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出産前後の母親に寄り添う「産後ドゥーラ」って？サポート内容や利用方法、自治体の助成について紹介します
産前産後の女性に寄り添い、家事や育児をサポートしてくれる「産後ドゥーラ」を知っていますか。ニーズの高まりとともに、利用料の助成などの支援をしてくれる自治体も増えています。具体的にどのようなサポートをしてもらえるのかをまとめました。
妊娠中から出産後まで、母親に寄り添いサポート
「産後ドゥーラ」とは、一般社団法人ドゥーラ協会が認定する資格を取得し、産前産後の母親をサポートする人のこと。「ドゥーラ」という言葉はギリシャ語が語源で、「他の女性を支援する経験豊かな女性」という意味があります。
妊娠中や出産後の女性は、ホルモンバランスや体が大きく変わり、不安定な状態です。特に出産後は体力を消耗し、体にも大きなダメージを負っています。産後6週間～8週間は「産褥期」といって、横になって体を休めるべき時期。この時期に無理をして動いてしまうと回復が遅れ、体調を崩してしまうおそれがあるため、できるだけサポートを得て安静にしたいところ。
また、出産や育児は初めてでも二人目でも不安なことが多いものです。夫が育休を取っているからといって安心はできませんし、たとえ親が手伝ってくれるとしても、親世代の育児とは環境も常識も変わっています。
産後ドゥーラは、利用者の自宅や病院などの施設で母親に寄り添い、その時に必要なサポートをしてくれます。利用料は1時間3000円ほどですが、利用料の一部を助成してくれる自治体もあります。
産後ドゥーラの具体的なサービスとは
産後ドゥーラが、具体的にどのようなサポートをしてくれるのかをまとめました。
1.産後プランニング
夫がどれくらい家事育児を担えるのか、親のサポートの有無など、家族の状況をふまえて産後のサポートのこと、家族のあり方について相談に乗り、一緒に計画を立ててくれます。
2.母親のサポート
出産前後は、母親にとってセンシティブになりやすい時期。不安や悩みに寄り添い、相談に乗ってくれます。
3.家事のサポート
調理や掃除など、必要な家事を手伝ってくれます。
4.育児のサポート
産まれた赤ちゃんの沐浴やおむつ替えなどのお世話だけでなく、上の子どもの送迎や食事などのお世話もしてくれます。ただし、ベビーシッターとは違って、子どもを預けることはできません。
産後ドゥーラの利用料を助成する自治体も
産後ドゥーラは、一般社団法人産後ドゥーラ協会のホームページや住んでいる自治体のホームページなどから見つけることができます。産後ドゥーラによるサービスを受けたいと考えている人は、出産前に面談をして予約しておくと安心。もちろん、出産後に「サポートしてほしい」と思った時点で依頼することも可能です。
自治体によっては、産後の親に向けた支援の一環として、産後ドゥーラを紹介したり、利用料の一部を助成してくれたりします。
東京都品川区では、区と提携している産後ドゥーラのサービスを受け、利用料を支払った人に向けて助成をしています。対象となるのは品川区に住民票があり、1歳未満の子どもを育てる人。助成内容は、プランニングは1回限り1000円、支援サービスは1時間につき2700円。上限時間数は、第1子及び第2子以降で出生時にすぐ上の子が3歳以上の場合は60時間まで、第2子以降で出生時にすぐ上の子が3歳未満なら180時間までです。ただし、養育者が在宅ワーク中のサポートやペットのお世話など、助成の対象外となるサービスもあります。
東京都中野区は、産後ドゥーラを含む「家事育児サポーター派遣業者」のサポートを1時間800円で利用できるチケットを配布しています。対象となるのは、中野区に住んでいて、1歳未満の子どもを育ていている家庭。上限時間数は20時間ですが、出生時に3歳未満の兄姉がいる場合は60時間に延長されます。
ほかにも、東京都世田谷区では額面1万円分の「せたがや子育て利用券」を区が指定する産後ドゥーラの利用料に使うことができます。利用券は、妊娠中から子どもが2歳になるまでの間に区の「ネウボラ面接」を受けた人に配布されます。
住んでいる地域の支援やサービスもチェックしてみましょう
産後ドゥーラではありませんが、産後ヘルパーやベビーシッターなどを紹介したり、利用料を助成したりしている自治体もあるので、住んでいる自治体のホームページをチェックしてみましょう。
参考サイト
一般社団法人ドゥーラ協会ホームページ
https://www.doulajapan.com/
東京都品川区ホームページ
https://www.city.shinagawa.tokyo.jp/PC/kodomo/kodomo-kateisoudan/hpg000027978.html
東京都世田谷区ホームページ
https://www.city.setagaya.lg.jp/02244/1188.html#p1
企画・編集／＆あんふぁん編集部、文／林優子
