スマート家電やAIおもちゃの不正アクセス対策は? ニュースから考える「わが家のデジタル戸締まり」

スマート家電やAIおもちゃの不正アクセス対策は? ニュースから考える「わが家のデジタル戸締まり」

情報を正しく読み取り、活用する力「メディアリテラシー」。さまざまなデジタルメディアが身近にある今、大人だけでなく、子どものうちから少しずつ育てていきたい力です。
このコラムでは日本メディアリテラシー協会代表理事の寺島絵里花さんが、「メディア」との上手な付き合い方について教えてくれます。今回は「子どもがいる家庭の不正アクセス対策」について解説します。

日々報道される不正アクセス…子どもがいる家庭も人ごとではないかも

連日ニュースで報じられる「AIの悪用」や「アカウントの不正アクセス」。「うちはまだ未就学児で、子どもにスマホも持たせていないから、個人情報を守る対策は大人だけで十分」と思っていませんか? 実は、家庭用スマートスピーカーやYouTube、AI搭載の知育おもちゃなど、未就学児世代の身の回りにもすでに多くのAIやインターネット技術が浸透しています。

便利な一方で、海外では子ども向けのスマート機器が乗っ取られるという事例が複数見られています。例えばアメリカでは、5歳の男の子の部屋にあったスマートカメラから見知らぬ男の声で「Hey」と囁く声が聞こえてきたという事件が発生しました。具体的な侵入経路は記事上では明らかにされていませんが、警察は機器の更新や、強固なパスワードの使用、公共のWi-Fi経由でデバイスに接続しないことなどを呼び掛けています。(参照ニュース(KCEN-TV 6 News / 英文):Man hacks into Ring camera in 5-year-old Killeen boy’s room)

まずは大人が環境づくりを

大人にとっては「便利な機械」でも、小さな子どもたちにとってのAIや音声アシスタントは「何でも答えてくれる魔法のお友達」です。小さな子どもは、画面やスピーカーから流れてくる言葉を100%信じてしまうかもしれません。だからこそ、子ども自身に警戒心を求めるのではなく、まずは大人が環境を整えておく必要があります。

これは家の防犯でいえば、子どもに鍵の仕組みを説明する前に、まずは親が玄関や窓の「戸締まり」をしておくのと同じです。

今日からできる、家庭の「デジタル戸締まり」3つの基本

家庭内のデジタル機器について、今一度、親ができる設定を見直してみましょう。

1.「音声でショッピング」はオフにする

もし子どもがスマートスピーカーなどに「◯◯がほしい」と、おねだりしても勝手に決済されないよう、購入機能はロックするかパスコードを設定しましょう。

2.Wi-Fiとアカウントのパスワード管理を見直す

家庭で契約しているWi-Fiルーター等は初期設定のまま使いがちですが、セキュリティの観点から変更しましょう。また、変更するとしても、他サービスと同じパスワードを使い回さないことが不正アクセスのリスクを減らす基本になります。

3.使う場所は「リビング」に限定する

知育タブレットや動画視聴は、9月の記事同様、親の目が届く場所でのみ使う約束を徹底しましょう。

上手にデジタル機器を活用するために、最低限の「戸締まり」を

まとめ

技術の進化を怖がって、子どもからデジタル機器を遠ざける必要はありません。玄関の鍵を閉めるのが当たり前であるように、デジタルの世界でも親が「基本の戸締まり」をしてあげること。その土台があって初めて、子どもは最新テクノロジーの楽しさに触れることができるのです。

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担当カテゴリー

ITデジタル

日本メディアリテラシー協会代表 寺島絵里花

一般社団法人日本メディアリテラシー協会 代表理事。高校時代に留学したカナダでメディアリテラシー教育に出合い、興味を持つ。上智大学文学部新聞学科卒業、ペンシルバニア大学留学。結婚、出産を経て、一般社団法人日本メディアリテラシー協会を立ち上げる。主な業務は、メディアリテラシー教育の普及を目的とする、保護者、教員、行政、民間企業などが対象のワークショップや研修、講演、出前授業など。
当協会立ち上げ後に東京学芸大学大学院教育支援協働実践開発専攻AI教育プログラム卒業。上海師範大学、北京師範大学での関連プログラム修了。2024年現在、JASSO 日本政府中国政府奨学金生(博士課程後期)として、華東師範大学大学院国際比較教育研究所所属。
メディアリテラシーに関する幅広い知見に加え、3児の子育てや日々の生活を発信するメールマガジンやブログが好評を博している。

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