学校イベントのシーズン到来! 苦手な子も無理なく楽しむコツとは

学校イベントのシーズン到来! 苦手な子も無理なく楽しむコツとは

イベントや行事が近づくと、緊張が高まったり、思わぬトラブルが起きることがあります。今回は、スクールカウンセラー、発達凸凹コンサルタントの立場から、行事に向けてできるサポートをお伝えします。

イベントや行事が苦手

学校や園での生活に「ようやく慣れてきた」と思い始めたタイミングで、授業参観や運動会、宿泊学習などの行事がありますよね。

「いつもと違う特別な行事が苦手」「イベントのたびに強く緊張してしまう」「行事のたびにトラブルが起きやすい」など、苦手意識を感じている方も少なくないと思います。

「何か対策をしたい」と思っていても、苦手であればあるほど克服しにくいものです。そこで今回は、イベントや行事を無理なく楽しむためのコツをお伝えします。

困りごとを「見える化」する

まずは、最近参加したイベントで「どんなことに困ったか」を書き出してみましょう。学校や園の行事だけでなく、定期テストなどもOKです。もちろん、家族旅行などのイベントでも構いません。

困りごとからサポート方法を考える

書き出してみると、情報が整理されて客観的に見ることができますよね。次に取り組みたいことは、「どのようにサポートすれば、無理をせずに参加できるか」を考えることです。そのときに大切にしたいポイントをお伝えします。

大切にしたい3つのポイント

子どもの「困り」を減らすことが最優先

子どもに「〜〜させよう」と無理をさせるのではなく、「困りごとを減らす」という視点を持つことが、今回お伝えするコツの基本です。

成功体験の積み重ねが自己肯定感を育てる

「苦手だから行事には出ない」といった0〜100思考ではなく、「これならできる」という小さなステップを用意して、成功体験を積み重ねます。

親の「〜べき思考」を手放す

「〜すべきだ」という考え方にしばられると、苦しくなります。「当たり前」と思うことでも、いったん手放して大丈夫です。

具体的な支援のコツ10選

イベントや行事を迎えるにあたって、どのような環境設定ができるのか、その具体例を10個お伝えします。

  1. 安心できる空気で事前の見学やリハーサルを行う
  2. 絵カードや写真、リストでスケジュールを見える化する
  3. 逃げ場所(クールダウンスポット)の確保
  4. 安心グッズの活用(イヤーマフ、サングラス、マスク、耳栓、ぬいぐるみなど)
  5. 役割を明確にする(子どもに合った、確実にできる役割を作る)
  6. 「途中退出OK」などの選択肢を持つ
  7. 先生との事前相談・情報共有(できるステップを見極める)
  8. 本人と納得できる「ゴール」を決める
  9. モチベーションを上げる「励み」作戦
  10. 参加の形は十人十色(裏方としての参加もOK)

それでも「いやだ」と言われたら

無理がないよう、万全の対策をしたけれど、それでも「いやだ」と言われることもありますよね。子どもの気持ちを知るチャンスだと思って、

何が「いや」なのか、気持ちを全て書き出す

「いや」という言葉だけでは、子どもが何に困っているか分からなくて、サポートの方法を考えることも難しくなります。「やりにくいこと」「苦しいこと」など、些細なことでも構わないので聞き取って書き出すことをおすすめします。うまく言葉にできない場合は、子どもをよく観察してみるとヒントが見えてきますよ。

1つピックアップして「なぜ」を10回繰り返す

次に、「なぜいやだと感じるのか」を掘り下げます。「めんどくさいから」など、「本当かな?」と思う答えが返ってくることもありますが、質問を重ねることで、子どもの心のなかにある「〜しなければならない」という思い込みや不安が見えてきます。

この質問は「原因探し」のために行うのではなく、対話を通して子どもの受け止め方を知るためのものです。問い詰めにならないよう注意しながら行うことも大切なポイントです。

成功体験を積み重ねる

「認知の偏り(物事の受け止め方のクセ)」は成功体験を積み重ねることで、少しずつ和らぐことがあります。「あ、意外と大丈夫かもしれない」と感じてもらえたら大成功です。そのためにも、子どもの段階に合ったゴールを設定できると良いでしょう。

「自分の気持ちをきちんと聞いてくれた」という経験は、子どもにとって大きな安心につながります。丁寧に聞き取り、話し合うなかで「これならできる」と思えるゴールが見つかるはずですよ。

ナビゲーター

公認心理師・スクールカウンセラー・発達凸凹支援コンサルタント西木 めいの画像

担当カテゴリー

子どもの健康・発達

公認心理師・スクールカウンセラー・発達凸凹支援コンサルタント 西木 めい

大学教育学部(特別教育専攻)卒業。小学校の通常学級の担任を8年、特別支援学校(小学部) の担任を5年、自治体の就学支援委員会(就学相談)の調査員、特別支援教育コーディネーターを経験。
「優秀な同僚の先生たちが、保護者と揉めて心を病んで、どんどん学校を辞めていく現状」を見て、専門職であるスクールカウンセラーになることを決意。現在は、小学校と中学校のスクールカウンセラーとして、親子や先生のカウンセリング、学校内の環境調整のコンサルティング、不登校や登校しぶりの再登校のサポートなどを行う。
一方で、SNSを通じた「発達凸凹支援コンサルタント」として、これまで2300人以上のママ・パパ、先生のお悩み解決コンサルを行いながら、発達凸凹っ子のママや、子どもの不登校・登校しぶりに悩むママに向けたオンライン講座、小学校の保護者100名以上が集まる子育て講演会などを開催。特別支援教育が「教育の一番の根本」であることを啓発している。2児の母。著書に『発達障害のある子を支える担任と保護者の連携ガイド 』(明治図書)がある。

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