産んだ】助産師HISAKOの子育てチャンネル』を配信中。

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